第31話:ガラスの王国
#リリーナの元に身を寄せることとなったヒイロ&カトル、
完全平和主義を唱えるこの国を外部の干渉から守るべく奮闘するの回。
というわけで、サンクキングダム編、いよいよ本格的にスタート。
「駄目よ、伝説のナイトがわざとやられたりはしないわ。.
逃げ隠れする為に、婦女子に負けるなんてことは、絶対に駄目!.
強く、気高く、激しく生きて、死ぬのはそれからでいいでしょ?.
貴男はもっと大きな伝説を作れる筈。そうでしょ、ヒイロ・ユイ」(ドロシー)
カトルとヒイロが入学してくるやいなや、早速ちょっかいを出し始めるドロシー。
まずはフェンシングにてヒイロの運動能力を分析ついでに、お得意の誉め殺しを繰り出して
精神的動揺を誘おうとまで。ま、所詮子娘の悪戯レベルですよ、まだまだ可愛いもんですわ、
と思っていたら…
「誰だって死にたくはないわ。だから戦っている人間は必死なの!.
その辺りね、私が魅力を感じるのは。やっぱりワクワクしちゃう!.
この時代に生まれたことに感謝したいわ」(ドロシー)
殺しあいを見ると私のハートがワクワクしちゃうわー★とか言い出しましたよ、この子娘。
さあ段々と笑えなくなってきたぞ。これ「小悪魔」の一言で済ませていいレベルなのか?
第32話:死神とゼロの対決
#宇宙に居残って単独作戦を行うデュオにスポットを当てたショート・ストーリー。
「心配すんなって。俺はガンダムのパイロットなんだぜ!」(デュオ)
ウイングゼロの秘密を解明する為の餌として、オズのトラント特尉に利用された末、
使い捨てポイされちゃうデュオ。カーっときた末、ウイングゼロと雌雄を決すべくデスサイズにて
単機出撃する。それにしてもヒイロといいコイツといい、ガンダムのパイロットは皆よっぽど
そのことに自信を持ってるみたいスね。
「お前が負けるとしたら俺じゃない!ウイングゼロに負けるんだ!」(デュオ)
デュオによるゼロ・システム評は、結局のところ、
「人間には使える代物じゃない…」「人間にはそんなこと出来やしない」だそうで、
いくら屈強な肉体と強靱な精神を誇るガンダム・パイロットといえど、このシステムの
前には無力なようだ。
第33話:孤独な戦場
#新生オズによるトレーズ派殲滅作戦もいよいよ佳境。
それに対して「宇宙」「地球」というそれぞれのフィールド上において、謀らずとも共闘を
はたすことになるゼクスとヒイロ。
「済まない、リリーナ… 私はゼクス・マーキスとして生きる…!」(ゼクス)
後にボソっと、それがサンクキングダムの為でもあるのだ、とか言い訳してる辺り、まだまだ青し。
大体がアンタ、少し前まで自ら「サンクキングダムから来た親善大使です」とか名乗っておいて、
収拾つかなくなってきたからって今度は「ゼクス・マーキスとして生きる」って、そりゃないわー
「ヒイロは選んだんです。一番死の確率の高い、戦場を」(カトル)
ロームフェラーの罠からリリーナを守るべく、単独でトレーズ派の本拠地があるルクセンブルク
へと向かうヒイロ。何かと言うと死にたがってた初期の頃に比べれば随分とマシにはなったものの、
その自殺僻はまだまだ完治に至っていない模様。
「やっぱり、戦争はお人形さんじゃなく、人間同士でやらないと駄目なのよ。.
その為にも、リリーナ様にはもっともっと頑張ってもらわなくちゃね」(ドロシー)
「だからリリーナ様、今は貴女を助けてあげる★」.
まだ登場して4話目だというのに、早くもラスボス級の貫禄とネジが飛んでるっぷりを
見せつけまくるドロシー嬢。「今は助けてあげる」の「今は」が怖いわー
「死ぬな。諦めてはいけない。君はまだ死んではならない。.
