第1話
衝撃の出会い

by しろすけさん


車のメンテなんて何も出来ない、見てるだけぇ?のこの私が、毎日ちゃんとエンジンがかかるか心配な車にいかにして乗るようになったかいかにして「車に関する出費は仕方がない」までに至ったかのお話です。ほんとーに何も知らないので、笑い飛ばして下さいねぇ。(笑)
 

どこにでも車好きな人はいるのもです。私の会社にも何人かそういう人はいました。勿論私もその一人だと自負していました。
 

その中でちょっと変った人がいまして、話しをすれば結構何でも知ってます。
まだまだ新入社員だった私、その先輩に「何に乗ってるんですか?」と聞いた所、「アウディ。知ってる?」との返事。そりゃ知ってます。
と言っても、元々私は国産車派。普通に乗ってりゃ止まらない、壊れる心配の無い国産車。
その当時、私は外車にはさほど興味は持ってませんでした。
その先輩の駐車スペースは、私の駐車スペースの斜め後ろでした。
そーいやぁ「なんじゃ、この車。」と思っていた、ワインレッドの古ぅ?いのがあったかも。
ああ、あれってアウディだったんだ。あまりにも古くって分かんなかった。
私が知っているアウディのお顔ではない、かなり年期の入った車でした。
 

ここは新入社員の社交辞令。
「わぁ、外車って乗った事ないかも。今度乗せて下さい。」
それから面倒見のいい先輩は、あんま興味のない私を何度かアウディに乗せてくれました。
「取られるもん、何にもないし鍵かけん。」とご本人がおっしゃるくらい街ではもう見かける事のないくらい古い車でした。
(ラッキーな事に、私が乗っている時は故障もなく快適に前に進んでくれました)
 

それからしばらくして、駐車場でいつも視界に入るあのちょっとぼけたワインレッドが、、、、白に変ってました。
「ありゃ、これってBMW、、、?」
そうです、それが私が意識(?)して初めて見たE28でした。
会社でその先輩の顔を見るなり私は一言。
「何で車変えたんですか?BMWってぶたさんみたいですよねぇ、、、。」(何て失礼な新入社員!)
 

まだまだ国産車派だった私、BMWは「嫌い」なお顔だったのです。
聞けば、しばらく前から「世界で一番美しいクーペを探してたんだけど、いいのがない。
そしたら富山であれを見付けて、、、。」迷った挙げ句買ったらしいのです。
世界で一番美しいクーペ? なんじゃそりゃ。
今時「美しい」なんて言う? 「きれい」だったら分かるけど。
まぁいいや。聞いてもよく分からないだろうし。
それにしても、迷った挙げ句なんてかわいそーな車。もうぶたさんなんて言わないでおこう。
 

「そー言えば、社長とかみんな国産なのに、平で外車乗ってもいいんですか?」
「ぴかぴかの新車だったら文句の一つも言われるかもしれんけど、古いし何も言われん。」

ははぁ、そんなもんか。そーいやぁそうかもなぁ。聞かれるのは、「又壊れたんかぁ。」
「いー加減そんな古い車、やめぃやぁ。」との心配ともおせっかいとも言えるお言葉。
(それは今の私も一緒なのだー!)
それから又、その先輩はちゃんと私をぶたさん号に招待してくれました。
 

これが私とE28の出会いです。
私が知っている、他のE28乗りのみなさんとはかけ離れた、強烈でも何でもない出会いでは
ありましたが、これが私の人生を大きく変えた出来事になってしまいました。
(大袈裟?)
そうしてそのちょっと変った先輩に、少しづつ少しづつ感化されていくのでありました。

続く、、、????



編者注)   是非続けて下さい
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