Nov.22(Wed) "トスカーナの容赦ない食卓"


今日はいよいよ平野夫妻と待ち合わせである。10:00 に中央市場の中の
トリッパ屋台の前である。トリッパ(牛の胃)やその他の臓物を煮込んだものを
パンに挟んで出してくれる屋台である。うまいという話だ。

せっかくだから早めに行って市場を見て回ろうということで、今日も 朝食をとらずにでかける。9:00少し前に到着。特に迷うこともなかった。 市場の前の通りは露店商が並んでいる。片付けるのかと思ったら、 これから店を開くようだ。観光客目当ての露天であろう。

ここの市場は二階建てになっていて、一階が肉、魚、ハム、サラミ、 チーズ、お惣菜、その他乾物類、二階が野菜果物である。(全部屋内) 肉屋だけで一体何軒入っているのだろうか。 目がまじになって食い入るように各店のウィンドウを見て回る。(^^;;

兎もある。毛のついたもの、毛をむしって内臓を抜いたもの。牛、豚も、 足、舌をはじめほとんどすべての部位がそろっているのではないだろうか。 脳味噌もしっかりある。ソフトボールの球より少し大きい位か。 鳥も、鶏だけでなく、ガチョウやらうずらやら丸々一羽のものがたくさん。

魚類はあまり新鮮という感じがしなかった。海沿いのリヴォルノの方まで 足を延ばして見ればまた違うのだろうか。特にめぼしいものはなし。

二階にあがってみる。ポルチーニは乾燥もののほうが多く生はほんの 少ししか見なかった。もうシーズンは終わりなのだろうか。

一階に戻ってとりあえず入り口付近のバールでパンとコーヒーを食べる。 風間さんはお姉さんに頼まれたとのことでカラスミを探している。 やはりそんなにメジャーな食材ではないようでなかなか見つからなかったが やっと見つかった。値段はどんなもんだったか記憶にない。

そういえばシエナで風間さんが食ったパスタはカラスミだった。スライスで なく、完全にほぐしてしまっていた。いまいちだったとのこと。 この前日本で食ったものは、ペペロンチーニに薄くスライスしたものが乗っていた。 その後スペイン産のものを買う機会があったので自分でやってみたのだが、 どうもいまいちである。カラスミにはどの程度火を通すべきなのか よくわからない。まったく通さなくていいのだろうか。要修行。

一階の八百屋を除いていたら、タルトゥーフォ( 白トリュフ)があった。 思わず店員をつかまえて、これ、くれ、と言ってしまう。(-_-;;

ざるの中には、中ぐらい(マッシュルームを2回り程大きくした感じ) のものがいくつかと、小さいの(ガムボールぐらい)のがたくさん 入っている。ざるを顔に近づけられて香をかぐ。うーん、たまらん。

中ぐらいのを一つ指差して、これ、という。店員ははかりで重さを計っている。 レシートを見せられる。22g, 44,000Lit 約3000円。(@_@;
これ日本で買ったらいくらになるんだろう。 もう一つ、といわなくてよかった。(^^;

ティッシュに包んで、ビニール袋に入れ、口を捻って閉じてくれたが、 におうにおう。鞄の中はたいへんな騒ぎである。
買ったはいいが、さてどうするか。(といっても書いているこの時点では 全て私の腹の中とほんの小指の先大の残りがオリーブオイルの中である。(^^;;)

一通り見終わってまだ9:30ぐらい。外に出てみる。露店商も揃ってきたようだ。 革のハーフコートなどほしかったので眺めていると、おやじが寄ってくる。
こんなのどう、いらねー、これどう?いらねー、これどう?いいんじゃないかな。
ということで店の裏(といっても歩道だ)へひきずりこまれて 試着させられるともうアウチ。(^^;;

最初は350,000Lit ということだったが段々渋っているうちに320,000Lit ぐらいに下がる。店だと45万で売ってるんだとかいう。しまいには 若い兄ちゃんが電卓持ち出してこれだと日本円でいくらだ、とかいってくる。 300,000Lit で手を打つ。

カード使いてー、とかいうと、にいちゃんが財布の中から5万リラ札を1枚 ぺろっと抜いて残りをカードで払う。
全然修行が足りない。あっさりカモにされたというところか。 まあでも2万円ぐらいだからいいか。