戦え、戦って生き延びるのだ。君は、君達はまだ死んではならない」(トレーズ)
こちらは目下、隠遁生活をエンジョイなさっておられるトレーズさん。
本日は、絶体絶命の窮地に立たされてるヒイロをスピーカー越しに挑発しつつの鑑賞プレイに
興じられてる御様子。
第34話:その名はエピオン
#トレーズからエピオンを託されたヒイロの暴れっぷりに注目。
「俺は戦うことしか考えない。平和など戦いが終わった後の結果でしかない」(ヒイロ)
トレーズとの会談において、「平和のことだけ考えろ」と言われて。
骨の髄までプラグマティストなヒイロらしい物言い。
「君と語り合えたこのときが、私の人生、最大の幸福だった」(トレーズ)
「そして私は理解した。私の死は君の死とともになければならない。互いに認めあった上で、神に召されよう」.
「往生際の悪い奴だな。俺はそれでもかまわない」(ヒイロ)
これ、要は「ともに練炭を囲もう」ってことでしょ?
それに対して「俺はそれでもかまわない」と、トレーズの歪んだラブコールを全面肯定しちゃうヒイロの方がヤバい。
「トールギスよ、お前のおかげで、私はここまで戦ってこられた」(ゼクス)
「心から感謝している…! お前と別れるのは忍びない!」.
「しかし、今は戦い抜くことが先決なのでな!」.
「さらばだ、トールギス…!」.
「我が愛機よ、安らかに眠れ…」.
愛機トールギスを見捨てて、あっさりウイングゼロへと乗り換えるゼクス。
しかも乗り換えた瞬間から、「素晴らしいこの反応速度、この戦闘能力」とか言ってるし。
まったくどこまでも節操のない男だ、ゼロシステムに精神汚染されちゃえばいいと思う。
「私は戦い続けることが人間の存在意義だと考えていた」(トレーズ)
「だが、そこに答えを見いだすことはできなかった」.
「私の戦いは終わったが、戦いという行為に回答を見つけなければならない」
「そのためのMSとして、ガンダムがもっとも相応しいと考えたのだ。.
そして私は、勝者と敗者に祝福を与えたい。これはそれを可能にする機体だ」.
戦いの目的そのものを見失って自暴自棄になってるヒイロにエピオンを託すトレーズ。
火に油とは、まさにこのことか。
「ヒイロ・ユイ、一つだけ忠告しておく。その機体に乗って勝者となってはならない。.
ガンダム・エピオンは兵器ではないのだ。君が敗者として帰還することを望む」(トレーズ)
「俺もそれを望んでいる」(ヒイロ)
「ヒイロ、私を殺すまでは勝手に死ぬことを許可しない」.
先程のラブコールにも増して、突っ込みどころ満載のものすごいやり取り。
当時の腐女子達はこーゆうので萌え転がったのだろうか?(ないない)
「全てを消し去る…」(ヒイロ)
「戦うものは、全てが、敵だー!」.
エピオンに乗った途端、3分フラットで案の定キチがりはじめ、トレーズ派も新生オズも敵も味方も
何もかもコナゴナにし始めるヒイロ。
「俺に、そんな資格は、ない…」.
さんざ暴れるだけ暴れておいて、帰ってきた途端、単なるチック症患者と化してその場に崩れ落ちるヒイロさん、
その華麗なる変化っぷりを、エピオン使用前、使用後の2ショットで下記に晒してみました。
第35話:ウーフェイ再び
#もう一人の宇宙居残り組、五飛にスポットを当てた回。
あとトロワがさりげなくカーロス・リベラ化しつつ、ちゃっかり生き残っていたり。
「ナタク、俺を導いてくれ!正しき道へ!」(五飛)
自らのコロニーに戻って、自らを鍛え直していた五飛。その危機に際して再び決起。
個人的には5人の中じゃ一番コイツが好きかな、すごくデジタル思考で(0か1しかない)。
あと俺様無敵状態からヘタれた時の激ギャップとかが。
「五飛、迷うな… お前の迷いは更なる戦火を生み出すこととなる….
戦え… 戦うのじゃ、五飛… 己の正義の為に…!」(ロン老師)
五飛に全てを託して、コロニーごと爆破の玉砕路線を選ぶロン老師。
流石、五飛の師といったところか。極端すぎるにも程がある。
まあ、五飛もその光景を目の当たりにしたことで「正義は… 正義は、俺が決める!」と
断固たる決意ができたようだし、せめて無駄死にではなかったと思いたい。
「命のやりとりを機械に頼れば、人間は堕落する」(五飛)
五飛のモビルドール評。
本人自身、MSというマシンに頼っていることを完全に忘れている模様。
あ、違うか。ナタクはオトモダチかー(翼君テイストで)
「待て… 私は君の敵ではない!」(ゼクス)
「俺の敵は、宇宙に戦闘をもたらす全ての悪だ!」(五飛)
「…その通りだ! だからこそ、ともにオズと、ロームフェラー財団に戦いを挑もうではないか!」.
