Newsletter: 日本音韻論学会

第1巻第1号(通巻1号)1997年7月11日発行

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ご挨拶

日本音韻論学会の第一号のニューズレターをお届けします。新事務局になりましてから、初めての仕事でもあり、なにかと不行き届きかと思いますがお許しください。今回は以下の資料を添付いたしました。お確かめください。

「日本音韻論学会会則」

「日本音韻論学会について(ご案内)」

 

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日本音韻論学会が発足

「音韻論研究会」が「日本音韻論学会」として新たな道を歩むことになりました。

本学会の母体となった「英語音韻論研究会」が設立されたのは、1985年12月です。近年の普遍文法への志向と英語以外の言語を研究対象とする会員への配慮から、1994年には「音韻論研究会」と名称を改めました。現在では会員数170名を擁する規模となっております。

設立当初は研究発表会のみで出発しましたが、内外の講師陣を招いての講演会・特別講演(1993年から)や3日間にわたって行なう音韻論フォーラム(1996年から)を開催するなど年々事業内容を拡大し、今では100件を優に超える発表件数に至っています。また、1995年には創立10周年を迎えましたが、翌年これを記念して『音韻研究−理論と実践』を刊行するなど、出版事業も開始されました。

会員数が増大したことと事業内容が拡大したことに加えて、1)「研究会」では発表会参加に際して出張旅費がおりない大学があることと、2)「学会」になるとニューズレター等の郵送費が安くなる可能性があることを鑑み、1996年秋の役員会(現役員・事務局と事務局経験者)で学会化が発議されました。その後、1997年5月23日に開催された春の大会(於、東北学院大学)の総会において、会則案を慎重に審議した上で、正式に「日本音韻論学会」の発足が決定しました。

次回(1997年)秋の大会が、本学会第1回大会になります。

別紙に「日本音韻論学会会則」と学会の現状などを記した「日本音韻論学会について(ご案内)」を用意しました。ご覧ください。

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春の大会について(ご報告)

1997年5月23日(土)に東北学院大学において、春の大会(音韻論研究会第24回研究発表会・1997年度総会)が行われました。

[研究発表会]:菊池清一郎氏(東北大学大学院)、深沢はるか氏(メリーランド大学大学院)、北原真冬氏(JSPS/インディアナ大学大学院)、 Robert R. Ratcliffe 氏(東京外国語大学)、 柴田知薫子氏(国際医療福祉大学)ら5名の研究者による発表が行われました。これらの研究は音声学・音韻論の両分野にわたるもので、参加者による活発な議論と質疑応答がありました。

[総会]: 研究発表会に引き続いて、総会が行われました。まず、前事務局長窪薗晴夫氏と前会計田中伸一氏から、それぞれ平成8年度事業報告・会計報告がありました。次に、日本音韻論学会設立の発議と経緯説明が窪薗氏よりなされ、予め配布された会則案を検討し、不備を修正した上で、可決されました。また、学会化に伴う役員改選、事務局交替の案が審議され、これも了承されました。(新会則、新役員、新事務局などについては、別紙として同封いたしました。)

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Donca Steriade 博士講演会

Donca Steriade 博士の講演会(KLS(関西言語学会)主催、日本音韻論学会協賛)が下記の要領で行われます。本学会の会員であれば、無料で参加できます。ただし、参加を希望される方は、8月10日までに関西言語学会(西光先生)へ各自申し込みをする必要があります。「日本音韻論学会の会員である」ということを明記してお申し込みください。本学会の会員である旨を明記いただきませんと、会費(一般3千円、学生2千5百円)をお支払いいただくことになります。ご注意ください。

【演題】

(1) "Constraint conflict in the interaction between phonetic and phonological facts"

(2) "Licensing retroflexion"

(3) "Licensing laryngeal features"

【会場】神戸大学瀧川学術交流会館二階大会議室

【日時】8月22日(金)1000-1630

【昼食】8月22日は平日ですので,会場の瀧川記念学術交流会館内の食堂が開いております。またテニスコートをへだてた西隣のLANSボックスの大学生協食堂も利用できます。

【申込方法】8月10日までに「Steriade 博士講演聴講希望」と明記、さらに、「日本音韻論学会の会員である」ことを明記した上で、お申し込みください。(この講演会は、1997年度KLS(関西言語学会)夏期言語学講習会の一環として行われます。他の講師の講演の聴講の希望と区別するために必ず、「Steriade 博士講演聴講希望」と明記してください。)

申込先は下記の通りです。

〒657 神戸市灘区六甲台町

  神戸大学文学部 西光研究室内

関西言語学会夏期講習会事務局

【参考】音韻論学会の会員以外の方が、聴講を希望する場合、受講料(学生2千5百円、一般3千円)は以下の口座にお願い致します。この場合、 銀行取扱手数料は各自ご負担ください。

