カリフォルニア州/アルタモント・ウィンドファーム


アルタモント地区にあるWind Farm についてご説明します。
1)カリフォルニア州における風力発電の概況
カリフォルニア州は世界的にみても最も風力発電に力をいれている州
であり、全世界の風力発電量の70%以上を生産しています。
 カリフォルニア州のウィンドファームは
・Solano County
・Altamont Pass
・Pacheco Pass
・Tehachapi Pass
・San Gorgonio Pass という地域に大きく分けられています。
 カリフォルニア州には現在15, 000個以上のタービンが稼働しており、
同州の風力発電による総発電量は、1990年実績で約25億kwhです。
これはPG&E(カリフォルニア州電力会社)の総発電量の1.2%、
になります。(この発電量はカリフォルニア州の石油火力発電所の発電量
にほぼ匹敵する。!)

2)風力発電のコスト
風力発電のコストは1980年からの10年間で大きく減少してきており、
1980年では1kwhあたり、52セントであったものが、1988年
実績で6.4セント(PG&E実績)まで下がっています。California Energy Commition (CEC)の推計によれば、風力発電のコストは石炭火力、原
子力発電のコストに匹敵すると考えられています。CECの報告によれば、
このコスト低減は、風力タービンの改良によるところが大きく、1985年
以降のタービンは、それ以前のタービンと比較して46%も効率が向上してい
るとのことです。

3)風力発電設備の稼働率その他問題点等
  風力発電設備の泣きどころは、その稼働率の低さであり、カリフォルニア
州の場合、最高で20%程度です。また、季節によって風速がかなり異なる
ことから、1年を通じて稼働率にかなりのばらつきがあります。以下にある
年の月毎の稼働率の例を示します。

1

2

3

4

5

6

7

8

9

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11

12

稼働率(%)

2

2

6

7

13

19

16

14

11

5

3

2


また、風力発電はフル稼働時の騒音及び鳥類への被害が大きな問題となっ
ています。騒音の問題については、設備の改良が行われ、ほぼ満足できる
レベルまで、音を小さくできる見通があるが、鳥類への被害については、
未だ、解決策が見出されていないのが現状です。

4)アルタモント地区の概要(挿絵参照)
アルタモント地区はサンフランシスコの西約120kmほど離れたところ
にあり、牧場になっている小高い丘陵地帯に約8000個の風力発電システ
ムが設置されています。(ヨセミテ国立公園に行く途中に高速道路から見る
ことができます。)この地区がウィンドファームとして選ばれた理由は、
まず第一に、夏に強風が期待出来ることです。5月から9月にかけてこの
地区には平均16〜20マイル/時の風が吹き、この次期に全体の70〜80
%の電力が供給されます。風は1日の間でもかなり変動し、発電可能になる
時間帯は、午後〜夜です。
この地区が選ばれたもう一つの理由は土地の利用のし易さであり、この地区が
牧場であることから、用地交渉がスムーズに運んだことです。地域の総面積は、
54平方マイル(138平方km)であり、一基当たりの必要面積は約4エーカー
(約16,000平方m)です。

5)ウィンドファームの運営
アルタモント地区には8000あまりの風力発電設備があるが、エリア毎
に所有者(owner)が異なっており、しかも一基に対して複数の所有者がいる
場合もあります。これらの設備を10社の運営会社が管理している。これらの会社
には管理専門の会社もあれば、所有権を持つ会社もある。これらの管理会社
は、電力会社( PG&E)に対して電力を供給し、所有権の比率に応じて利
益を還元しています。
電力会社は、月毎に、他の電力単価(石炭火力、原子力等)と比較して電
力単価を決定している。(PURPA法による。)

 日本にもこういう風力発電ビジネスが近い将来、現実のものとなるといいですね..


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