Nov.24 (Fri) "総本山参拝"


8:30 にホテルの食堂で平野夫妻と待ち合わせ、朝食を取ってでかける。
アレーゼはミラノの西北約 15 kmにある。地図と標識を頼りにとりあえずは
アウトストラーダを目指す。前夜新藤さんからもレクチャーを受けていたので、
ばっちりである。Milano Nord の料金所(といってもたかだか 100 円程度)を
通りすぎると約 3km 程先が Arese IC である。

アウトストラーダの料金所は大きく三つに別れている。係員が現金を 受け取るおなじみのブース、(たぶん)無人の Highway Card を 使うブース、Telepass というたぶん IC カードか何かを使って無接触で スピードを緩めるだけで完全に止まることなく通り抜けられるブースである。

それぞれのブースの上には、どれが使える、と大きく表示されているので、 間違えずに入ることが重要である(ネタ振り)。隣のブースに止まった車が いきなりバックを始める。(-_-;; おいおい。間違えんじゃねえよ。
イタリアはこの手の奴多いからなあ〜。(-_-;;
よく見たら係員がブースを閉鎖していた。閉める前に信号を赤にせい、つーか。

アレーゼ IC を降りた後は大塚さんが地図を書いてくれてあるのでバッチリだ。 9:30 過ぎには着いてしまうだろう。博物館って何時からだっけ?
んーとね、10 時だって。をを、早く着きすぎちゃうじゃん。(^^;;

だがその心配は毎度のごとく無用であった。(-_-;;

いや、きっとこの地図には(今回これない)大塚さんの呪いが 込められてるに違いないって。(^^;;
ひょえー、呪いの地図っすか。決して博物館にはたどりつけないっすね〜(^^;;

などと冗談をブチかましていたら洒落にならない、迷う迷う。(-_-;;

えーと、これが郵便局でしょ。んでここが大塚さんが迷って(^^;; 道を聞いた玩具屋でしょ。だからあ、この先をまっすぐ行って左折?
えー、ここさっきさあ、通らなかった?通った通った。

これが地図に書いてある釣堀?えー、これがそうなの?あ、ほんとだ。
んじゃあさっきの (nuova) GTV についていきゃ良かったんじゃん。しくしく。

などといいつつ 10 時ちょっと過ぎになんとか 本社前に到着。
博物館ここ?いや、右に 100m 行った先だす。ぐらっちぇ。
博物館ここ?そうだよ。入ってくと駐車場があるからそこに止めて。

車を止めて建物に歩いていく。警備員のおっちゃんが一人ブースにいた。
ちわー、博物館ここ?そうっす。パスポート預かるっす。
てなわけでパスポートを預けて入構許可証をもらう。 どうせならパスポートにハンコ押してくれればよかったのに。(-_-;;

あの建物はいって二階に上がって、先の建物がそうだから。とのことで進む。 博物館は交差するような形の5フロアから成っている(東急ハンズ渋谷店を 思い出してもらえばよいか)。各フロアには十数台ずつのヒストリックアルファが 展示されている。

入ったフロアからだんだん下に降りていくごとに年代が新しくなっていく。 我々の他には二人組の客が一組か二組いるだけである。係員もいない。 柵やガラスケースもない。さわり放題、乗り放題である。 車に乗って写真撮る人もいればいつものごとく下に潜る人もいる。(-_-;;

一番上と2番目のフロアは戦前のもの。まだ Romeo がつく前の ALFA のものもある。 モントリオールへ出張中だった Aerodinamica (1914) は戻ってきていた。 いわゆるクラシックカーにアルミの飛行船をかぶせたものと言えば良いか。 はっきり言って、ヘン。

このフロアには戦前の GP カーなども展示されている。二つ目のフロア、 シートの前後に直6エンジンを二つ乗せた Bimotore (1935) には跳ね馬の エンブレムが付いている。フロントに縦置直6エンジンを二つ並べた Gran Premio Tipo A (1931) なんてのもある。クランクがフロントから 二本出ている。

親切なことにこういった特殊な機構を持つ車はエンジンフードが外されて いたり、透明なものに置き換えられていたりと、見る側が興味を持つ ポイントをしっかり押さえていてくれたのが嬉しかった。