試着している間に平野さん夫妻と出会う。良かった良かった。 平野さん、風間さんはその店でドライビンググラブを買う。 後から気がついたらお揃いだったそうだ。(^^;;
さらにもっと後から気がついたら風間さんのは、両方右だったそうだ。(^^;;

4人揃ったところで、もう一度市場の中へ。 当初集合予定のトリッパ屋台で食うことにする。そのへんのおっちゃん連中に 混じって頼む。メニューを見てみると、臓物はどうやら3種類ぐらいあるのだが、 汁につかっていてなにがあるのかよくわからない。
しょうがないので、今切っているそれ、と指で注文する。

丸いパンを上下二つに切って、上のほうをゆで汁につけるか?と聞いてくる。 臓物を何枚かに薄くスライスし、塩を振る。ゆで汁につけた上半分と 挟んででき上がり。しかしさっきパン食ったのは間違いだった。

平野さんがグラスワイン頼んでいたのでいただいて流し込むのだが、 どうにも入らない。しょうがないから手に持ち食いながら歩く。 しかしどうにも食い切れず2割ぐらい残して捨ててしまう。 朝からこれである。(-_-;;

さらに4人でああでもないこうでもない言いながら見て回る。 肉屋といっても肉の素材そのものだけでなく、後は焼くだけに まで準備した半完成品もあればローストしたものもある。 バゲットをくりぬき、肉を詰めて、外にベーコンとローズマリーを巻いて 糸で縛ったものがあったのだが、これうまそうだね、という話になる。

中央市場(裏、赤い建物)

そうこうするうちに市場を出る。平野さんは昨日バッグを買ったそうだが、 色違いの物を包まれてしまったそうで取り替えにいくとのこと。 店側も物を見てすぐわかったようであっさり取り替えてくれる。 我々もスポーツバッグ一つで来ているので帰りは何かバッグを買わないと もたないだろう、ということで見てみる。可もなく不可もなく。

鞄屋は我々のホテルのすぐ近くだったので、平野さんの鞄と私のコートを 部屋に置いてすぐにまたでかける。今日は市内観光と買い物の予定だったのだが、 着いた翌日の朝にめぼしいところは見てしまった(といってもドゥオモの中にも 入ってないし、ウフィッツィも見てないという話があるがどうでもいい。(^^;;) ので、ぶらぶらとショッピングをすることにする。

ぶらぶらしているうちにお昼時になってきたので、飯屋を探すことにする。 中央市場の裏あたりをぶらつくがなかなかめぼしい店は見つからない。 『ツーリストメニューいくら』なんて書いてある店は一発で却下である。 そのあたりは光さん(平野夫人)が実に厳しい。(^^;;

なかなか見つからないので、平野さんと私で手分けして探すことにする。 市場の裏あたりを一回りしてみるが結局見つからなかった。 表のメニューをみて、まあこれぐらいならいいかな、という感じで入ってみる。

狭い店で結構こみあっているがなんとか座れる。食堂、という感じ。 肉などの本日のお薦めメニューは壁に張ってある。

クロスティーニかなにかの前菜を少し(?不確か)にリガトーニ (マカロニ状のパスタ)のミートソース、私と平野さんがリボッリータ (トスカーナ風野菜、豆類の煮込みスープ)である。リボッリータもなかなか 日本で食えるようなものではない(いろんな意味で)のでわくわくである。(^^;;

メインをどうしようかと壁のメニューをみながら、おばちゃんに、これ何だ? ときくと、調理場の前(といっても狭いからすぐそこで席から丸見えなんだが) まで連れてって、これ、と指差す。どれどれ?と鍋の中を覗こうとすると 怒られる。どうやら一応調理場に入ってはいけないらしい。(^^;;

そんなこんなで、兎のロースト2人前(喜べ櫻井さん)、ターキーのロースト1人前、 何か(牛?)一人前(結局給食の鯨のたつた揚げみたいな感じだった)を頼む。 つけあわせどうする?と聞いてくるのでフライドポテト1人前。