「お前もオズではないのか!」.
「かつてはな… しかし、今は違う!」.
「寝返る奴を俺は信用しない!」.
「どうすれば私の話をまともに聞く気になる?」.
「俺を倒してみろ!」.
「…よかろう。その姿勢、間違いなくガンダムのパイロットだ!」.
共闘を持ちかけるゼクスに対して、まるで聞く耳を持たない五飛。
どこまでも噛み合わない会話の見本例みたい。
その上、彼のペースに乗せられて「俺を倒してみろ!」「よかろう!」って駄目だろ!
仲間にしたかったんじゃないのか?
挙句、戦闘中、ゼロシステムに取り込まれてキョドった様を五飛に軽々と見抜かれて、
「俺には分かる… 貴様が悪だ!」と完璧に断ぜられる始末。無様極まりないとはまさにこのこと。
第36話:王国崩壊
#いよいよオズのサンクキングダム侵攻開始。
「俺にあるのは、支配と戦う意志だけだ」(ヒイロ)
お前にも何か希望があるのかとノインに問われて、「支配と戦う」って尾崎豊か、お前は。
「トロワー、やっぱりトロワじゃないか!」(デュオ)
「ここにいたのか! 他の連中は?ヒイロは?一緒じゃないのか?」.
(無言で顔を背けるトロワ).
「トロワ……?」.
「帰ってちょうだい!トロワの昔の仲間でしょうけど、彼にはもう戦うつもりはないわ!」(キャスリン)
「トロワ…!一体どうしちまったんだ!」.
(キャサリンの腕の中で生まれたての子羊と化しプルプル震えるトロワ).
「帰ってよ!帰ってったらー!」.
たまたま気晴らしにでかけたサーカス見物にて、行方不明になっていたトロワと再会をはたすデュオ。
ただでさえ突っ込みどころ満載なWにおいても、1、2を争うほどの笑いどころだと思われ。
特に無言で顔を背ける際の「ボク、カンケイナイヨ」顔と、その後の生まれたてツラは必見。
「完全平和主義のサンクキングダムも、遂に戦争の嵐に巻き込まれてしまいましたわね」(ドロシー)
「ドロシー、ファーガンの指示に従わなかったの? 早くお逃げなさい」(リリーナ)
「ま・さ・か! この事態の成りゆきを見届けなくては、サンクキングダムに来た意味がないもの」.
「どうなされるんですか、リリーナ様?(嬉しそうに).
徹底抗戦ですか?友好国に軍事援助を求めますか?(ものすごく嬉しそうに)」.
「サンクキングダムにそのような手段はありえません」.
「では、ほかにどんな手段がありますの?」.
「このままサンクキングダムが滅んでしまったら、完全平和主義は夢と消えてしまいますわね」.
「そんなことはありません。人の願いは、真の平和なのです」.
「その平和を守る為に、みんな美しく戦っていますわ。なんて素敵なんでしょう!」.
サンクキングダム陥落寸前。と同時にいよいよこの二人の舌戦もラストバトルへと突入。
そんなお姫さまのピンチに際して、頼りの綱のヒイロ君は、
「駄目だ!駄目だ駄目だ!黙れエピオン!」と、
コクピットで1人、機械相手にマジ切れし続けてました。これ見たら100年の恋も醒めるのにね。
「戦争好きの貴女の趣味に付き合っている暇はないわ」(リリーナ)
「リリーナ様は狡いわー」(ドロシー)
「狡い?」.
「平和なんていう甘い言葉でみんなを集めておいて、いざとなったら自分では何もしないんですもの」.
「しないのではないわ」.
「ええ、出来ないだけよね。そもそも完全な平和なんて、実現不可能なんだから」.
「何を言うの!」.
「私の先生は仰っていたわ。人は戦う動物であるって。.
そして戦い続けて勝ったものが支配すればいいと。それでこそ秩序は完成するのではなくて?」.
「その考えでは、秩序は平和を生み出すものではない。単なる支配だわ」.
「この考えなら、秩序の実現に向けて行動を起こせるわ。.
現に戦いのあるこの世界で戦えない完全平和主義に何が出来るの?それこそ単なる絵空事よ」.