住友銀行六甲支店 店番号525 

口座番号186127

口座名義 関西言語学会夏期講習会 西光義弘

ふりがな カンサイゲンゴガッカイ

カキコウシュウカイ ニシミツヨシヒロ

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音韻論フォーラム 1997

昨年9月に音韻論フォーラム1996を開催いたしましたが、今年も同様の研究発表・講演会の開催が予定されています。大会プログラムは8月中旬までに会員全員にお送りする予定です。

【会場】神戸大学瀧川学術記念会館

【日時】9月4日(木)〜6日(土)

【招待講演(予定)】

4日 原口庄輔 『日本語のアクセント』

5日 Armin Mester “Symathy in Prosody”

6日 Junko Ito “Masked Phonological Patterns”

【研究発表】約15-30分(+質疑応答5-15分)

【問い合わせ先】

立石浩一 Email: tatekoo@ari.bekkoame.or.jp

(なるべく電子メールにてお願いいたします)

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秋の公開講演会/研究発表会

今年も秋の日本英語学会の前日(11月22日(土))の午後に公開講演会を計画しています。現在のところ、次の三人の方に講演を依頼しております。

清水克正(名古屋学院大)

吉田昌平(横浜国立大)

Philip Spaelti(神戸松陰女子学院大学)

演題やその他の詳細は、次回のニューズレターにてお知らせいたします。なお、同日の午前に研究発表会を開催することも計画しております。研究発表をご希望の方は、8月末まで演題と概要を事務局までお送りください。

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秋のワークショップ

毎年、秋の日本英語学会のワークショップの一部としまして音韻論のワークショップが企画されています。内訳は下記の通りです。

【日時】11月23日(日)午前

【場所】東京都立大学

【テーマ】韻律現象と音韻理論

【司会】岡崎正男( 茨城大学)

【発表者とタイトル】

山田英二氏(福岡大学):英語の第二強勢の配置メカニズムについて

片山素子(UC Santa Cruz): Release and Positional Faithfulness in Japanese Loanwords

岡崎正男(茨城大学):古英詩の半行の適格性について

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『音韻研究−理論と実践』

1996年秋、音韻論研究会創立10周年を記念して『音韻研究−理論と実践』が開拓社から刊行されしました。50余編、計212頁からなる論文集です。まだ残部がございますので、購入ご希望の方は出版社へ直接、電話、ファックス、または郵便でご注文下さい。音韻論研究会のメンバーは著者割引(2割引、3千円)で購入できます。

  開拓社(編集部・川田さん)

〒101 東京都千代田区神田神保町2-5

(03) 3265-7641, ファックス (03) 3265-2989,

振替 00160-8-39587

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事務局の交替

前回のニューズレターでご案内の通り、平成9年6月からの新事務局(5代目)となりました。メンバーは次の通りです。企画に関する提案・問い合わせは本間か田中へ、会費納入に関する問い合わせは横谷までお願いします。

これまで同様のご支援をお願いいたします。(住所や電話番号はお手元の名簿でお確かめください。)

【総括】本間猛(東京都立大学) Email: honmat@st.rim.or.jp

【補佐・監査】田中伸一(名古屋大学)Email: tanaka@nucc.cc.nagoya-u.ac.jp

【会計】横谷輝男(東京経済大学)Email: veb00317@niftyserve.or.jp

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会費納入のお願い

 先回のニューズレターで、音韻論研究会の1997年度分の会費(2千円)の納入をお願いいたしましたが、未納の方は、下記に御振込下さい。お納めいただいたものは、自動的に「日本音韻論学会の会費(1997年度分)」として扱われます。蛇足ながら、音韻論研究会の1997年度の会費を既に振り込まれた方は、二重にお振り込みなさらないようご注意ください。

郵便局 00280-9-36988, (名義)音韻論研究会

(現在、日本音韻論学会名義の口座の開設の手続きを行なっております。しばらくは、上記の口座に振り込んでいただくことになります。新口座の開設が完了し次第、ご案内申し上げます。)

1997年5月27日付けで未納の方には振込用紙を同封いたしました。ご利用下さい。なお、行き違いにお振り込み済み場合は、ご容赦ください。

1996年度以前の分が未納の方は、その分もお願いいたします。振込口座は上記と同じです

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Phonology Calendar について(お願い)

事務局では、Phonology Calendar をより役に立つものにするために、皆様からの情報をお待ちしております。学会の規模を問わず、音韻論に関連のある国内外の学会、集会、講演会などご存知の方は、事務局まで御一報ください。

以上、事務局まとめ 1997 年 7 月

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