ピンホールレンズの製作と撮影法
ピンホールレンズとは?
レンズを用いないレンズのこと。禅問答ではない。
極小さい穴から入った光でフィルムを露光させるシステム。
結構カンタンに作れて面白い写真が撮れるからオススメ。
製作
まず、カメラにはレンズとシャッターと暗箱とフィルム送り装置が必要。
ここではレンズのみを製作して、他の装置は一眼レフカメラを流用しましょう。
一眼レフは持ってると色々便利だし、おもしろいから、持って無い人は
この機会に買うべし!中古だったら僕の使ってるAE-1クラスだと一万円台であります。
材料
アルミの空き缶、黒のビニールテープ、黒マジックインキ、接着剤(エポキシ系)、紙やすり、待ち針、
ドリル(ドライバー)ボディキャップ(カメラのレンズ孔を塞ぐキャップ。各機種用400〜800円位)
これだけ!
まず、空き缶を切り抜いて板状に延ばし、適当な大きさにカット。その中心を薄〜くなるようにやすりがけします。
そして、針で約0,2mm程の穴を空ける。出来るだけ真円に近い方がシャープな写真が撮れます。
(まあ、だいたいでいいんだけどね)
今度は、ボディキャップの中心に穴を空ける。ドリルあればベターだけど、
なければコンロで熱っしたドライバーで空けて、ヤスリで仕上げりゃOK!
さきほど穴あけたアルミをキャップの内側に合うようにカットし直し、マジックで黒く塗る(両面だよ!)
キャップの裏側に接着剤を塗り、ピンホールが中心になるように定規などで確認しながらアルミを貼る。
最後に周りをビニールテープで固定して、念のため針穴をもう一回針入れて滑らかに均して完成!
撮影法
基本的に長時間露光なので、三脚、レリーズは必要
f値の計算方法は「穴からフィルムまでの距離÷穴の直径」
例えば穴からフィルムまで3cm、穴の直径0.2mmなら、3÷0.2=15で、
そのピンホールは約f150ということになります。
ということは、ISO100のフィルムで晴天の露光時間は約3秒、曇りで12秒ってところですな。
そのへんの露出の知識は写真やる上であっても邪魔にならないので、「?」な人は本とか読むことをオススメします。
でもね〜、こればっかりは撮ってみないとわかんないから、あくまで机上の理論であって、
いろいろ露出変えて撮ってみないとわかんないよ〜〜!トライアンドエラーね。
ピンホール写真の特徴
なんと言っても、独特のボケ味。少し大きめの穴(0.5mm位)で撮ると、
なんていうか、その場の空気を焼きつけたような感じでグー!
基本的に、被写界深度(ぶっちゃけて言うと、ピントの合う範囲)が深いから、
小さめの穴(0.2mm位)でちゃんと露光してやると、画面の隅々までピントきます。
あと、長時間露光だから、動いてる物が写らない。街を撮ると、人や車は写らないの。おもしろいよ。
うまく露出が合うと、ビックリするくらいキレイな写真がとれるので、ゼヒお試しあれ!
(あ、カラーもオススメ。自然な色が出ます)
撮ってみました!
この人に、時々立ち止まりながらゆっくり歩いてもらうと、
こんな感じで半透明に写る(笑)わかるかな?
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