第11話:ノックス崩壊

#ディアナ・カウンターの旗艦「ソレイユ」の破壊を目論むミリシャ。そして破壊の限りを尽すコレン。

「こんな朝早くからどうしたんですか?」(ロラン)
「思い出していたのです、ここが素晴らしい土地であることを」(ディアナ)
「僕もこの風景は大好きです。夜明けを見る度に、この星は命に溢れる場所だと思います」.
「ロラン・セアック」.
「はい?」.
「それは、月から来た人すべてが思うことでしょうか?」.
「そうであってほしいと、僕は思っています」.
「…………そうですね」.
  いまだ入れ替わったままのディアナ様をキエル嬢と思いこみ、接するロラン。
  この後、ロランの自転車で2ケツを楽しむディアナ様の
「空と雲と風、私はこれをみんなに見て欲しい!」.
  というセリフが、本来の彼女の天真爛漫さをよく表しているんじゃないかと。

  


「軍隊はカードではなく、生き物です!」(ミハエル)
  「ミリシャの軍備は交渉を有利に運ぶ為のカード」と言い切る御曹子の言葉に反論するミハエル大佐。
  ミリシャの現場での作戦指揮官はこの人。で、ヤーニ軍曹が前線指揮官。

  


「人はこんなにしてでも戦えるの? なぜ?」(キエル)
  こちらはディアナ様役を継続中のキエル嬢。
  コレンがノックスを破壊したかと思えば、ミリシャは旗艦ソレイユに攻撃をしかけて、もうハチャメチャ。

  


「ガンダムが出て来ねェ〜〜〜」(コレン)
「なんて奴だよォ!昔のガンダムってのはなァ、こういう時にはダーっとやってきて、戦ったもんなんだぞォ!」.
「ガンダムゥゥゥゥゥ!」.
「なんだかよォ!誰も出て来ねェじゃねえかァ〜! ガンダムよォォォ(ガンダムよォォォ)」.
  ノックスの街を破壊し尽した末、ガンダムが出て来ないことにブーたれるコレン。
  そいやこの人、実はシャアの子孫という説があったけど、アレどこまで信憑性あるんだろ。

「どうかしてると思うよ、大尉」(ポゥ)
  黒歴史の宝庫であるマウンテン・サイクルを破壊すると言い出すフィル大尉に対して。

<次回予告>
  
マウンテン・サイクルから続く洞窟は不思議でも、僕はキエルお嬢さんと二人でいられる幸せだけで十分だった。
  けど、ディアナ・カウンターが放任しているコレン・ナンダーが襲いかかってきた。それは地獄の戦闘となった。
  次回∀ガンダム「地下回廊」 お嬢さんが風を呼ぶ。




第12話:地下回廊

#マウンテン・サイクルの鉱山の中を彷徨うロラン&キエルに扮したディアナ様。
 この回のラストに描写される「ロランを膝枕するディアナ様とその横に佇むガンダム」の絵は秀逸。

  


「お嬢様と呼ばれてる人が、バチを与えるものですか。失礼ね」(ディアナ)
  未だキエル嬢と入れ替わったままのディアナ様。
  ロランに対する態度を見る限り、どちらかってと本物より優しいみたい。
  
「あら、殿方はそういうこと、気になさる?」(リリ)
  ルジャーナ領のお姫さま、リリ・ボルジャーノ嬢、
  ノックスを放棄してしまった落ち目の御曹子、その精一杯の虚勢に対して、あっけらかんとこの一言。
  御曹子いわく「私はこのまま消えていく男ではありませんよ…」らしいけど。

  


「お嬢さんにそういう素頓狂なところがあるなんて、僕、存じ上げませんでした」(ロラン)
  
コレンを説得すると言い出したディアナ様に対して。案外ディアナ様って気性激しいのね。

「キエル・ハイム、そういうのはお嬢さんの冷や水って言うんですよ」(シド)
「お上手でないんですね」(ディアナ)
「遠くで見ていても戦況は分からないでしょう」.
  コレンと戦闘状態になったロランを救うべく、銃を手に単身引き返そうとするディアナ様に対して。

  