えっ、なになにミッションまで別々に二つあるのね。シフトレバーが 両方にリンクしてるんだ。へー。ドライブシャフトが二本後ろまで いってるのね。デフが二個あって。うーむ。すげーなあ。

しかし二番目のフロアで一番でかい顔をしているのは 8C 2900 B Lungo (1938), 8C 2900 B LeMans (1938) の二台であった。まさに優美、流麗ともいうべき 戦前の華麗なクラシックカーである。(といってもこれらで Mille Miglia や LeMans などのレースやっていたのだが)

その下のフロアからは戦後になる。無敵のチャンピオンマシン Tipo 159 (1951) が二台、コンプリートなものと可能な限り カウルやエンジンフードなどを取り去って完全にその機構が見えるように したもの二台が並べられている。 圧巻というべきか。

strip down された Tipo 159

Aerodinamica と一緒に出張していた"空飛ぶ円盤" Disco Volante (1952) は このフロアにあった。キワものを想像していたのだが、実際見てみると、 実はカッコいいのであった。

そのとなりには 750 competizione などが何台か。奥には1900 シリーズ、 Giulietta spider などがある。蛇のエンブレムがついたジープ、 AR51 Matta (1951) もあった。(雑誌に売情報があったつーか。(@_@;)

なぜか一番奥に追いやられているのが、戦前戦後に渡る 6C 2500 のシリーズで あった。特に戦後の 6C 2500 Super Sport (1947), 6C 2500 Freccia d'Oro (1947), 6C 2500 Villa d'Este (1950) は、戦前の 8C シリーズと並ぶ 華麗なシリーズだと思うのだが。スペースがないといえばないのでしょうがない かもしれないがその扱いはないよなあ。(;_;)その後 Alfa Romeo は 大衆化路線へと進んでいくのであった。

このフロアの横にも一つ部屋があり、ここには、ショウモデル、プロトタイプが 数台並べられていた。70年代のものが多いが、新しいところでは Proteo が あった。これもきれいだ。

その下のフロアは日本でもヒストリックカーイベントなどで見ることができる かなり馴染み深い車が並んでいる。Giulietta SZ(SZ2), Giulia SS, Duetto Spider, Giulia TI, GT junior, 1750 GT Am, GTA 1300 Junior, Giulia TI Super,そして Giulia TZ1, TZ2...

ここでも Giulia TZ1 と TZ2 が並べて置いてある。並べて見ると、 この二台は全然別物だということがよくわかる。TZ2 のほうがより低められ、 随分獰猛な感じを受ける。

TZ1 は Tipo159 と同様、エンジンフード、フェンダーをはじめルーフまで ほとんどストリップダウンされたものが置いてある。外側のパネルが 残っているのは、バルクヘッド(tubular frame でもそういっていいんだっけ) つーか、フロントフェンダーとドアの間の部分と、ライトから前の フロントセクションである。

帰ってきてからフロントセクションだけ写した写真を見て、なにかに 似ているなあ…と思っていたら、魚の生け造りである。それも鯉。(-_-;;

一番下のフロアは最近の純コンペティションマシンが中心である。 Tipo 33.2 stradale, 33.2 Daytona, 33.2 LeMans, 33 TT12 などの Tipo 33 シリーズ、Jr.Z, 75 Evo., Sud, Montreal, F3, そして F1。

F1 関係の展示は、Benetton color (Patrese), Marlboro Color (De Cesaris が Pole 取ったやつか?), Martini Color の Brabham BT45 の3台であった。 155 GTA, 155 V6TI などのごく最近のツーリングカーはまだなかった。 何年かしたら展示されるのだろうか。

写真を撮りながら(光量が足りなくうまく撮れたものはほとんどない) 見ていたせいもあって、見終わるのが一番最後になってしまった。 光さんは当然のごとく最初に見終わってすでに休んでいる。 結局2時間ぐらいかかったか。

それでもまだまだ見足りないという気持ちが強い。これだけのボリュームが あればそれも当然か。まるまる一日いても良い。一日といわず、ここで 暮らせることができたら…寝袋持ち込めってか。(-_-;;

出口でパンフレット(カウンターに置いてあるんだけど、だれもいないから もらいたい放題)をもらって帰る。至福の2時間であった。

ちなみにここも昼休みがあるので行くつもりの方はお気をつけて。 さらによーくパンフを見ると開館時間は 9:00-12:30, 14:00-16:30 であった。(-_-;;

