混沌の廃墟にて -78-

再帰的プログラマーはネストした夢をみるか

1989-09-04 (最終更新: 1996-04-28)

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 最近 NIFTY-Serve になかなか接続できない。電話回線が接続する所まではいく のだが、ちょっとログを紹介してみると状況を理解していただけるだろう。

 Enter Connection-ID  --->SVC
 Enter User-ID  --->SDI00344
本サービス は大変混雑しています。他のサービス
 NO CARRIER
 この場合、電話代が余計に 10 円取られることになる。どうにかならないのか。 まだ電話が接続できないのなら諦めもつくが、User-ID を入力させてから回線切 断するというのは、ID をより好みした上で接続を切っているのだと解釈する人が いても不思議ではない。特に、オープニング時のこのメッセージは改善して欲し いとニフティには何度も要求しているのだが、一向に直る気配がない。

 ところで、上のように、例のメッセージが途中までしか表示されないのだが、 これは何が悪いのかよくわからない(*1)。通信ソフト側が悪いのだろうか。だと すれば、通信ソフトは自作だから自分の責任である。最近 FPRGT(*2)も不調だ。

 最近また、いわゆる「パソコン通信」の特集が雑誌で目だってきた。日経パソ コンにも特集があったと思う。そこでよく電子メールの利点として、「即時性」 が挙げられているのだが、最近のように頻繁にホストダウンしている状況だと、 即時性どころではない。ビジネスに使える程度の電子メールとなるためには、ホ ストがフォールト・トレラントであること、もう一つは随時接続可能であること (回線数が十分あること)が重要だと思う。私の印象では、現状の NIFTY-Serve では(昼間の状況はよく知らないが、朝方は最近かなり再ダイヤルしないと接続 できないようだ)いずれも満足できる状況ではない。しかし、今後が期待できる ことは否定しない。

 時刻によって再ダイヤルの必要時間も変わるが、この文章は 21:40 頃に作成し て、ただちに upload するためにダイヤル開始している。実際に登録された時間 を見れば、この文章を掲示するためにダイヤルし続けた時間がわかる。(注)

    *
 今日は、かなり疲れていたとみえて、ちょっと横になるとすぐ寝てしまった。 疲れている時には夢を見ると言うのだが、最初に見た夢が面白かった。ユーザー マニュアルをどのようにすれば読んでもらえるかという論議を、上司とマンツー マンで行っている夢である。ちなみに、現在このような仕事は全くしていないの で、どういう脈絡の夢なのかよくわからない。

 私が夢の中で力説していたのが、次のような論旨である。現在の若い世代はマ ンガ文化中心である。この場合、1ページ単位にかける時間は短く、大量のペー ジをこなすこともできるが、理解は浅い。これに比べて、中年以後の世代はマン ガより活字文化中心で、1ページの内容が濃くてもそれなりに理解しようとする。 ページ単位にかける時間は長い。その反面、ページが多いと最初から敬遠してし まうのではないか。

 というのは完全に夢の中の論理だから、筋道も何もないのだが、変な夢だ。最 近、ユーザー・インターフェースのことばかり気にしているのでこのような夢を みるのかもしれない。

 力説している時に、電話がかかってきて目が覚めた。私は電話はやたらかける が(しかもモデム経由で)、ほとんどかかって来ない生活をしているので、電話 がかかってくると非常に緊張する(緊急時を連想するから)。しかし、今日のは 単なる間違い電話だった。

 その後みた夢は結構リアルだったのだが、紙面の都合で :-) 詳細は省略。面白 かったのは、夢の中で、途中で一度眠ったことである。そこで、当然夢の中で目 が覚めるのだが、これがかなり早起きで時計を見ると朝の5時頃だった。早く起 きすぎたので呆然としているうちに6時半頃になって、朝ご飯を食べにいく所で (本当に)目が覚めた。

 夢の中で眠る直前に、(夢の中で)洗濯物を洗濯機に投げ入れてからベッドに 入ったので、夢の中で眠ったということをよく覚えている(今は布団を敷いて寝 ている)。夢がネストする極めつけとして、学生時代、すごいのがあった。普通 は夢を見ると目が覚めるだけだ。上に書いたように(目が覚める夢)を見ること もあろうが、その時は、((目が覚める夢)を見た夢)を見たわけで、一回起き て、2回起きてもまだ実は目が覚めていなくて、もう一度起きたら本当に起きて いたということで、これはしばらく布団の中で笑いが止まらなかったのも覚えて いる。

 これだけネストが深くなると、普通の人ならスタックがオーバーフローして二 度と目が覚めないのかもしれない。

(注)

20〜30 分も再ダイヤルすればつながると予想したが、一体何事か知らない が、21:40 から延々と再ダイヤルしてもずっと BUSY のままで、9/4 00:30 頃にさすがに一旦諦めて夜食を食べに出てしまった。連続 170 分再ダイヤ ルしたことになる。この間センタートラブルがあったらしい。その後、戻 ってきて 01:00 頃から再ダイヤルを再開したが、01:30 になっても接続で きないので諦めて寝てしまった。


補足

(*1) おそらく回線切断のメッセージが転送される前にVANが切断処理を実行してしまうのではないかと思われる。

(*2) FPRGTは、FPROG専用の通信ソフトとして計画されたプロトタイプ。


    COMPUTING AT CHAOS RUINS -78-
    1989-09-04, NIFTY-Serve FPROG mes(4)-063
    FPROG SYSOP / SDI00344   フィンローダ
    (C) Phinloda 1989, 1996