公開:1998年04月17日
更新:1998年04月17日
1997年12月16日の放送において発生した事件により、 放送が中止されていた、アニメ『ポケットモンスター』ですが、 原因の究明、ガイドラインの制定が完了し、 1998年4月16日夜7時より、無事放送再開されました。
放送再開に向けて応援された皆様とは喜びを分かち合うとともに、 放送再開の為にご尽力されたテレビ東京関係者、 および制作スタッフの皆様にはこの場を借りて感謝致します。
なお、放送再開に関する詳しい情報は以下のページをご覧ください。
まず、点滅が1/3秒に1回(すなわち1秒に3回)というのは、 妥当な線と言えます。これはイギリスの独立テレビジョン委員会(ITC) のガイドラインが「1秒に3回(3Hz)」までであり、 これより緩くする論理的根拠がない以上、妥当だと言えます。 しかし、今回問題となった赤と青の色変化は、輝度的には「点滅」とはならず、 ITCのガイドラインには抵触しないそうです。 つまり、今回の事件はITCにも予測がついていない事態であったわけで、 テレビという映像装置がまだまだ未知の部分を多く残していることを 表しています。
一方、これを「アニメーション制作のガイドライン」としているのには 大きな疑問が残ります。ITCのガイドラインのきっかけとなったのは 実写CM(カップ麺のCM)の特殊な映像であって、 いわゆるアニメーション番組に限った問題にするのは、 問題を矮小化していると言えます。 実際、ソニーやTDKのCM(のラスト1〜2秒部分)は、 テレビ東京のガイドラインに抵触する (ソニーのCMで言えば、点滅3回以上、かつ渦巻き模様) ものであり、これらに対してもガイドラインを適用しておかないと、 同様の事件が発生する危険は以前として残ります。 アニメーション制作同様、CMもそのインパクト性から 年々派手な映像表現になる傾向にあり、無視していいものではありません。 放送事業者の冷静な対応が望まれるところです。
以前ここにあった放送再開要望のページはこちら。
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