現実を踏まえた上で、リリーナの理想主義を徹底的にディスるドロシー。
この論争はその後、以下のように続く。
「何も出来ない完全平和主義なんて今は駄目。.
戦う動物達の餌食にしかならないわ。今は戦うべきよ、リリーナ様」(ドロシー)
「人は戦う動物だからといって、このままで良いとは思えません。.
戦わずに平和を実現する道を、人間は選べると、私は信じています」(リリーナ)
「理想を掲げるリリーナ様って、やっぱり素敵ー!.
そんなリリーナ様が一声かければ、トレーズ派やオズに不満を持つ兵士達が、すぐにでも駆けつけてくるでしょう」.
「サンクキングダムとこの私の存在が戦火を巻き起こすと言うのなら….
出来ることから始めます。完全平和に向けての新しい一歩を」.
「そう。まずは行動ですわ、リリーナ様」.
ドロシーの現実論に対して、真っ向から相対し、
「完全平和主義はいかなる理由があろうとも、戦いを生み出す存在になってはならないのです」
の一言とともにサンクキングダムの主権を放棄、自らは投降の道を選ぶリリーナ。案外侮れないよ、この子娘。
それを見てこれまでのネチネチ罵倒はどこへやら。いきなり手の平を返したように「なんてすごいの、リリーナ様!」
と彼女を再びマンセーし始めるドロシーの変わり身っぷりも相変わらず侮れない。
「俺の…俺の敵はどこだー!」(ヒイロ)
リリーナがその身を挺して全てを終わらせようとしている中、いまだ戦いをやめようとしないアホがここに1人。
その筆舌に尽くし難い未曾有の空回りっぷりは必見。
第37話:ゼロVSエピオン
#全ての戦いが終結した直後のサンクキングダムにて、久々の再会をはたすヒイロとゼクス。
「間に合ってくれー!」(ゼクス)
リリーナのピンチとみるや否や、強引に大気圏突入して一気に地球降下をはかるゼクス。
だけどアンタ、前々話でゼロシステムに取り込まれて発狂寸前だったくせに、
コンディションの方は本当に大丈夫?とか思ってたら、
「このウイングゼロでどれだけやれるのか… 問題は敵よりも私自身だな…」
って、本人自身、一応把握してるみたい。己がヘタれっぷりを。
「戦闘レベル、ターゲット確認。排除開始!」(ヒイロ)
そんな満身創痍のゼクス君を、その頃、今やエピオンのシステムにすっかり
取り込まれたヒイロ君が舌なめずりしながら見ていたといいます。可哀想なゼクス…
「何故、お前がここに!」(ゼクス)
「ゼクス…貴様がその機体を選んだのはミスだ」(ヒイロ)
「ヒイロ…!状況を確認する…貴様は敵か!」.
「ゼロに聴け…!」.
「なに?」.
ヒイロのキマりっぷりが相も変わらず凄まじい。
こっちが質問してんのに「ゼロに聴け!」とか返されたら、そりゃ「なに?」とか言うわ。
その直後、王国の崩壊を知り「この戦いに何の意味がある!」と素に戻りかけるも、
ゼロに再び取り込まれて「いいだろう、純粋な戦士として、貴様との因縁の戦い、今ここで決着をつけてやる!」
とかなっちゃっうゼクスもゼクスだけど。
「遅い!遅いぞエピオン!奴の反応速度を超えろ!」(ヒイロ)
「ウイングゼロ!私に勝利を見せてくれ!」(ゼクス)
「次で決まりだー!」.
「ゼクスー!」.
カメレオンのごとく目をギョロつかせながら、戦いあう二人。
この時点で既にオズもサンクキングダムも全然関係なくなってるし。
でもって結局、両機のシステムがともにいかれて動作不能、というショボいもいいところな終わり方を
野晒す有様に。
「この宇宙に戦いを望むもの、邪悪な意志を持つものは、全てこの俺が消し去る!」(五飛)
その頃、宇宙ではコロニーの革命同志「ホワイトファング」なる新勢力が蜂起し、
アルテミスレヴォリューションなる作戦を展開し始める。
と、そこへ五飛までが絡み、より事態を訳の分からないものへと混迷させていく。
「俺は俺の正義を貫くだけだ」(五飛)
五飛の周囲をまったく省みない暴れっぷりに巻き込まれ、誰からも認知されることなくツヴァロフ死亡。
ラストワードは「私は無敵なのだウシャシャシャシャー」
#本日の負け犬。
「お互い、機械に翻弄されたようだな」(ゼクス)
「俺の選んだ道に、貴様は障害だとエピオンが言っていた。俺もそれは間違いだと思っていない」(ヒイロ)
「そうか…」.