リボッリータは豆(トスカーナの人々はよく豆を食うそうで"豆食う連中"と ばかにされることもあるらしい、市場でもいろんな種類の豆を見た)やら 屑野菜やらをぐたぐたに煮込んだ庶民の食い物だそうで、そんな意味で なかなか日本では食えないものである。定石通りオリーブオイルがたらして ある。非常においしい。オイルの風味がたまらん。

が、いかんせん、重い。スープというよりはくたくたに煮込んであって ほとんどゲル状である。スープという言葉にだまされてはいかん。 一皿たいらげるころには結構腹にたまるのである。

ついに兎登場。皮付である。皮がとても固い。簡単には切れない。 肉はとても脂が多い。豚の角煮を連想してしまった。市場で見た兎は ほとんど脂がないような感じだったので意外といえば意外である。 どこの部位なんだろうか。野兎と家兎の違いでは?という話も出る。

だが香ばしくて非常に美味。肉の臭みなどはなかった。 これを食っただけでもここに入った甲斐があった、と一同喜ぶ。(^^;;

ターキーはやっぱりターキーといった感じか。上手にローストしてあって あまりぱさぱさした感じはしなかったが、みんなプリモと兎で既に 腹一杯であるのでいくらか残してしまう。鯨のたつたあげ(そうじゃないってば) も同様。毎度のことながらみんな満腹。しかし人数が多いと、いろんな ものを頼めるし、4人で3つ、などと細かい調整が利いて楽である。

だがしかし、これが最後にちょっとした波紋を引き起こすとはまだ誰も 気付いていないのであった。(^^;;


腹ごなしに街をぶらぶらする。(そればっかし)

本屋に入ってみる。平野夫妻は昨日も来たようで、パスタの本でよさそうなのが 2つほどあるんだけど、どっちがいいんだろう?とのこと。
とりあえず、自分が作ってみたいメニューが多いほうがいいんじゃないっすか? と答える。(結構無責任だがぼくならそうかな)

料理の本を選ぶのは難しいもので、実用性を重視するなら製作過程の写真が あったほうがいいだろうし、そうでなければ写真がきれい、というそれだけ で選んでもいいだろう。そのうえおまけにイタリア語となると、選ぶのは 一筋縄では行かないような気がする。結局どうしたんだろう?

平野さんの友人の新藤さんがそろそろミラノから着く、ということで駅へ 迎えにいく。当初は夫妻で参加の予定だったのだが、新藤(夫)さんは 仕事(記者)でボスニアへ飛ばされているそうだ。(@_@;;

列車が着くまでまだ間がある。光さんは少々お疲れの様子で椅子に 座りたいのだが、バールには椅子はない。奥のほうに椅子があるのだが、 座っていいのかどうかよくわからない。一般的な話としては、椅子のある バールでは、座るとコーヒーの値段が倍、三倍に跳ね上がるのだそうだ。 (といってももともとコーヒー1杯100円程度である。)

バールの隣はなぜかハンバーガーショップである。上のフロアに席があるので 飲み物を持って上がる。平野さんはホームへ新藤さんを迎えにいく。 バールにある生ハムとチーズとか色々なサンドイッチに比べたら、 ハンバーガーなんか食う気にならないと思うのだが、どうなんだろう。

などとつまらないことを考えるうちに新藤さんが到着。新藤さんと光さんは タクシーでホテルへ。平野さんは我々の部屋に置いてきた鞄を取ってホテルへ。 17:00 にポンテベッキオの真ん中、という非常に安易ながら(^^;; わかりやすい待ち合わせを設定して別れる。

部屋でうだうだしていてもしょうがないので買い物に出る。 朝ぶらぶらしていて見つけた鞄屋で小さめのボストンバッグ(って今や ほとんど死語だな)を買う。40数万リラで高いがその分作りがよい。 風間さんはプレゼントとのことで、女性用のリュックを買っていた。 (わざと誤解を招かせる表現(^^;;)

去年買ったのと同じ型で色違いのへらがものローファーがほしいので 日本人の波を掻き分けへらがもにいくが、ディスプレイされていなかった。 店員さんは日本人相手で忙しいので問い合わせるのすらあきらめる。 ああいうところはいきたくないけどほしいものはほしいのだ。 (実際履き心地もとても良いし見た目もとてもきれいっす)

