混沌の廃墟にて -46-

参照できなかったマニュアル

1989-03-26 (最終更新: 1996-06-06)

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結局、消費税が怖いので(*1)、MS-DOSを買ってきてしまった。EPSON のである。 EGBridge が暴走しなくなったことを期待したのである。私は EGBridge 以外の FEPを持っていないので、これが暴走すると洒落にならない。

そして、今新しくインストールし直した EGBridge で文章を作成している。が、 びっくりしたことに、入力の手順が変わっているのだ! 今までは、読み入力→ XFER(変換)→NFER(確定)…というシーケンスで入力していたのである。ところが インストールすると、何と確定がリターンキーになってしまった。しかし、私の 指はこの手の葛藤には非常識なまでに素早い順応が可能なので、おそらくこの文 章を完成させた頃には何の苦もなく新しい手順に慣れていることだろう。これも 会社で普段3つの入力方法を使い分けるという精神的修業のたまものである。

客観的には、慣れれば今の手順の方が能率は上がりそうだ。ならば、最終的な メリットを期待して丘を越える程度は我慢する方が得策だ。私は最終的に得をす るなら途中の山を越えるのがモットーである。普通、大部分の人は(私の見た限 り)一旦ある手順に慣れてしまえば、少しくらい最終的に得になるような手順が あることを知ったとしても、現状で満足する場合の方が多いと思う。解析学でい う、極値的な安定状態である。私の場合ケチが原因かもしれないが、すぐにより 極値を目指してしまうので、最終的にトータルの手間を考えてみると大損するこ ともあるようだ。

    *
しかし、もっとびっくりしたのはユーザーズマニュアルである。まず、とりあ えず、CONFIG.SYS の設定を確認しておこうと思った。RSDRV.SYS というデバイス ドライバが追加されているので、これがなくても通信ソフトが動くのかいまいち 不安があったからだ。マニュアルの索引を見る。CONFIG.SYS の作成という項目が あった。頁は…(ユ)97と書いてあった。(ユ)はユーザーズマニュアルを見よとい う意味で、ちなみにリファレンスマニュアルというのが分冊になっていて、それ を参照する項目には(リ)と書いてある。なかなかよいヒューマン・インターフェ イスだ。さてそこで、97頁を当然見るのだが、あれ?

97 頁がない

正確に言うと、91頁から107頁がない。う〜む、面白い仕様だ。もしかしたらこ ういうのを落丁と言うのかもしれない。なぜ忙しい時にこのような無駄な仕事が 増えるのか、マーフィーさんに相談してみよう。

    *
ところで、プリンタはどうなったかその後の顛末であるが、最初から再び順を 追ってみると、まず修理の依頼をしたのが3月10日。この時「急ぎなのだが、どれ 位かかるか」と尋ねてみたが、返事は「大至急、急がせますので、今度の土日頃 でしょう」というものだった。私としては次の日曜日、火曜日の休みを利用して なるべくプリントしておきたかったので、うっかり安心する所だったが、今まで 何度も他のメーカーのサポートでひどい目にあっているので、まるで信用してい なかったのも本音。

店の名前はしばらくは伏せておこう。そのうち出てくる。店の人もまさかこん な所に店名が出てくるとは思っていないと思うが、見ているだろうか?

さて、次の土曜日に修理できたかと思って取りに行ったら、案の定「申し訳あ りませんが、まだ戻ってこない」という解答だった。あやまられては仕方ないの で、ひとまず引き下がる。

その次の土曜日が今日である。修理期間というのも相場があって、この場合お よそ2週間あれば普通何とかなる筈だ。これは今日対応していた店員も「だいたい 2週間はかかっちゃうんですよね〜、あれ? もう2週間ですね?」と面白いことを言 っていたので、おおむね正しいようだ。要するに、まだ修理できていないのだ。

この場合、EPSON がもたもたしているのか、J&P 渋谷店の対応が特別なのかよ くわからないので、はっきりしたコメントは難しいのだが、最初に不確かながら も3月18〜19日頃には多分間に合うだろうと客に言っておきながら、3月26日に受 け取れないことは確かである。

これが普通の客だったら、もしかすると怒り狂っている所である。私は幸いほ かのメーカーのプリンタ修理の依頼で「今週中にお訪ねします」と電話で言って おきながら、何ヵ月待っても(*2)一向に姿を見せなかったという経験をしているので、 生半可な無礼では腹を立てない。社会というものを諦めてしまえば、毎日気楽な ものだ。

慌ててもしょうがないが、そろそろ電子会議をまとめなければ収拾がつかない。 プリントできなくても、less で読みながら作業することはできる(ものすごく能 率が落ちるが)。(*3) 根性と胃薬でがんばるしかない。

COMPUTING AT CHAOS RUINS -46-

FPRG SYSOP / SDI00344 フィンローダ


補足

(*1) 今となっては何のことか分からないが、消費税施行前の話だったかもしれな い。

(*2) さらに催促してもダメだった。まだ来ないから、そろそろ10年になる:-)。

(*3) lessだとなぜ能率が落ちるのか、今となってはよく分からない。エディタを 起動したら読めなくなるからか?


    COMPUTING AT CHAOS RUINS -46-
    1989-03-26, NIFTY-Serve FPROG mes(?)-415
    FPROG SYSOP / SDI00344   フィンローダ
    (C) Phinloda 1989, 1996