11/14 (Fri) 思考が吹き飛ぶ庭


昨日同様早く目が醒めたのだが、昨日のようなきれいな雲海は見られず
残念。昨日と同じ近くのバールで朝食を取った後チェックアウト。

ホテルでもらった地図によれば、今日は近くの広場で朝市が立つ はずだったのだが、坂の下の穴蔵のような店に人が群がっている以外は それらしき風景が無い。

チェックアウト手続き中にしましまに車を取ってきてもらおうと 思ったのだが、いつまでたってもやってこない。

20分ぐらいたってようやくやってきた。
車を止めていた要塞の駐車場から出たのはいいが、
朝市が立っていて動きが取れず、警官姿のホテルのお父ちゃんに
道を聞いてようやくホテルのちょっと上まで車を持ってきた、とのこと。

車に荷物を積み込んで出発する。朝市が立っている通りを横切って みると結構面白そうなので、再度要塞の駐車場に車をとめて 朝市を覗いてみようということになった。

駐車場に車をいれると、じーちゃんがチェックしに来る。 昨日まではそんなの無かったのに、と思ったがよく見ると 金土日は駐車料金を取ると書いてある。しくしく。

朝市は要塞の前から200〜300mほどにわたって続いている。 モノは洋服、金物、野菜、肉類、花など。

しましまは朝飯を食べたばかりだというのにまたポルケッタ
(豚の丸焼き、直径30cmほどはある)のスライスの
サンドイッチを食べていた。

洋服屋には、子供用のイラスト入り前掛けがあったのだが、 スパゲッティを食べている絵や、ペンネの絵はまだいいのだが、 女性のヌードの絵まであって、こんなのを子供にさせるのは さすがイタリアだと思いつつお土産用に購入。

モンタルチーノの丘を下って再度 SS2 へ出てローマへ向かう。 道は適当なワインディングが続き、1時間ほど走って途中の 小さな街に入るまで、信号というものを一切見かけなかった。 交通量はほとんどなし。

ラツィオ州に入ってボルセナ湖を過ぎたあたりから段々風景が 変わってくる。トスカーナの見渡す限りの丘陵だったのが 日本でもよく見られるような国道沿いの田舎の風景に変わってきた。

トスカーナというのはイタリアでも異質な土地なのだろうか。
単により田舎であるというだけなのだろうか。

ヴィテルボの手前でアウトストラーダに乗って ボマルツォ を目指す。

ここには16世紀にオルシニ公によってつくられた怪物公園
(Parco dei Mostri)があるのだ。といっても一般には、
わけのわからない奇妙な巨大な石像があちこちに配された庭園
といえばわかりやすいだろうか。

高速のインター表示にもボマルツォとあるので迷わず降りる ことができた。指示に従ってボマルツォへと向かっていく。

インターをおりてから 5分も走るとボマルツォの街へついた。
市街には庭園への案内標識が立っている。

この街も丘陵の上、と言うよりは尾根の上に位置すると言ったほうが よいか、すぐ隣は深い谷になっている。駐車場の近くでおっちゃんが 3人ほど立ち話をしているので車を止めて聞いてくる。

怪物公園はここでいいの?

まっすぐ行って、左に入るっす。
車はここに止めて行くの?
手前に大きな駐車場があるから大丈夫だよ。

尾根を越えて街の向こう側の谷の方へと降りていく。

谷には白く霧が立ちこめている。
おお、段々ムードが出てきたぢゃないか。
そうこうするうちに公園の駐車場についたが、我々の車以外には
関係者のものらしい車が1台あるだけで実に閑散としている。

入園料 15,000リラを払って庭園に入る。霧に煙る小径を抜けて 100mほど歩くと、いよいよ庭園入り口の門がある。 門をくぐると一対のスフィンクスが出迎えてくれる。 ちょうど神社の狛犬のようなものか。

庭園の全体は丘陵の中腹の森の中に作られている。 入り口から右手に歩いていくと階段があって小川が流れている 方へ降りて行くことが出来る。

階段を降りるといきなり高さ10mはあろうかという 巨人 の戦士が 相手を股裂きしている石像が。そのすぐ先の小川の脇に、 亀の甲の上に乗った女神とそれを迎かえ撃つかのように 怪物が大きい口を広げている石像が立っているのを見下ろすことができる。