風間さんは月曜日にウィンドウで見つけた鶏型のワインのピッチャーを買う。 以前沼津のイタ飯屋で出てきた時から欲しかったのだそうで、今回 探そうと思っていたのだそうだが初日にあっさり見つかってしまった。

もうちょっと待ち合わせまで時間があるなあ、とぶらぶらしていると、 ガレージがある。ウィンドウにはアバルトやらアルファやら何百という種類の ステッカーやらワッペンやら並んでいる。 隣の窓にはモモやらパーソナルやらステアリングが並んでいる。

ベローチェ32φ8万リラと格安なのがある。Y10, Panda 用センターコンソール キット9万リラなんてのもある。水野さんを電話で叩き起こして買うかどうか 尋ねようとしてはいかん、つーか。(-_-;;

二人してウィンドウにへばりついてステッカーを見ながら、ああでもない こうでもないと騒いでいると、横には中学生ぐらいの集団が4、5人で 同じように騒いでいる。俺達って、あれとレベル一緒なのねー、つーか。(;_;)

待ち合わせ場所に行って、平野さんを引っぱってくる。後ろからついてきた 女性陣はステッカーを見ながらはしゃぐ男性陣を見て目が点になっている。(^^;; 15分したら戻ってくるから、と吐き捨てて別の店に去って行った。

三人とも何かしらワッペンやらステッカーやらを買い込む。 まだ夕食には間があるのでぶらぶらショッピングをしながら時間をつぶす。

そろそろいい時間になったので店を探し始めるのだがなかなかみつからない。 去年平野夫妻が入ろうと思って入れなかった店があるのだそうだ。 開店ちょっと前に行ったら入れてもらえなくて、30分ぐらいしてから いったら長蛇の列であきらめたとのこと。

女性陣は風間さんに見てもらって、平野さんと二人で走り回る。 Coco Lezzone というやはりこの辺の庶民の食い物を出すので有名な店は あったのだがそこではないそうだ。と、平野さんがその店をみつけて 戻ってくる。開店は19:30からだそうで、まだ店員と地元のおっちゃんと おぼしき人達が飯を食っている。外に客がいようが動じないところが さすがイタリア人。

フィアスケッテリア IL LATINO、と書いてある。フィアスコって、 キアンティなんかのわらづとで包んだあれだよねえ。 メニューを見てみる。基本的にこの辺の庶民の食い物だ。値段も高くない。 いいんじゃないっすか。だがまだ30分以上あるので近くのバールに陣取る。

平野さんと二人で早めに出て店の前に並ぶ。段々人が増えてくる。 まわりに並んでいる人達をみていると基本的に観光客である。 ポンニチあり、アメリカあり、イタリア人はあまりいないようだ。 並んでいるうちに段々気分が悪くなってくる。

平野さん、やめようよ、と何度か言おうと思ったが思いとどまる。 平野さんもそう思ったそうだ。だがここでやめて Coco へ行っても、 満員で共倒れだったらやだな、と思って我慢していたとのこと。

そのうち残りの3人がやってくる。そしていよいよ開店である。 入り口で、何人?何人?と尋ねながら席を割り振っていく。 と、なぜか後から来たはずの新藤さんがすでに入り口にいる。(@_@;

5人、とオーケーが出たので、後ろから、すいませーんと人垣を 掻き分け店にはいる。 後から聞いたところによると、スーパーマーケットでイタリアのおばちゃん 連中とのカート陣取合戦で鍛えた腕なのだそうだ。(^^;;脱帽である。(^^;;

ともあれ5人無事に席につくことが出来た。
にいちゃんがオーダーを取りに来る。うるせえこちとら辞書まで出しながら 真剣にメニュー読んでんでえ、ちょっくらまっておくんなせえ、と新藤さんが 現地仕込みのイタリア語で対応してくれる。(ほんとか)

だがいかんせんウェイターの態度が悪い。サラミのもりあわせ2皿、クロスティーニ 1皿抱えてきて、これでいいよね、ちゅう感じでテーブルに置いていく。 まわりを見てもそんな感じだ。予想が当たったかなあ。
かなり観光客ずれした店だ。とにかく回転を早くして多く入れたい、という感じ。 すでに入れず並んでいる客もいるのだからしょうがないか。 その一方で、待たされずに二階の方に上がる客もいる。予約客か?なんだ?