さらにさらに平野さんによれば、ちゃんと、

さわるな

と 書いてあったそうだ。(-_-;;

至福とはいえ腹は減る。(-_-;;
すでに昼過ぎ。行きとは違って一般道をミラノ方面に戻りながら、飯屋を 探すことにする。

なんかあるよ。うーん、いまいちっぽいなあ。
あそこに一軒あるね。んじゃ、止まってみるっす。ちょっと様子見てきて。

お昼のメニュー、primo(パスタ類)、second(メイン)、contorni(つけあわせ)、 ワイン 1/4 または水 1/2 で 12,000 リラぽっきり!と黒板にチョークで 書いてある。人入ってなさそうだなあ。うーむ。どうしたもんか…

まあいいや、入ってみましょうか。
一階のフロアにはほとんど人はいなかった。そのまま地下に通される。 2,3 のグループが食事を取っていた。町の食堂、という感じ。

カフェテリア方式である。パスタ、メイン、つけあわせはそれぞれ2種類 から選べる。ラビオリ(中味はほうれんそうとリコッタチーズだったっけ?) またはリガトーニ(太めのぎざぎざのマカロニ)のミートソース(だったか?)、 牛のクリームソース煮または蛸(イイダコ?小さい蛸)のトマトソース煮、 法蓮草またはポテトをそれぞれ指示して皿に取ってもらう。
私は全部前者を選んだ。

その他チーズ類、サラダ類、生ハムなどの前菜、デザート類などが 並べられていたのでモツァレラを取った。そのままレジに進んで、 ひとりずつお勘定である。チーズを取ったので、16,000 リラだった。

パスタ類は作りおきしてあるものから皿に取るので、こういったメニューに なるのであろう。すぱげっちなんかを作って置いておいたら、すぐまずく なってしまうだろう。それよりは持ちが良い、つーか。

選んだメニューは結構いけた。平野さんの取った蛸はちょっとはずれだった ようだ。ちなみにモツァレラははずれだった。(-_-;;

ワインはスクリューキャップの 250cc のもの。へえ、こういうのも つくってるんだねえ、こういう食堂みたいなところでの需要が結構多いのかな? という話になる。機内食で出てくるのは 180cc で 720cc フルボトルの 1/4 であるが、ここでの 1/4 は 1L の 1/4 であった。イタリア国内だと そんなものなのかなあ?

飯を食い終わって、お姉さんが来る。コーヒーいる?4つ。てなわけで コーヒーを頼む。上からウェイターのおっちゃんが持ってきてくれた。

ところで、コーヒーって、料金に入ってるのかな?
うーむ。表の黒板には含まれていなかったような…どうする?
とりあえず、声をかけて席を立って請求されなければいいんじゃない?(^^;;
んじゃ、そうするか。

ぐらっちぇ、ぼんじょるのー。ぐらっちぇー。
お、何も言われない。(^^;;らっきー。(^^;;

階段を上がっていくと、入ってきた時にはだれもいなかった一階のフロアで、 上品そうな家族が食事を取っていたのであった。それを見た一同、 何も言われず、すんなり地下に通されたおれたちって一体何者?(-_-;;

昼からは市内へ戻って中心部で買い物だ。車では入れないそうなので、 ホテルの近くに止めて地下鉄で向かうことにする。

あっ、明日のフライトリコンファームまだしてねえや。しなくっちゃ。 どうも混んでいるらしいから、わざとしないで行って、一杯で乗れません、 てなことになったら、滞在延びないかな、(-_-;;などとどうしようもない ことを考えながら車に乗り込んだのであった。


ホテルの近くに戻ってきたが、駐車場所が見つからない。 路上駐車の車でいっぱいである。時々、おっ、あいてる!と思ってよく見ると、 歩道の切れ目などの出入り口である。ほんとうにぎちぎちに詰められるだけ 詰めて駐車しているのだが、こういったところには決して駐車しない。 このあたりも感心した点の一つである。

しかし他車との間隔はほとんどないに等しい。50cmぐらいはざらであろうか。 いったいどうやってこの隙間に車をねじ込むのだろう。 去年パリで、メルセデスが前後の車をどつき倒しながら縦列駐車しているのに お目にかかったが、イタリアではまだ見ない。

