「受信機」


 番組の配信する文字データを受け取り、人の音声に変換して再生する装置。装置自体を総称する簡潔な呼称がないため、一般に指し示す際は、「PHS受信機」、「PHSチャンネル」、あるいは見えるラジオとの類似性を取り上げ「聞けるラジオ」といった逆説的な呼び方をされる場合もある。

 基本的な構造はPHS電話機と同等だが、音声の送信に関る部品が完全に省略されているため、小型・軽量でしかも長時間の使用に耐えられる設計になっている。使い方も簡単で、電源を入れてチャンネルを合わせるだけ。

 受信機の製造メーカー各社は付加価値による価格の維持と他社との差別化を図るべく、合成音声へのリアリティの追求や話者の種類にバラエティを持たせるといった開発努力をしている。一時は各界の有名人にはたらきかけて、彼らの声で番組を聞ける受信機を製造する計画もあったが、音声合成技術が非常に未成熟であったことから彼らの声を十分に再現できず、結局実現には至らなかった。

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