「それでガンダムたァ、失礼じゃねーか、姉ちゃんパイロットよォ」(コレン)
「お前なんかが白いモビルスーツ使うってのが無礼なんだよォ!」.
「分かっているか姉ちゃん、ドロドロ・マグマに溶けりゃ、大事な地球と一つになれるぜェ〜」.
「アンタにゃ恨みはねえんだけどヨォ、俺の脳みそのどっかにガンダムちゃんに虚仮にされた記憶があってよォ」.
それを消しちまいたいんだよォ−−−−−−−−−!!.
  コレン=シャアの子孫説の裏付けとなるセリフが上記。
  まあシャア絡みでないにせよ、前世でガンダムと遭遇しているということだけは確かな模様。

「ガンダムにはおヒゲがありますか!?」(ディアナ)
「ありません!時代が違ったのですから、お前の任務は終了しております!」.
  この一言でコレンを撤退させようとするディアナ様は強引かつ豪胆すぎ。そこに痺れる憧れるゥ…!

「落ちるもんかァ−−−!」(ロラン)
  咄嗟に脚部スラスターをふかして、マグマ層転落の窮地を脱するロラン。
  コレンはMSを失ったものの、本人自体は無事。なかなかにしぶとい。

  


<次回予告>
  
ディアナ・カウンターの追撃を逃れて、ある谷に出た。
  そこで、キエルお嬢さんは発掘家のウィルさんと、月の娘と青年のおとぎ話を確かめる。
  僕は、テテスさんという人と、温泉に入ってしまう事件がおきた。
  次回∀ガンダム「年上の人」 記憶の風に、震える心…




第13話:年上の人

#謎に包まれたディアナ様の過去と現在とを繋ぐ最重要キャラ「ウィル・ゲイム」登場。

  


「あんな光景を見ると、お互いの恨みを忘れないといけないと思います」(キエル)
「そうしなければ、人類は永遠に争うという宿命を背負います!」.
「…しかし、様々な相手がいるのです、同じように」(ミラン)
「同じように思ってもらう為には、ロミオとジュリエットのような悲劇が必要なのでしょうか…」.
  こちらは未だディアナ様と入れ替わったままのキエル嬢。
  ノックス崩壊以後、ディアナ・カウンターの攻撃を避ける為、巨大要塞ソレイユにて浮遊中。
  傍らに控えるはディアナ・カウンターの参謀にして、ディアナ様のお目付役、ミラン執政官。

  


「アイツが逃げ出すわけないだろ!やったかやられたかの、どちらかしかない!」(ポゥ)
  ポゥのコレン評。その蛮勇さに限って言えばそれなりの信頼をされてる模様。

「女を先に入らせて、恥をかかせる気かい?」(テテス)
  自称ムーンレイスの子孫にして、ディアナ暗殺の刺客「テテス・ハレ」。
  声を当ててるのはディードリット役で名を馳せた冬馬由美さん。

  


「これが、女王に出来ることなのか!」(ディアナ)
  恋仲だった初代ウィルのその後を、子孫である現在のウィルから聞き、ショックを受けるディアナ様。
  あの強くて凛々しいディアナ様が単なる乙女に…

  


「手に乗った!?」(ポゥ)
「私はなんて悲しい女なんだ….
 フィル大尉は中尉中尉って言ってくれてるけど、こんなんじゃ下士官以下だ!パイロットの屑だ!」.
  ウォドムのアームに飛び乗って、更に超至近距離での砲撃をかわして、ビームサーベル一閃。
  JSA相対時のアムロばりの神業テクを見せるロラン、このシーンの格好良さは只事じゃない。
  そして今日もポゥの負け犬の弁が虚空に響きわたる。

  


<次回予告>
  
ウィルさんはテテスさんにそそのかされて、ディアナ・カウンターに行ってしまった。
  月に行くためなら何でもしかねない純粋さを、キエルお嬢さんは心配した。
  僕は、ホワイトドールで後を追ったのだけど、ハリー中尉の戦闘に巻き込まれてしまう。
  次回∀ガンダム「別離、再び」 風は去ってしまうのか…




第14話:別離、再び

#ディアナ様の過去におけるロマンス叙情、更に鮮明に。

「夕方の空に、滲むように現れるお月様って、私は見とれてしまいますよ」(ディアナ)
「詩人なんですね、キエルお嬢さん」(ロラン)
  初代ウィルの名残を探し回るディアナ様、ここんとこ極めて多感かつ感傷的な御様子。