思う存分殴りあった後の川原(もちろん遠くには夕焼け)みたいなシチュエーションへ
もっていこうとするも、それをものの見事にスカされて、1人寂しく佇む負け犬オブ負け犬の図。
こりゃ無惨だわー
その後、互いのMSを交換しあって迫るオズ軍に特攻という、おかしな行動にでるヒイロ。
あまりの気まずさにいたたまれなくでもなったのだろうか?
第38話:女王リリーナ誕生
#ロームフェラー財団代表就任の挨拶にて「世界国家」設立を宣言するリリーナ。
「サンク・キングダムか。だが、あの国は消滅した。お前は何故まだ戦う!?」(五飛)
「確かに国は滅びた。だがサンク・キングダムの尊い精神はまだ生きている。.
私は、それを守りたい…!」(ノイン)
「女の考えそうなことだ。だが、俺は俺の道をいく。誰の指図も受けない!」.
あのビクトリア湖の屈辱以来、ここに2度目の再開を果たすノインと五飛。
が、よもやノインも前回の「女、聞いているか女」に続いて、またもやジェンダー差別の
それはステキな罵倒セリフを浴びさせられることになろうとは思ってもいなかったろうに。
「俺は信じられなくなっているのかも知れない。.
俺達が夢見ていた未来を。平和なんか所詮、実現しない夢じゃないかってな」(デュオ)
「僕は一度…過ちを犯した… 許されるとは思っていないけど….
僕の全てをかけてつぐないをしたい。それが平和という希望を消さないことなんだ」(カトル)
「夢を失ってしまったら… それで全てが終わりだから…」.
「…そうかも知れねえなあー もっとも、死神には真っ暗な未来ってのも似合いかもしれねえが」.
なんかもう、すっかり行き詰まってしまった感のあるデュオ。
単なる言い訳を無理やり目的意識に置き換えようとしてるカトルとともに、初代ガンダムよりの
伝来必技、「僕だってそうです、みんな…みんなが!」的な傷の嘗めあいプレイに興じはじめて、
その場の不安を誤魔化そうとする。でも…「誰だってそうなんだー」(ミスチル)
あー、明日の会社、いやだなー
「トロワ…! …………トロワ、トロワなんだね…!」(カトル)
「…誰だ? …俺を、知っているのか?」(トロワ)
「トロワ、僕が分からないの?」.
「(どこからともなく現れて)トロワ、向こうへ行ってなさい!」(キャスリン)
「…でも、姉さん」.
「姉さん?」.
「いいから!!.(急に猫撫で声になって)餌は、私がやっておくから、団長の手伝いをしてて。ね☆」.
「(1人になった直後、頭を抱え始め)グッ、ウッ、ウッ… あれは…誰だ… 俺は、知っている?.
懐かしい感じがする…」.
発狂して自我を無くした末にブチまけちゃった相手と、遂に再会を果たすカトル。
が、そのトロワの保護者気取りなキャスリンの完全ガードを擦り抜けることまでは適わず、
あえなく撤退を余儀なくされる。
そして1人「ちばてつや」モードに入って苦悩するトロワ、ってか、なんなんだこのドロドロ展開?
「平気?トロワ?」(キャスリン)
「寒い… こわい… 何ががくる…」(トロワ)
「大丈夫、大丈夫よ。私がついてるわ」.
「姉さん…」.
「トロワ…」.
そして再び禁断の疑似兄弟プレイへとはしり始める二人… そこに迸るリビドーが…
ってか、これトロワ、わざと記憶喪失のフリしてるんじゃないだろーな。
「トロワ? トロワ、何処へ行くの?」(キャスリン)
「呼んでいるんだ」(トロワ)
「誰も呼んでなんて…」..
「分かる、あいつが泣いてるんだ」.
「ダメよ!貴男はあんなにつらい目にあったのに、また戦うつもりなの?」.
「昔、誰かが言ったような気がする。..
感情のままに行動することは、人間として正しい生き方だと」
「…どうしても、行ってしまうのね。強情なところはちっとも変わってないんだから…バカよ」.
「必ず生きて帰ってくるよ、姉さん」.
