使用楽器：ベース（鈴木研一氏）

• リッケンバッカー　4001

  　デビュー時から使用しているベース。和嶋氏のＳＧと同様、鈴木氏のトレード・マークとなっている感がある。ソリッドでどちらかと言えば腰のない音だが、人間椅子のハードなサウンドにはよく似合っている様な気がする。
  　現在までに、３本のリッケンバッカーを使用している。デビュー時に使用していた１本目はトラスロッド（ネックの反りを調整するために芯に入れてある鉄棒）が折れ、使用不能に。２本目は93年11月頃にTOMIXスタジオで盗難にあって行方不明になった。現在使用しているものは、95年末頃にパチンコで儲けた資金で購入した３代目。
  　色は３本とも黒。大柄なボディだが、背の高い鈴木氏にはちょうどいい。
  　初期の２本のうちどちらかは不明だが、フロント側のピックアップを交換している。89年５月のイカ天出場時はオリジナルのままだが、同年８月の「イカ天サマーシリーズII」では、フロント側にジャズベースのピックアップを取り付けてあった。その後ギブソン系のベースに付いている幅広のピックアップに再交換した。
  　比較的軽量なため、ライヴでは多用されるものの、レコーディング時は別のベースを使うことが多いようだ。１st『人間失格』では「天国に結ぶ恋」で使用されている。

• B.C.リッチ　イーグル

  　鈴木氏が最も好んで使用していると思われるベース。現在までに次の２本を使用している。

  • ボディにつやの無い黒い布を貼ったもの　→　ナチュラル木目、人間椅子お札ステッカーが何枚も貼ってあるもの
    　１st『人間失格』のツアーあたりから使用している。最初はナチュラル木目で使用していた（1990年５月のイベントなど）が、すぐにその上からボディ全面に黒い布を張った。当時のTV「夜のヒットスタジオ」出演時には黒い布を張った状態で使用している。
    　２nd『桜の森の満開の下』のツアーで黒布を剥がし、人間椅子お札ステッカーを貼りめぐらした。以後のライヴでは、レギュラーチューニングの曲ではたいていこのベースを使用している。
    　８th『二十世紀葬送曲』では全曲に使用。（ベース・マガジン誌1999年４月号インタビュー）
    　90年頃に、お茶の水の中古楽器店で購入。ボディが通常の同年代のイーグルよりも厚く、重量も重い。ネックも通常より太い。ヘッドに十字架の形で接着剤を剥がした跡がある。ブラック・サバスのギーザー・バトラーが使用していたベースとの説もある。（ベース・マガジン誌1999年４月号インタビュー）

  • ブラウン木目のもの
    　３rd『黄金の夜明け』ツアーでメイン・ベースとして使用。その後使われていなかったが、97年末の「歳末猟奇劇場」ツアーで１音半下げチューニングの曲で再び使用された。
    　ボディ中央部の木目部分には金色のメッキテープが貼ってある。ピックアップカバーは白。

• B.C.リッチ　モッキンバード

  　鈴木氏はB.C.リッチ製ベースが好みらしく、上記のイーグルに加えモッキンバードも使用している。こちらのほうは、和嶋氏のグレコに相当するもので、「１音半下げチューニング」が施されている。したがって、いわゆる「暗い曲」では必ず手にする１本だったが、最近不調らしく、下記ミラージュにその役割を譲っている。
  　色は白。このベースも人間椅子のお札ステッカーが貼ってあったと思う。

• グレコ　ミラージュ

  　1998年初めのツアー【頽廃芸術展】から、上記モッキンバードに代わって１音半下げチューニング用として使用しているベース。グレコのモニターで貰ったという。
  　色はパールホワイト。普通の白とは光り具合が微妙に違う。1999年４月のイベント出演から、星印の入ったメタルステッカーが表面全体に張られた。裏面はパールホワイトのまま。

• グレコ　ミラージュ（２台目）

  　2000年５月14日（日）渋谷 ON AIR WESTのライヴから、上記ミラージュに代わって１音半下げチューニング用として登場したベース。
  　色はナチュラルのものをグレコのモニターとして特別に製作してもらったという。ネックも、愛機のB.C.リッチ　イーグルと同様な感触を持たせるため、通常の製品より太いものに変更してある。

• フェンダー　プレシジョン・ベース

  　ごくオーソドックスなベース。ライヴで通常チューニングの曲（「青森ロック大臣」など）でたまに使用している。色はサンバースト。人間椅子のお札ステッカーが貼ってある。

• ギブソン　EB-0（EB-1？）

  　ギブソンＳＧのべース版。クリーム時代のジャック・ブルースや、マルコシアス・バンプのベースの人が愛用していることで有名。
  　音質はかなり硬めの、ブリブリという独特の音色。まさにハードロック向きな音質である反面、汎用性に欠けるきらいがある。そういう意味ではリッケンバッカー4001に近い性格と言えよう。
  　色はワインレッドと思われる。90年10月25日（日）の渋谷Egg-manのライブでデビュー。おそらく和嶋氏と同型に揃えてステージング効果を狙ったものと思われるが、その後どうなったのかは不明。最近のライヴで弾いていた記憶はありません。消息をご存じの方は教えてください。

• クラシック・ギター

  　「素晴らしき日曜日」のレコーディングで使用。ライヴでも鈴木氏が弾いたことがある。

• アンペッグ

  １st『人間失格』でSVTというモデルを使用。
  ８th『二十世紀葬送曲』からV4Bというモデルを併用。同アルバムで２曲に使用とベース・マガジン誌1999年４月号インタビューで発言している。

• マーシャル

  プレイヤー誌1993年11月号では、上記アンペッグSVTに加え、マーシャル1992というモデルを使用していると答えている。

• ダダリオ

  １st『人間失格』で使用。黄緑色のパッケージのもの。
  97〜98年頃のファンクラブ会報では、XL160（パッケージの輪の色がオレンジ色のやつ）と発表されている。

• ロト・サウンド

  １st『人間失格』で使用。

ベース　→　 ボスのチューナー（多分TU-12）　→　 ボス・パワー・サプライ・アンド・マスター・スイッチ　→　 アンプ

このページは、山口　玲氏からの貴重な情報を参考にさせていただきました。

また、株式会社シンコー・ミュージック刊『バンド・スコア　人間椅子「人間失格」』を参考にさせていただきました。

「弦」について、おーたけ氏から情報をいただきました。(98-01-25)

「97年12月16日　渋谷ON AIR WESTでのセッティング」について、TAKAGI ☆ ASAGAYA氏から情報をいただきました。(98-01-25)

３代目リッケンバッカーの購入資金について、青森県　青森ロック大臣氏より情報を頂きました。

なお、私はベースの機種名などは無知なのでいいかげんです。間違いなどがあったら容赦なくツッコんで下さい。