「戦争に大儀は必要です!」(ミラン)
  ディアナ様、じゃなくて彼女に扮してるキエルお嬢様に、建国宣言するよう勧めるミラン執政官。

「私の意志に反して、ウィルは旅立っていく… 少しだけ、気持ちがずれたままで…」(ディアナ)
  テテスの口車に乗せられてディアナ・カウンター側に転びそうなウィルに、過去のウィルをダブらせるディアナ様。

  


「何ごとも、最初の躾が肝心なんだ! 子供達に我々の戦闘力を見せつけておかんとな!」(ギャバン)
「格好だけで機械人形の戦いが出来るもんですか! ベー!」(ソシエ)
  ルジャーナ領の機械人形部隊「スエサイド」のボルジャーノン、てか名機「ザク」登場。
  パイロットはギャバン・グーニー(右側)。
  ソシエはカプルを副官のジョンに「イングレッサの出来損ないのボール」扱いされてお冠。

  


「女は夢を持ってる男が好きなのよ」(テテス)
  テテスの鬼女っぷり全開。
  乗ってるMSは「キャノン・イルフート」ってことだけどコレ、なんか装甲のはげたジムっぽいよね?
  設定資料だと「F91」に出てくる「ヘビーガン」になってたみたい。

  


「何も知らない純朴な男性を、戦いに巻き込ませることは…!」(ディアナ)
「やってみます、やってみせます!」.
  そして遂に壊れるディアナ様。よもや崖を車で滑り落ちるという乱行にうって出るとは…
  後でソシエに「あの高さから降りてきたの?」と問われ、
  ぶっきらぼうに「そうでしょうね、ここにいるんですから」と答える様がマジで激萌え。

  


「仕掛ける!」(ハリー)
「立ってくれ、ホワイトドール!ガンダムって呼ばれたんだろ!」(ロラン)
  ロラン、ハリーの金スモーと鉢合わせて戦闘に。どこまでもツイてない男だ、苦労症とでもいうか。
  この危機はハリーいわく「生身の人間がMSに立ち向かう!?」なギャバンの捨て身攻撃により、ギリで回避。

  


「俺は月に行くことを実現させたいんだ!アンタみたいな夢見る少女じゃない!」(ウィル)
「貴女の御先祖様は夢を見ながらも、現実的な利発な方でした!.
 貴女のように猪突猛進する方ではなかったのです!」(ディアナ)
  ディアナ様に対して何たる無礼な物言い。
  ディアナ様、思わず激情に駆られるがまま、自分の過去バラしちゃってるし。

「(もう私を見てくれるウィル・ゲイム、貴男はいないのですね…)」(ディアナ)
「(ハリーなら、あのウィルを導いてくれると信じましょう。あのウィルだって、貴男の一部なのですものね)」.
  そして去ってしまったウィルのことを思い、1人悲しみに暮れるディアナ様、その後ろ姿が哀しすぎる…

<次回予告>
  
再起をはかるグエン様は、ムーンレイスと手を結ぶことを考える。ミリシャも連合を強化させていた。
  ディアナ・カウンターに辿り着いたウィルさんは、そのミリシャのモビルスーツ部隊と戦って、キエルさんを悲しませてしまう。
  次回∀ガンダム「思い出は消えて」 風に儚い、夢の翼…




第15話:思い出は消えて

#1000年女王、その哀しくてホロ苦い、時空を超えた恋の物語の結末は…

「カプルを運転してたソシエちゃんですッ!」(ソシエ)
  ロランの代わりに∀を動かしていたら、
  「金髪のローラが運転しているんじゃないのか?」と言われて、思わずムッとするソシエ。

「所詮はゲスな男で」(ハリー)
  偽ディアナ様(キエル)に対して「本当にディアナ様で?」とぶしつけに聞くウィル。
  その事もあってか、ハリー中尉のウィルに対する評価はあまり高くない模様、

「分かってるんだろうね、ウィルとか。お前の乗っているMSはオモチャじゃないんだぞ!.
 浮かれていると……… お前は死ぬよ」(ポゥ)
  ディアナカウンターの最新技術を前に少々浮かれ気味なウィル、その軽薄さを憂慮するポゥ。