プリモを頼む。パッパ・アル・ポモドーロ(パンとトマトのスープ、例によって くたくたに煮てある)、平野さんはトスカーナならではの豆の煮たの、 あとパスタが2皿(忘れた)。

セカンドをどうしようと考えていると、ウェイターはこちらを小馬鹿にしたような 態度で口笛を吹いている。一同むかつきである。チップやるのやめようか。 それとも今は使えなくなった千リラ札でもいやがらせにあげようか。 日本人だからといって馬鹿にしてるわけでもなく、どこのテーブルでも 態度が悪いようだ。(-_-;;

ビステッカ・アラ・フィオレンティーナ(牛のTボーンステーキ)2人前、 兎のロースト1人前、あと何か忘れたけど1人前ずつ取る。豚だったかな。 (ううう、血液が全部胃に行っておぼえてないのよー。(;_;))

その、何か忘れた一品(^^;;がない、とむかつきウェイターが再度来る。 じゃ、ビステッカ3人前にしてね、というと、
おっけー、フォルツァ、バンビーニ(がんばれ、お子さんたち)
である。凸(-_-;

むかー、なにいまのー、帰り際に、ちゃお、らがっちーに、(じゃあな、小僧) って言ってやろうかー。
料理を運んできた時に新藤さんがお腹をさすって、 ずいぶんお腹が出てるねえ、と嫌味を言ったが嫌味と受け取られて いないようだ。そりゃそうだイタリア人みんな腹出てるし。(-_-;;

ウェイターは嫌味だが料理はうまい。パッパもリッボリータと同様オイルを たらして食べる。今まで何回かパンのお粥(固くなったフランスパンを水で 戻して使えるっす、お試しあれ)ということで作ったことはあるのだが、 ここまでぐちゃぐちゃにはせずまだパンがパンとして認識できる位で 早めに上げていた。今度はぐちゃぐちゃにしてみようかな。(^^;;

ビステッカもおいしい。味付けは塩胡椒だけ(だと思った)であるがちょうど よい。焼加減はミディアム位である。ただ量は例によって半端ではなく、 一人前300gぐらいはあるだろうか。兎は昼に食ったのとは違ってもものあたり である。腿は脂が全くなく、どちらかというと鶏のような感じであった。

トスカーナの優雅な食卓とかいう本を読んで勘違いしてこういうところに やってくるやつがいるんだろうか、と他人事ながらふと思ってしまった。(^^;; 普通の人がイタリア料理といって想像するのとはかなり違うものだしなあ。 他の日本人観光客ってこのメニューとボリュームで大丈夫なんだろうか。 と余計なお世話をする横では、2人前はあるかと思われるビステッカを 平気でたいらげてるおっちゃんもいてびっくり。(現地人か?)

フィアスケッテリアの名の通り、テーブルの真ん中にはどん、とわらづとに つつまれたキアンティの2L瓶が置かれている。飲んだだけ払う、というやつ らしい。ラベルを見ると、95年の新酒ということである。
妙にフルーツっぽい、ということもなく軽く飲める酒であったので、 ほぼ男性陣3人で7割方ほど飲んでしまった。

進歩がないといわれようが毎度のごとくヒイヒイ言いながら食べる。 大馬鹿野郎ウェイターがやってくる。コーヒーとかいる?
いらねーよ、と皆で冷たい視線を送った瞬間に彼は何かをわかったらしい。 チップは払わずに店を出る。金を数えて、チップがないとわかった 瞬間の顔が見物だったそうだ。(見逃した、くうう)(^^;;

てなわけでコーヒーを飲んでいないので、どこぞで一杯飲もう、と歩く。 バール(というよりはカフェと言ったほうが近いかな)に腰を下ろして 男性陣はグラッパ、アマロ、サンブカなど食後酒を、女性陣はコーヒー など飲む。サンブカと言えば煎ったコーヒー豆が付き物と思っていたが ついていなかった。

明日の待ち合わせを決めて別れる。明日はいよいよ、モデナ、パルマを経て ミラノまでアウトストラーダ珍道中である。そのままベッドに倒れこんで 夜中に目が覚めた。ちょっと飲みすぎたか。でも旅先でみんなでわいわい やるのは楽しい。

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text and photo: nigel@st.rim.or.jp