都市部の運転にも慣れて快調に飛ばせるようになった。鼻先を突っ込みあう 勝負にいちいち勝ったぁ、負けたぁだのとギャーギャー騒ぐし、トロトロ してるやつには、『家に帰ってパスタ茹でてろ!』と野次を飛ばすし、 ほとんどイタリア人のノリである。(^^;; 平野さんによれば、いかにも 昔パンダに乗ってました、というような走りだそうだ。(^^;;

確かにそう言われればそうである。シートから背を浮かせ、つんのめり気味に なりながら、左右、後ろをきょろきょろしながら低いギアで回して走る、 というのは昔パンダに乗っていた時のドライビングだったような気がする。 最初は、145 のステアリングが妙に寝ていて運転しづらいな、と感じたが、 こういったポジションなら良いのかな、とふと思った。

駐車場所を探して三千里するがなかなかみつからない。ホテルの近くは諦めて 遠出するがダメである。妙に空いている一角がある、と思うと、内側車線に 路面電車のホームがあって、車の通行を確保するために、しっかり止めては いけない場所だったりする。あらためてまた感心する。

ずいぶん離れたところに駐車場所を発見するが、おにいちゃんが金を集める ようだったのでやめて戻る。 ホテルの近くに何とか場所を見つけて駐車する。前後ぎりぎりのスペース。 ふ〜。

縦列駐車は普段しないだけに苦手である。これさえマスターすればおれも 立派なイタリア人なのだが。(-_-;;

そのまま地下鉄で Duomo へ。地上に上がるといきなり Duomo がどーんと そびえ立っているが目もくれずに横のデパート、リナシェンテへ一目散。(-_-;; リナシェンテはイタリアで唯一といっていい百貨店である。ローマにも あるのだが、規模、内容を考えるとここだけ、といってもいいだろう。 あとは基本的に専門店である。upim, standa などの長崎屋クラスの スーパーはあるけれど。

地下のフロアで、調理器具やら食器やら眺める。30cm 角ぐらいの大理石を 下からランプで焼いて石焼きするセットが目につく。イタリアでは今これが 流行っているのだろうか。おしゃれな台所用品の Alessi はイタリアでも高い。 うーむ、鍋やら食器やらあれこれ買って帰りたいものはいっぱいあるのだが…

リナシェンテを出てモンテナポレオーネ通りの方へ向かう。高級ブティック など並ぶ一角である。ここには新宿と相模大野の伊勢丹に店がある高級 惣菜店イルサルマイヨがある。日本ではいつもお世話になってま〜す、と 挨拶していこうと思ったが、時間が悪かったのか、シヤッターが閉まっていた。

そのまままっすぐ進んでへらがもへ行く。欲しかった靴があった。(^o^)
これサイズあるっすか?これは10(28cm)以上しかないんだ。しくしく。
ほかのはどうだ?これなんかどう?と言われたものは去年買ったやつだった。 しくしく。日本人観光客が全部買っていったのであろうか。

やはり一度見送ったものは二度と買えないの法則は生きていた。(;_;)

レーシンググッズの店を覗く。去年平野さんが来た時には、 時計屋だったそうだ。シューマッハーのレーシングスーツなどあるが、 ミーハーな店である。おっとそういえば平野さんは sparco の ニーパッドを買っていた。これがあると膝が痛くならなくて いいんだよなあ。(^^;;

ブレラ通りのどこぞに MOMO のショップがあるというので、探しにいく。 やっと見つけたが、安売ショップなどではなく、ブティック、という感じで いまいちだったのでとっとと出る。

ミラノにはもう一軒有名なペックという食材店がある。横浜高島屋に 入っている。日本橋にもあるそうだ。横浜店の品揃えはイマイチで、高い。 各種様々な出来合いのお惣菜を初め、ハム類、チーズ、いろいろな食材 が揃っている。お客さんも多い。うーむ、レジャーランドだね、ここも。(^^;; ずーっと見ていても飽きない場所である。(^^;;

通りのの向かいにもハムやらいろいろ吊してある店があったので入ってみる。 こちらは肉屋であった。よく見たら、ここもペックである。 真空パックの生ハムなどもあったので、一個買ってしまう。 スライサーも持ってないのに。(^^;;