「まあ、大きいのに不細工」(リリ)
  
∀ガンダムに対するリリ嬢の第一印象がこれ。

「戦争、やったからですよ」(ラダラム)
  リリ嬢から∀頭部の破損理由を聞かれて、こう答えるメシェーの親父ことラダラム・クン。

  


「お上手お上手、ソシエさんとか(リリ)
  ∀ガンダムを懸命にコントロールしようとするソシエを見て。
  「とか」て。この高みからの見下ろしっぷりがたまらんね。

「利用できるものは使わないと! …勝てるものも勝てなくなります」(リリ)
「沈んだ太陽が、もう一度朝日になろうと足掻く姿は、面白い見ものでしょ?」.
「殿方はそういう時が、一番ステキ」.
  ムーンレイスの技術者を雇おうというグエンの提案に対して、
  「敵は敵だ!」と聞く耳持たない単細胞のヤーニー軍曹をキッチリ言いまかすリリ嬢。
  ディアナ様を筆頭に、キエルといいソシエといい、このリリといい、∀登場の女性はみんな凛々しいなあ。
  ちなみにこの場合の「沈んだ太陽」とはグエンのことね、リリ様ドSすぎ。

「そこのチビー!」(ソシエ)
  
∀胸部の格納スペースから爆弾を取り出して、
  こともあろうに投げるという超原始的戦闘を始め出すソシエお嬢様。アンタはっちゃけすぎ。

「俺のロマンスを邪魔するな、ミリシャども!」(ウィル)
「その谷の宇宙船は、俺がディアナ・ソレルに逢いに行く為のものなんだぞォー!」.
  あまりにも純粋であるがため、己の無知に気づかなかったウィル。
  故に命を落とすしかなかったのか… 合掌。

  


「ロラン、手がみえる…」(ソシエ)
「運転してる人、出たがってる…」.
「…ああ …出たがってますね」(ロラン)
「出してあげなくっちゃ」.
「でも、あれ… 腕だけかもしれません、お嬢さん」.
「そんな…!」.
「ウィル・ゲイムさんの」.
「…嫌よ、そんなの!」.
「僕だって嫌ですよ!」.
「ロラン… ロラン? ウィルさんは…..
 ウィル・ゲイムさんは… あのウィル・ゲイムさんは… ロラン… ソシエ…」(ディアナ)
  F91「だってさ、アーサーなんだぜ?」に並ぶ、死を残酷なまで情緒的に描いた名シーン。
  胸部から上が無くなったMSの下で独り佇むしかないディアナ様の心境や、察するにあまりある…

  


<次回予告>
  
地球の人々は、月に人が住んでいることを知らなかった。
  そんな中に放りこまれた僕は、地球に隠されていた、ホワイトドールを操縦することになる。
  そして月の女王、ディアナ・ソレル様とご一緒してしまう、ロランとローラの物語。
  次回∀ガンダム、風の始まりを知るために… 「∀のすべて」




第16話:∀のすべて

#これまでの回想を含めた、作品自体のガイドブック的な回。
 ∀のスペックや、その他MSの詳細説明あり。機体マニアにはかなり重宝するんじゃないかと。

<次回予告>
  嵐が来たときって、見えないところでいろんなことがあるんだろうけれど、
  ぼくはキースの手伝いで、橋になったりしていた。
  けど、ソレイユの近くで、ゴッゾーとかのMSの動きを止めようとして、僕はテテスさんの姿を見てしまった。
  次回∀ガンダム「建国のダストブロー」
 殺意の風が渦を巻く!




第17話:建国のダストブロー

#ブルーノ&ヤコップの落ちこぼれコンビに、毒婦テテスが絡んで、何やら不穏な事態に。

「ミリシャの秘密兵器じゃないんですか!?」(ムーンレイス技術者)
  「ダストブロー」、地球で言うところのカミナリに死ぬほど怯えるムーンレイス達。

  


「ハッハッハ、私を家柄だけの男だとお思いか?」(グエン)
  敗走しまくってたわりには未だ自信満々な態度を、ミハエル大佐に突っ込まれて。
  家柄以外になんかあったっけ?