亀の甲羅には苔が生えてすっかり緑色になっている。 これだけでなく多くの彫刻には苔が生えて長い年月を感じさせる。

その隣のペガサスの像を脇に見ながら進むと三人の妖精が彫られた 神殿があり、そこを過ぎて丘を登っていくとわざと傾けて建てられた 二階建ての石のがある。ちょうど段差の所に建っていて 建物の脇から2階の高さまで登っていく。

そこがちょうど庭園の一番奥にあたるところで、そこから戻る 方向を見ると、ネプチューンの神殿があって巨大なネプチューンが 座っている。その右には背中に塔を乗せ、鼻を巻きつけて人間を なぎ倒していると、 ライオンと犬と戦っている ドラゴン がいる。

ドラゴンの横からさらに奥へはいると、そこにこの庭園の奇妙な 彫刻の中でも一番有名だとおもわれる巨大な怪物の顔がある。 ローマの真実の口を高さ5mにしてよりおどろおどろしくしたものとでも 言えばいいか、口と目を大きく開いて何かを叫んでいるかのようだ。

口の回りには「全ての思考が吹き飛ぶ(OGNI PENSIERO VOLA)」 と彫られ、開いた口の高さは180cmぐらいあって、 中に入れるようになっている。

口の中はベンチとテーブルがあってピクニックもできるようになっている。 怪物の目はくり抜かれていて明り取りになっている。 旅行中は全くといっていいほど記念写真は撮らなかったのだが、 平野さんを悔しがらせるために、 怪物の口に立ったところ を写真に撮ってもらう。(^^;;

ネプチューンの神殿 の上には女神を模した ベンチや、蛇のように鱗が生えた両足をもった女神と、上半身は女性、 下半身はドラゴン、背中には翼をもったエトルリアの神に インスパイアされたといわれる 彫刻 が 向かい合っている。

20体ほどのそういった奇妙な彫刻が点在する森を抜けると急に視界が ひらけ、芝生の丘となり、(ごく普通の)聖堂が建っている。 これでちょうど一周して入り口の上に出てくるという感じ。

この庭園をどう表したらいいものか、奇妙といえば奇妙、悪趣味といえば 悪趣味、それらの一つ一つの意味は今でもはっきりしないものが多い のであるが、全ての思考をぶっ飛ばして単に奇妙な空間を楽しむのが 一番楽なのであろうか。

やってきた小径を戻り、入り口でこの庭園のブックレットを購入。 入場券売りのおっちゃんは友達らしき人たちと昼飯を食べていた。 奇妙な彫刻の写真を嬉々として撮りまくった私は、この旅の目的は ほとんど終わった、とすっかりリラックスしてしまった。

後でボマルツォの街からこの庭園を見下ろしたら、聖堂のまわりの 芝生の広場だけが、薄い霧の中にぽっかり浮かぶように見えた。 奇妙な彫刻たちは皆谷を覆う森の中に隠れてしまっていて、 その存在はまったくわからない。そしてこの森は我々が立ち去るのと 同時に永遠に霧の中へと沈んでしまうかのようであった。

ここは聖なる森とも呼ばれているのだが、そう呼ばれる 理由がわかったような気がした。

お昼も過ぎてだいぶお腹がすいてきた。ボマルツォの街で昼食を 取ろうということで、さっき道を尋ねた駐車場に車を止めて 街の中心へと歩いて登っていくが、さっぱり店が見つからない。

どうにも冴えない切り売りのピッツァ屋か、中が全然見えないので 皆目見当がつかないピッツァ屋だかトラットリアはあるのだが、 どうも怖くて入るに入れず、高速に乗らず下道を走りながら 探そうということにして出発。

20分ほど走ったがさすがに田舎道なので全然みつからない。 そうこうするうち、道端に←リストランテと小さな看板が立っていたので Uターンしてその方向へと右折。向かったはいいが、この道が狭く、 擦れ違いも一苦労かという道で、両側は林に囲まれている。

不安になりつつさらに走る。急に目の前が開けたと思ったら 先は小さな谷になっている。一本道を下り底へつくとどうやら 工事現場らしき雰囲気がするがなぜかジュリアスーパーなど 止まっている。かなり不安になりつつ進むと、看板は谷の 向かい側を上がる方向についているのでちょっと安心するが、 道の両脇の建物は廃虚っぽくてまだまだ不安は消えない。