一休み、ということで近くのバールに入る。ここもペック。Duomo 近辺に 何軒かあるようだ。一階はカフェで、地下はリストランテになっているようだ。 光さんは座ってケーキとお茶である。昼飯で死ななかったせいもあって 何か食べようかなという気にもなったが、夜に死ぬほど食うことを考え、 結局コーヒーだけにした。すでにほーんのちょびっとのエスプレッソに コーヒーと同じぐらいの量の砂糖をぶっこんで飲むようになっている。(^^;;

本来は砂糖を入れたカップにコーヒーを注ぐのが正しいのだそうだ。 そうすればコーヒーの温度が下がらないとのことだが、そうやって注文している 人は見なかった。砂糖を入れる人のほとんどは後から砂糖をぶっこんでいる。 砂糖を入れる人の割合は半分ぐらいかなという気がしたがどうだろう。

お疲れの光さんをカフェに残し、再度男性陣はペックに突撃である。(-_-;;
平野さんは日本では見られないような超高級ポルチーニ(乾燥キノコ)を買う。 10cm×20cmぐらいの木箱に入っていて、一切れ一切れが、ちゃんと きのこの断面になっている。(^^;; 超豪華である。

これに比べたら、日本で売っているポルチーニはこれを取った残りで 作った屑にも等しい。すごすぎる。
ちなみに値段もすごすぎる。6万リラ。4千円強。うーむ。
日本で屑ポルチーニを買ってもこのぐらいの値段になるのだろうから、 安いと言えば安いのか。(-_-;;

カラスミもすごかった。フィレンツェの中央市場で風間さんが買ったものが タラコ大のものとすれば、ここのは直径4cm 長さ25cm はあろうか。 まさに巨大である。白トリュフもあった。フィレンツェの市場にあったものが ビー玉大のものがころころあるなかにちょっと大きめのものがあるのだとしたら、 ここのはやはり巨大なものばかりごろごろ、である。

ちなみに値段は付いていなかった。時価、であろうか。 怖くて聞く気にもならなかった。

ホテルに戻ることにする。地下鉄の改札でアリタリアに電話する。
もしもし…なんかテープだ。よく聞こえないな…please keep on holding…
順番にお繋ぎします、ってやつか?しょうがないな…

待つことしばし、おばさんぽい声の女性が出た。
もしもし。リコンファームお願いしたいんですけど。
便とお名前を。
AZ1790 TOKYO, 11/23 じゃなかったそれじゃ昨日だ、11/25。
名前は風間一洋。KAZUHIRO KAZAMA。
予約入ってませんね。
え”。
November 25th AZ1790, K, A, Z, A, M, A, K, A, Z, U, H, I, R, O, だ。
ごちゃごちゃごちゃごちゃ。(^^;;
(うーん、もしかして、Z を ジー、って発音したから G と間違えられたか?)
K, A, Z, A, M, A,
ごちゃごちゃごちゃごちゃ。
ぷちん、つーつーつー。

げげっ、しゃあないもういっぺん電話じゃ。
Please keep on holding … げげっ、また10分待たされるのか。(-_-;;
さっきよりは少し早く、今度は若い声のねーちゃんが出た。

AZ1790, 11/25, NARITA, ファミリーネームは KAZAMA, K, A, Z, A, M, A。
お電話番号を。
0462-yy-xxxx。
KAZAMA KAZUHIRO さんと SHIRAKAWA TATSUYA さんですね。
リコンファームされました。

はあ〜〜〜〜、どっと疲れが出た。

夕食はホテルの裏あたりにいい所があるからそこへ行こうということになり、 地下鉄でホテルへ戻る。オープンまでは2時間ほど時間があるので、 お疲れの光さんを部屋に残し、男性陣は街をぶらつくことにする。 風間さんはお土産を詰め込むバッグを買っていた。せっかくベネトンに 行ったのだから赤黄緑のど派手なスーツケースにすればよかったのに。

良い靴があればよかったのだがめぼしいものはなく、ホテルに戻って 夕食に出かける。平野さんが場所を知っているとのことでついていく。

だが、お約束のごとく、また迷う。(^^;;
あの店?ちがうなあ。あれはバールだねえ。あれかな?違うみたい。 あそこトラットリアって書いてあるよ。あれじゃあない。 結局我々三人を残し平野さんが一人で店を探しに行くことになった。(^^;;

そうこうするうちなんとか見つけて戻ってくる。店にはいる。まだ客は少ない。 結構大きい店で店構え、内装も明るくすっきりとして現代的である。 店の名前は novecento、900ってどういう意味だろう?