いよいよ兄弟愛プレイにも飽きはじめ、あっさりとキャスリンを捨てて、結局カトルの元へと舞い戻るトロワ。
普通に考えりゃ酷いシーンな筈なのだが、バックに流れる「リズム・エモーション」と、熱血ヲタのツボを抑えた
セリフ回しが、このシーンをクライマックス前の最大の痺れどころへと転化させしめているのもまた事実。
第39話:トロワ戦場へ帰る
#ノインの決起呼び掛けに対して、カトル、トロワ、デュオが呼応。
いよいよ戦いは終盤戦の三国志モードへ(ガンダムチーム、オズ、ホワイトファング)
「ガンダムは反抗の象徴です。我々には貴男とガンダムが必要なのです」(カーンズ)
サンクキングダムを失いリリーナに見捨てられヒイロには振られと散々な目にあった末、
すっかりやさぐれてしまったゼクスをすかさずスカウトするホワイトファングのカーン。
慧眼ではあるが、と同時にとんだ爆弾を内部に抱えこんだとも言える。
「時代は正しき方向へ流れるべきですから」(ドロシー)
リリーナを担ぎあげることで、現最高責任者であり祖父でもあるデルマイユ候の失墜を
謀りはじめるドロシー。何度でも言うが本当に本当に恐ろしい子…!
「だから生きていられるんだ…!」(デュオ)
ホワイトファング再三の参加要請を断り、あくまでコロニーを戦闘に巻き込まない
ことを選択するデュオ。それを見て、今やすっかり女房役のヒルデがポツリと漏らした
「優しすぎるんだよ。アンタ達は…」という一言に対し、溜めた思いを吐き出す。
この後、カトルとトロワの窮地に際して、土壇場で駆け付けるその登場シーンは鳥肌もの。
「あいつが死ねば、世界国家も、この偽りの平和も消し去ることが出来る….
リリーナ、お前を殺す…!」(ヒイロ)
他の4人はそれぞれの目標に向かって着実に歩み始めていると言うのに、コイツだけは
最初の頃から本当に何の成長もない。が、そのスタンスの変わらなさ、軸のブレてなさは、
別の意味で賞賛に価するとも言えるかも。
第40話:新たなる指導者
#デルマイユ侯を失脚させ、ロームフェラーの中枢支配を成し遂げたリリーナ。
地球と宇宙の共存施策を訴えて、のこのこ暗殺にやってきたヒイロまでをも変節させることに成功す。
「人形とはいえ、味方の損害も構わず敵を討つか」(五飛)
「同じだよ貴様ら。それではオズと変わらない。宇宙に必要なき存在だ」.
ホワイトファングを強襲し、逆に返り討ちにあう五飛。
「同じだよ貴様ら」はいいが、よくよく考えたらコイツの負け犬体質自体も以前とほぼ同じだね。
「立派ですわ、おじい様。ドロシーは泣きません…」(ドロシー)
「おじい様も最後は戦場で勇敢な戦士として、散ってしまわれたのだから」.
ドロシーの画策により宇宙へと追いやられた末、ホワイトファングの奇襲に巻き込まれて
宇宙の藻くずと化したデルマイユ侯に捧げるドロシー哀悼のお言葉がこれ。
「勇敢な戦士として」とかホザいてるけど、完膚なきまでな無駄死にだったよ、実際。
「地球と宇宙、この二つの存在が対立の図式を生むのだ」(ミリアルド)
「私の名は、ミリアルド・ピースクラフト。宇宙に対立する存在、地球の排除をここに宣言する」.
ホワイトファングのカーンズに至極あっさり篭絡されてたかと思いきや、いつのまにか指導者にまで
祭り上げられていた元ゼクス改めこれで2回目のミリアルド・ピースクラフト。どんだけ〜
挙句、リリーナが「地球と宇宙の共存施策」を押し進めようとしているこのタイミングで、
そこに宣戦布告までしちゃうし。これぞ愛しさあまって憎さ100倍の典型例か。
「ゼクス… エピオンが見せた未来から、お前はそれを選んだか…」(ヒイロ)
「ウイングゼロが見せた未来から、俺が選んだのは……………… これだ…!」.
リリーナを後押しすると決めた瞬間から、ヒイロにとって最大の敵が、地球に宣戦布告した
ホワイトファングとなることは自明の理。…にしてもだ、前話じゃリリーナを殺る気満々だった男が、
たったの1話で180度そのスタンスを変えてしまうとは…
リリーナ恐るべしなのか、それとも単にコイツの頭がハトなのか…