ちょっと進むと道は行き止まりでそこから左折する道は鬼のように 細い。う〜ん、こりゃどうしたもんか…と思っていると、車の音を 聞いたのかおっちゃんがやってくる。

リストランテはここっすか。

そうっす。じゃあちょっと下がったところに車を止めてちょ。

車を止めてリストランテへ向かう。道の突き当たりの左側には バール(というよりはテラスなどあってカフェに近い)があるが どうも改装中っぽい感じだ。その向かいのちょっと先に リストランテはあった。

店構えもメニューも見ないで決めちゃったけどどうしよう。 すげー高級店で高いけどカード使えないとかだったらあれっすね。 などと言いつつ店に入るとやっぱり高級店だったあああああ。

店の中はかなり広く、30席ほどはあるメインのフロアの奥に さらに何席かあり、ここからはよくわからないが一段下がった ところにもフロアがあるようだ。厨房は入口から見て左手で、 厨房入口横の壁には大きな炭火焼きのグリルがある。

壁際にはワインのボトルが何本かディスプレイされているが、 中にはGAJAのラベルも見つけられる。ううむ…

我々の他には、外へ出てきたおっちゃんとなにやら談笑している 地元民らしきおっちゃんたちが 3,4人、ビジネスマン風の3人組がいた。

とりあえずおっちゃんが飲み物は?と聞くので、赤ワインと ガス入りの水、といつも通りのオーダーをする。

ワインは DOC Vignanello で、この近所のもの。
本によれば、サンジョヴェーゼ 40-60%、チリエッジョーロ 40-50% その他
なのだそうだが、良くも悪くも水のようでちょっと物足りなかった。

その後でエプロン姿の小太りのおばちゃんが厨房から出てくる。 メニューをくれるのかなと思ったらいきなり、

前菜はどうします?ハム?サラミ?クロスティーニ?…
をををを、メニューも無しか、と我々の間に動揺が走る。(^^;;

ハムとサラミを2人前ね、というとおばちゃんは引っ込んで入った。 そして程なくハムとサラミの盛り合わせが出てくる。

いつものごとくおいしいハムとサラミをたいらげると、また おばちゃんがやってくる。

プリモはどうします?パスタ、スープ、あれや、これや…
じゃ、パスタ。
パスタはどれがいい?スパゲッティ、なんちゃら、かんちゃら…
このなんちゃらいうのはうちのスペシャリテなのよ。
じゃあ、すぱげっち2つとおれはそのなんちゃらいうの1つね。
ソースはどうします?トマト、ラグー、あれ、これ、それ、どれ…
なんちゃらにはトマトの辛いのがおすすめっすよ。
すぱげっちはラグー(だった?)、じゃあおれはトマトの辛いので。
さすがに二度目となるとびっくりはしないがなかなか聞き取れない(^^;;

おばちゃんがパスタをもってやってくる。30cmぐらいの楕円の皿に 優に150gは越えるかというほどパスタが入って入る。 ううう、挑戦してきやがったなと思いつつ皿に向かう。

私の頼んだ、なんちゃらいうここのスペシャリテを一言で形容すれば、 まあなんちゅうか讃岐うどんであった。(^^;;

断面は5mm強程度の正方形で、強力粉と水だけで打ったと思われる 手打ちパスタ。腰はそこそこ強く、歯応えももっちりしていて けっこうおいしい。ソースはトマトの辛いの、ということだったので 多少身構えていたのだが、全然辛くなかった。もしかしたら おばちゃんはトウガラシを入れ忘れていたのかもしれない。

うまかったのだが、最後はちょっと飽きつつパスタを食べ終える。 しかしこの頃にはまた我々は不安に襲われていたのであった。 肉は食いたいが量が多そうだ…パスタで結構キたし、なにより 勘定がこの高級店ではいくら取られるかわからんのが怖い…