さっそくメニューを見ながら注文する。前菜の盛合わせ2つ、ここはピザも おいしいそうだ。40cm ぐらいだけど薄いやつだから大丈夫でしょう。 ルーコラのピザ一つ。あと、リゾット一つ。(ほうれんそうだかルーコラだか わすれた、ミラネーゼではない)トマトのパスタ(これも忘れた)一つ。

メインは牛のマルサラ酒風味一つ、腎臓の炒めものひとつ、脳味噌のフライ一つ。 光さんはお疲れであまり食欲がないようで今回はちょっと少なめである。 注文を済ませると、ウェイターが奥のほうで何やらひそひそ相談している。 なんだなんだ?そのうち英語のできるチーフらしき人を連れてくる。

これはどうやってサーブしたらいいんだ?
え”?(@_@;;
ピザはみんなで分けるのか?んだんだ。
よし、じゃあまずピザ出して、その後でリゾットとパスタ、最後にメインを 3つでいいのかな?おお、それでぐうっす。

どうやら人数に見合わない変な注文をしてウェイターの兄ちゃんを困らせた ようである。(^^;;すまんのー、胃袋小さくて。(^^;;

前菜を取りにいく。平野さんと二人でめぼしいものをみつくろって皿に取る。 二人で重ならないように取るが、それでも取り切れないほどの種類である。 10数種類はあっただろうか。小さいズッキーニを焼いたものが美味だった。

斜め後ろのテーブルでは若いカップルがピザを食べている。一人一枚である。 いくら薄くて食べやすいとはいえ、直径40cmはある。うーむ。 ピザだけなら食えそうだが…

そのうちピザが出てくる。トマトとチーズで焼いた上に生のルーコラがたくさん かけられている。ずいぶんあっさりした味でドウの軽さもあって食べやすい。 ばくばく食べてしまった。これなら一人一枚も無理はないかなと思えなくもない。

そしてリゾットとパスタ。リゾットの旨いこと旨いこと。自分で作っても、 絶対この味はでないだろうなあ。何が違うんだろう。やっぱりブロード (米を煮るスープ)が違うんだろうなあ。 クノールのチキンコンソメじゃあダメか、やっぱし。(;_;)

平:リゾットどう?おいしい?
白:げろうまっす。(^o^)
平:その表現って、あれっすね。そのまんまやんけ、つーか。(-_-;;
白:(^^;;

牛のマルサラ風味、腎臓の炒めものも旨かったが、白眉は脳味噌のフライ である。これがうまいのなんのって、一度食ってみなさい、である。(^o^)
一つ一つはチキンナゲットを小さくした位の大きさであるが、 血などの臭みがまったくない、口に含むとふわっととろけるようである。

血抜きなどの作業に手間ひまをかけているのと新鮮なものを使っているのと 両方の理由があるのだろう。なぜか4人で5つ入っていた。 残りの一つを奪いあいにして喧嘩させるつもりか?つーか。(^^;;

この店はずいぶん容赦してくれたようで、まだまだ余裕である。 今回の旅行で初めてデザートまでたどり着いた。長い道のりであった。(^^;;

みんなでデザートを見にいく。どうやらちょっとずつあれこれ切って くれるようだ。一人二、三種類ずつあれこれきってもらって食べたが、 風間さんは苺のババロア?一種類だけではまっていたようだ。(^^;;

調子に乗ってフルーツまでもらう。デザートだけは5人前である。(^^;;
ほんとにわけのわかんねー客で、すまんのー、にーちゃん、つーわけで チップはちょっと多めに置いた。

食後酒まで飲んで、食った量と味を考えると、一人5万リラ約3,500円は 結構お得といってもいいだろう。店を出る頃には店の前には列ができていた。

ホテルの右隣の行こうと思ったバールは閉まっていたので、左隣のバールで もう一杯グラッパなどをひっかける。うまいうまい。

明日はもう帰国である。朝ちょっとだけなら買い物する時間もあるだろうが、 ほとんど何もできない。名残を惜しみつつ寝る。

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text and photo: nigel@st.rim.or.jp