「絶対、動くなよ!」(キース)
  いつでも何処でも便利屋扱いのロラン、よもや∀を橋代わりにされようとは。

  


「待て!晩飯になる奴!」(ブルーノ)
「無駄に体力使うなよ、腹減んぞ」(ヤコップ)
  コレンが行方不明になった為、すっかり冷や飯食わされる羽目となったブルーノ&ヤコップの腰ギンチャクズ。
  まさか晩飯に困って、森でウサギを追いかけなきゃならないところまで落ちぶれるとはね。
  この後、彼等は旧知の中だったテテスと再会し、ディアナ暗殺に手を貸すことに。

「一瞬、期待したんだけどね。やっぱり、自分でやらなきゃ駄目かねェー、やれやれ」(テテス)
「俺達ァ、こんなもんなのかなァ?」(ヤコップ)
「そんなことはねェ、人生て予想不可能なことが一杯あるんだ!」(ブルーノ)
  そしてあえなくディアナ暗殺ミッション失敗。
  ハリーら、ディアナカウンターのエリート層に対する対抗意識だけじゃ、どうにもならなかったみたい。

  


<次回予告>
 
 僕は酷いおっちょこちょいだ。
  キエルお嬢さんとディアナ様が、入れ替わっていたことに気づかなかったのだから。
  なのに、キエルお嬢さんはムーンレィスの建国式典で、混乱した糸をほぐすような演説をなさった。僕は感動した。
  次回∀ガンダム「キエルとディアナ」
 風の行方を僕は知る…




第18話:キエルとディアナ

#ディアナカウンター側のサンベルト建国宣言かと思いきや… 前半のターニング・ポイント回。

「憧れているディアナ様と、キエルお嬢様を、..僕は、ずっと…見分けることが出来なかったなんて…!」(ロラン)
「ロラン・セアック、力を貸しておくれ」(ディアナ)
「僕に、力… あるんでしょうか?」.
  ここに至って「入れ替わり」の事実をとうとうロランに打ち明けるディアナ。ロランの落ち込みっぷりったら…

  


「御夫人の身体検査を男がやるのか!」(グエン)
  建国宣言会場において、ソシエやキエル、ローラ・ローラに対する扱いに憤慨するグエン。
  前者の二人はともかく後者の方は、性別的には問題ない筈なんだけど…

「動かないで。特攻娘さん」(リリ)
「特攻娘!?」(ソシエ)
「戦うにしても状況を読む。自分の技術や能力を計算しないとね」.
  混乱の機に乗じてMSを奪おうとするソシエを諌めるリリ嬢。キレモノすぎる。

「みんながみんな、地球に帰りたいわけじゃないんだよ!」(テテス)
  テテスのディアナ暗殺動機は月の名誉市民の称号を得るため、らしい。
  ここでは何の軍事訓練も受けていないのにテテスの銃やナイフを素早くかわすキエルに注目、ニュータイプかも。

  


「田舎にまで、ご足労でありますな。キエル・ハイム」
「建国宣言をなさるので?」(ロラン)
「月と地球の友好のためです」.
「本当に?」(ディアナ)
「もちろんです」.
「な、なら… よしなに…」.
  入れ替わった二人が遂に再会。が、その問題を是正するまでには至らず。
  ディアナとキエル、もはや逆の立場で逆の役割をこなすしかない二人の覚悟が、ここでは垣間見える。

  


「全ての、命を分かち合う全ての人々よ…!..
 武器を大地に置いて、私の言葉を聞いて下さい!私は戦いは望みません…!..
 かつて私達の母なるこの地球は、人が住むことが許されないほどに荒廃した惑星となりました。.
 そのような時代があったと、黒歴史は語っております。.
 なのに、地球の皆様方は、それを忘れております。何故でしょうか?.
 人間には最も辛い体験や記憶は、忘れてしまうという悲しい性がございます。.
 私達、ムーンレイスは地球が再び住めるようになるまで、月で暮らしました。.
 人類の記憶を残すために、新しい人の再生に手を貸す為に、です。.
 そして今日、この地球は二千年に及ぶ歴史を刻むことを許して、.
 人類の繁栄を築き上げることが出来るようになったのです。.
 地球は完全とは言えないまでも、再生致しております。.
 ならばムーンレイスも地球に帰還して、地球の再生と二度と誤った歴史を刻まないように手を貸したいのです!.
 宇宙に進出した過去の歴史を地球の人々は、天の神々の物語にすることによって、.
 または黒歴史に封印することで再生の力を身に付けたのです。.
 悲惨で過酷な記憶だけでは、人は再生も再起も不可能だからです。.
 ですから、歴史的事実の解釈を変え、場合によっては歴史そのものを書き換えてしまうのです。.
 私達は、この目も、鼻も、唇も同じです…!.
 この身体も、地球人、ムーンレイスの違いはありません、同じ人類だからです!.
 私は、ここでムーンレイスのための国家をサンベルト一帯に宣言することはやめて、.
 再度交渉を再開されます事を、アメリア大陸の人々にお願い申し上げます!!」(キエル)
  