パスタを下げてしばらくするとおばちゃんがまた出てくる。

次はどうします?肉?デザート?
(をを、すっかり見透かされているようだ、どうしよう…)
肉要らないっすかね、じゃあ、デザート。
(ううっ、挑戦に破れてしまったか…)
デザートはチョコレートムースと苺のムース?となんとかかんとか…
私はチョコレートのムースでしまが苺のムース?を頼む。

出てきたデザートをみるとやはり高級店のデザートであった。 まず皿が直径30cmはあろうかというでかくてきれいな模様の皿。 量はほどほどで皿の残りにはチョコや苺のソースが細く縦横に かかっていて、粉砂糖なども振ってある。

おばちゃんおちょるべしと思いつつデザートを終えておっちゃんに コーヒーを頼むと、おっちゃんは店を出て外へ。 別の客の時もそうしていたのでびっくりはしなかったが、 向かいのバールでエスプレッソをいれているようだ。

コーヒーも飲んで、おっちゃんにお勘定、と言うと、テーブルに来て なんちゃらかんちゃら?と聞くのだが聞き取れず、すっかりわからない 顔をしているとそのうち諦めて伝票を書き出した。もしかしたら 何食ったか覚えてるか?と聞きたかったのかもしれないがよくわからない。

勘定は何と92,000リラであった。パスタとデザートだけとはいえ安い… くちょおお、これなら無理して肉食っておくんだったと思ったが、 後悔先に立たずなのであった。

ここからは高速に乗ってローマを目指す。 時間があったらアッピア旧街道も走りたいのだが、余裕がないかな… まあ、全ての道はローマに通じているのだ、大丈夫。(ほんとか)

ボマルツォからローマまでは100km足らずで、1時間そこそこで 着いてしまうのだが、そろそろガソリンが空になりかけている。 中途半端な所で給油すると、車を返す前にまた入れなきゃいけないからなあ、 と思い途中のSAを見送り引き付けて引き付けて給油することにする。

そう思ったのはいいが、警告灯がつき始めた。燃料系の針も急に さがってくる。ううむ、最後までもってくれと思いつつちんたらちんたら 燃費走りをしながら、市内中心まであと数kmの最後のSAで給油。 相変わらずだがイタリアは結構(日本よりも)ガソリンが高い。 しかし高速料金は 100km走って 7,000リラとただみたいなものであった。

アッピア旧街道を走りたかったが、時間が厳しそうということで 断念して環状線の東側からローマの中心へ。

ローマに近づくにつれて交通量が増えてくる。毎度のことながら 持っている地図も当てにならず、一度止まって方向を確認した 以外は標識4割、勘6割で運転している。(^^;;

まあ多分こっちでいいんじゃないかなと思いつつ走り続けると、 見覚えのある光景が。おお、テルミニの前の通りぢゃん。

ふっふっふ、勝った。(誰にだ)

ホテルのあるはずの通りは一方通行でおまけに両側に駐車車両で 走りづらい。走りながらホテルの位置を確認できなかったので、 とりあえず近くに止めて歩いていこうということで、空いている スペースを何とか見つけて車を滑り込ませる。

荷物を降ろしてホテルを探すとすぐに見つかった。 チェックインして一休みしてから車を返しにいく…前に車を返す ガレージを確認しにいく。(^^;;

テルミニ駅前の広場に駐車場があると踏んで見に行ったが、AVIS, Europecar はあったが Hertz がない。 近くを探しても見つからないので、駅構内のオフィスで場所を聞くと、 案の定少し離れたビルの地下だった。

地図をもらって車に戻ると、二重駐車されていて出られない。 クラクションを鳴らすか前の店にでも尋ねてみるか、かかしの ように立ち尽くしていてもしょうがないのでとりあえず ホテルのフロントで聞いてみる。

とりあえずクラクション鳴らしてみてだめだったらフロントグラスに 貼ってあるステッカーに住所とか書いてあるからそれ見てみるしか ないっすねと言われてクラクションを鳴らすとそのドライバーは すぐに出てきた。

フロントに戻る時点で切れていたので、怒りに任せて駅前の渋滞で 鼻先をつっこんでぶいぶいやっていたが、そのうちに平常心に戻る。 車を無事返却したので観光にでかける。

