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FPRG は何とか1年たっても存在することができた。設立当初から「サロン」が 名目で何をするフォーラムかわからないまま(*1)、なしくずしに1年たったような 気もするが、これまでがαバージョンだと思えばこれからが新鮮であるような錯 覚を起こして面白い。αバージョンをそのまま製品にしてしまうのが、ソフト屋 さんの得意技である。:-) (*2)
冗談はさておき、FPRGF.EXE は 4/8 に最終版を間に合わせることができなかっ た。最新版は v0.8 で、FPRG のデータライブラリの「保守用ツール」に登録され ている。このバージョンは、半角文字の禁則処理にバグがあることだけを確認し て、修正した。今私が使っているのは、従って v0.9 である。致命的なエラーが ないように極力努力した半面、overwrite したい時にはかなりうるさい警告を表 示して中断する。かといって、-f オプションのくせがつくと、
Delete (y/n)に、条件反射で y を押すような仕草を体が覚えてしまい、「あっ」ということ もよくある話。とりあえず overwrite しても何とか原稿か結果は残るようにした つもりだが、動作中に shutdown というテストが不十分なので、停電にはご注意 ください。
ちなみに、FPRGF.EXE 登録後の私の発言はすべて FPRGF で整形したものである。 (*3)
*JR渋谷駅にBGMが流れ、発車のベルはメロディーになった、と書いた。今、渋谷 駅でアンケートを取っている。項目をちらっと見ると、こんな感じ。
[1] 発車ベルをかえましたがいかがですか。
しかし、私は発車ベルもメロディーもない方がよいと思う。発車すると宣言す るから駆け込んでケガをする人が増えるのではないか。ベルもメロディーもない と、おそらく利用者は不満であると主張するだろう。駆け込み乗車がやりにくく なるから。
ファイルシステムを定期的にバックアップする場合、ユーザーに事前連絡した 方がよいか、という問題がある。「今からバックアップします」と言うと、いき おいファイルの整理を始める人が増えて、操作ミスが頻発しかえって危険(操作 ミス直後のバックアップは復旧が難しいので)だから、黙ってやった方がいいと いうアドバイスがあったので、そうしている。
[2] BGMはいかがですか。
:-) という議論はもちろん冗談。簡潔に言うならウオークマンがうるさいとい うのは音がやかましいのではなく、ウオークマンを電車の中で使っている人が目 障りだと言っているにすぎない。何とスイッチを切っておいても文句を言う人は ちゃんと言うものだ。(*4)
さて、私は高校生の頃の習慣が未だぬけず、道を歩きながらメロディーを創作 することが多い。作曲というのは「これだ」という手法がなく、偶然の中から光 るものを選択するプロセスにたよることがある。偶然気に入ったメロディーが浮 かんでくるのを気長に待つのである。ただし、これは素人作曲家だった私の手法 であって、一般論がどうなのかは知らない。
すると、渋谷駅に入った途端にいきなりBGMが聞こえてきて、それまでに作っ た「はっ」とするようなメロディーがすべてパーになるのである。これは頭がい たい。せめてBGMではなく、風の音、波の音、鳥の声、川のせせらぎというバッ クグラウンドノイズにしていただけると助かるのだが。(*5)
(*2) 通常は、バグを取ったり追加してから製品にする。
(*3) それまではfinというフォーマッタを使っていた。これを使わなくなる理由 は、英単語の途中でぶった切って折り返してしまうため。
(*4) 音がうるさいのではなく、「電車の中でシャカシャカという音を出すな」 という要求である。携帯電話も同じ。携帯電話が迷惑になるというのは、自分が 携帯電話を使えないから、他の人が使うのを見るのは目障りだ、という話である。 その証拠に、電車内で二人が普通の声で会話している方がよほど音が大きいが、 誰も文句は言わない。しいて言うなら、相対的な音量というのはあるかもしれな い。つまり、直接の音声よりも携帯電話で会話している音声の方が、大きく聞こ えるのかもしれない。
(*5) 既に、渋谷だけではなく、どの駅に言ってもメロディがパーになる時代だ。
COMPUTING AT CHAOS RUINS -49- 1989-04-08, NIFTY-Serve FPROG mes(?)-002 FPROG SYSOP / SDI00344 フィンローダ (C) Phinloda 1989, 1996