ファーストの12・42話におけるギレン、Z37話や逆シャアにおけるアズナブルのそれ、
  他にもW42話でのミリアルドや、SD47話でのデュランダル、デラーズの反乱から、
  00におけるイオリアの戦争根絶宣言、などなど、
  それぞれのシリーズ要所において、ストーリーを締めるスパイスとなってきた一心不乱の大演説。
  上記のそれもまた、ディアナ・ソレルの"非"建国宣言として、ガンダム史に刻まれるべきものかと。
  本来なら侵略される側の地球人であるキエルが、ディアナ様の気持ちを代弁したってところがキモ。

「ロラン、キエル・ハイム嬢は、わたくし以上にわたくしの心を語ってくれています」(ディアナ).
「は、はい、そう思います。流石、お嬢様でいらっしゃいます」(ロラン)
「あれが、ディアナ・ソレルか…!」(グエン)
「(キエル・ハイム、貴方にムーンレイスを任せてもいいと思えます)」.
  上記演説に対するディアナ様本人の評価がこれ。最大限の賛辞じゃないかと。

「ディアナ・ソレル!」(ミラン)
「何もおっしゃるな」(キエル)
「ミリシャの増長を招きます!」(ハリー)
「志しの高さで、護ってみせよ!」.
「理想論だけでは、軍は抑えられませんぞ!」.
「キエル・ハイム…!グエン・ラインフォードの秘書官のキエル・ハイム嬢という一般市民でも、.
 今日のディアナ様のように、甘い御考えは持たないでしょう。そう申し上げたい…!」.
「あのような市井の女と、ムーンレイスをたばねる私を、同じ女と思うな」.
「貴下ら男達は、女王たる私に従えば良い!」.
  その後の事後対応も含めて何もかもがパーフェクト。この回は全部が全部、キエルのターン!

<次回予告>
  
ホバーで走る大型車を任された僕は、テテスさんを探すつもりだった。
  けれど3機のウォドムに見つかって
ソシエお嬢さんは、一人で阻止作戦に出てしまう。
  ホワイトドールの首は修理中で、僕は出撃できないのに、出撃をする。
  次回∀ガンダム「ソシエの戦争」 勢いで風に勝てるか…?




第19話:ソシエの戦争

#小型ホバー艇「ギャロップ」の艦長を命じられたロランと、それをいいように振り回すソシエ。

「これを認めなくちゃならんのだよ…!現実なんだから」(グエン)
  せっかく掘り出した戦艦ウィルゲイムをムーンレイスの技術者に触らせているグエンが
  気に食わないミリシャの面々。だけど技術がないから黙っているしか。そんな彼等を揶揄した一言。

「お洗濯がこんなに気持ちのいいものだとは、知りませんでした!」(ディアナ).
「そのパンツ、僕の!」(ロラン)
  キエル=ディアナ様と知って以来、彼女に何かさせることに畏縮しまくるロラン。
  そりゃまあ仮にも女王様に自分のパンツ、洗わせられないよね。だが、それがいい…!