ストレスで喉が乾いたので両替などしつつテルミニ駅前のバールで コーヒーを一杯飲んでからスペイン広場へ。相変わらずだが 世界中からおのぼりさんがやってきている。

ポポロ広場では選挙前ということでどっかの政党(たぶんForza Italia)が 大規模な集会をやっていた。 旗を持って詰めかける人もいたが、奥まで行くとこわいので 早々に引き上げ、雑誌に出ていた近くのワイン屋に行ってみる。

4m ぐらいある天井まで全てワインやリキュール類で埋まっている。 アルケルメスというズッパイングレーゼの色づけをする輸入禁止の リキュールがあるので思わず密輸しようかと思ったが、 お菓子は作らないのでやめてしまった。

私としましまはまだ旅行も残っているのでワインはとりあえず軽くみるだけ。 石田さんはローマに来たらワイン買うぞ〜と意気込んでいたので、 たくさん買い込むのかと思ったら全然買わなかったので拍子抜け。

ブランドショップが立ち並ぶ一角、コンドッティ通りの隣の ボルゴニョーネ通りに入ると、通りの全ての店から Alfa Romeo と 156 という二種類の旗が掲げられている。 おお、商店街あげてのキャンペーンとはいえ壮観だのー。

ショーウィンドウには店の商品に並んでステアリングやらホイールやら キャップやらあれこれのロメオ関連グッズも一緒に飾られている。 交差する通りの角には Alfa Romeo 156 がディスプレイされていた。 広報のおねーちゃんはトランクを荷物置き場にしていた。

ウィンドウに DeCecco のパスタやカタログをディスプレイしている 店があったので、カタログ貰えないかなあ、と入ってみる。 Scusi, と声をかけると、なんでしょう、と返事されてがっくり。

よくわからないが、日本人向けにイタリアの色々な物産を紹介している 店みたいであった。結局カタログはウィンドウにあるだけで 貰えなかった。残念。

トレビの泉を見たりしているうちに良い時間になったので夕食を 食べる店を探す。今まで肉ばかりだったので、ローマに来たら 魚を食おうということで意見は一致している。 それに今日は金曜日、魚を食べる日だし。 (でも昨日ニョッキ食べてない)

いつもコンドッティ通りで買い物してふらふら歩くうちに トリトーネの噴水近辺に来るので、このあたりは食事をした店を 二、三軒知っている。 というより、いつもこの辺でしか食べてないと言うべきか。 以前飯を食った店もあって見てみたが、どうもいまいちに見える。 その時はおいしかったと思ったし、今でもそんなにひどくもないのだろうが。

何軒か探すうちに適当に決めて入る。ここも三年前に来たことが あるかもしれないが違うかもしれない。入口は狭いが奥に長い店で 鰻の寝床とでもいうか。

前菜の盛り合わせというやつを2つ頼む。よくある、マリネなどを大皿から 取り分けてくれるもの。トスカーナでは全くお目にかかれなかったので、 おお、なんかイタリア料理みたいだと盛り上がる。

量も、一切れずつしか乗っていない日本のレストランとは違って、 下のお皿が見えない。正しい姿といえよう。 魚尽しにしたので、ワインは白のカラフェ。

プリモを飛ばして、スカンピのグリル2つに、ムール貝のトマト煮。 25cmぐらいの楕円の皿にムール貝がいっぱいでなんかこわい。(^^;; みんな無言になってスカンピとムール貝にむしゃぶりついている。 うーむ…うまかった、イタリア料理って軽くていいなあ(笑)。

まだまだ食えるので、しましまが席を立ったついでに魚のフリットを 適当に頼んでくれる。20cmぐらいの白身の魚があれこれ10匹ぐらい。 別になんてことはない料理だが、揚げたてでおいしいので ばくばく食べてしまう。

二駅あるがホテルまで歩いて帰る。明日は一日ガイドと化して市内観光。 しかしそれより大事なのは、明日はイタリア代表がフランスへ行けるか 否か、ロシアとのプレーオフがナポリであるのだ。 TVも代表のニュースばかりやっている。

大丈夫か>イタリア

頼むぜ>サッキ(ちがーう)

ボマルツォの庭園については、 ここ から "The enchanted gardens of the Renaissance へとぶとぐうっす。

ヴィラ・ランテ、ヴィラ・デステ(チヴォリ)にもふれているつーか。

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text and photo: nigel@st.rim.or.jp