  


「そりゃ好奇心をそそられます。これが神話で語られていたMS、ガンダムかも知れないと思いますとね」.
「ムーンレイスの神話では、宇宙移民者いじめの偉大な敵、と言われていました」(ホレス).
  地球側に寝返ったムーンレイス技術者達の束ね役、ホレスの口から語られるガンダム・サーガ。
  その∀、外装に関しては、一部が故障してもナノマシン機構で自動復元するみたい。
  
  


「泣くなよ!」(フィル)
「泣いてませんよ、自分は…!」(ポゥ)
  泣き虫ポゥにいつもの突っ込みをいれるフィル。もはやお約束化してるかも。

「たった今から、ここを私の機械人形、カプルの基地にすると宣言します!」(ソシエ)
  新しく掘り出された「ギャロップ」の艦長をグエンから命じられるも、それが気に食わないソシエに
  いいように翻弄されまくるロラン。挙句、ソシエが暴走したせいで、整備中の頭部をおいて出撃せざるを
  えなくなるというね。ホント、苦労性にかけては歴代ガンダム・パイロットの中じゃダントツ。

  


「いつも同じと思うな、ヒゲー!!」(ポゥ)
  ウォドムでギャロップに仕掛けるも、あえなく撃退くらって、結局泣かされる羽目になるポゥ。
  うん、今回もいつもと同じだったね。もはやオチ担当か。

  


「機械人形って、パイロットや人が見えないから戦えるっていいますけど…」(ロラン)
「え…?」(ソシエ)
「僕、今日はあの機械人形には、どういう人が乗っているんだろうって… 想像しちゃったんですよね…」.
「それでも戦えるんだ… すごいんだね、ロランは」.
「違いますよ。コイツ、ホワイトドールがすごいんですよ…」.
  歴代ガンダムの中じゃダントツで平和的な筈の、この「∀」でも、やはり戦死者はでる。
  そのせいもあってか、少ししんみりとする二人。歴代エ−ス達が戦闘を重ねていくうちに失ってしまった
  「感傷」という感覚を、未だその身に残しているロランは、当たり前すぎるくらいに自然なのだけれど、
  戦いを避けえない「ガンダム」という枠の中じゃ、やはり異端の部類に入るんだろうな。

<次回予告>
 
 戦場は土地を選ばない。
  なのに、ディアナ・カウンターの侵攻で危険な丘から、アニスお婆さんは立ち退かない。
  ロバのドンキーだって逃げろっていうので、僕はお婆さんを連れ出そうとするけど、
  手紙を読む羽目に陥ってしまった。
  次回∀ガンダム「アニス・パワー」 風に棹さす人もいる。




第20話:アニス・パワー

#アニス婆さんのターン! あと踊って騒げて戦えるインディアン「レット隊」登場。

「馬鹿鳥めー!静かにお飛びー!」(アニス)
  ∀にクワ1本で襲いかかるほどパワフルな婆さん「アニス」とその相棒、ロバの「ドンキー」登場。
  いきなり飛行機に向かってガナりたてる。
  で、ここに即席奴隷として使役されてるのはブルーノとヤコップ、強盗に入って逆にやられたみたい。

  


「ディアナ・ソレルでも、慕ってくれるのね…」(ディアナ)
  鳩と戯れるディアナ様。ホントいつも前向きで、でもちょっと寂しそう。

  


「おまんまを誰から頂いてると思ってるんだ!この土っころがみんな作ってくれるんだよォー!」(アニス)
  自分の土地を守る為、自らの体を投げ出そうとするアニス婆さん。
  襲いくるレット隊に対して一歩も退かず。

「戦争するなら、場所を選びなさいよ!」(ロラン)
「私達は先祖がムーンレイスだということを忘れないできた。.
 このこと、きちんと落とし前はつけさせてもらう!」(キャンサー)
  ムーンレイスの子孫で構成された部隊「レット隊」登場。戦闘理由は月に帰化する為。
  主力MSはワン公ことウァッドと、副官ムロンが乗るフラット。

  


「この子の名前が付いてるパン屋を見つけとくれー!ドンキーだよォー!」(アニス)
  ここで彼女の孫が、キースが勤めているパン屋の娘であることが判明。

<次回予告>
  
いやしくも月の女王であらせられるディアナ様が、傷を負った兵士たちの世話をしたり、汚れ物の洗濯をなさったりする。
  リリ様が紹介なさったらしいけれど、手術にも立ち合われるディアナ様に、僕は何が出来るというのだろうか。
  次回∀ガンダム「ディアナ奮戦」 ご褒美はシャボン玉の風。



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