生き返ったラザロ
死んですでに4日も経っている男ラザロを墓の中から生き返らせたという話もあります。(p. 38)。

生き返ったラザロは、「手と足を布で巻かれていた」と、聖書にあります。これってつまりミイラのことでは・・・?
ユダヤには死者をミイラにする習慣はなかったはずなのですが、西洋の絵画などではよくミイラ姿のラザロが描かれ、ラザロと言えばすっかり「生き返ったミイラ」ということになっています。

聖書ではラザロは単にキリストに生き返らせてもらった人ですが、実は彼の弟子になって布教に務め、フランスのマルセイユで最初の司教になったという伝説があります。フランスのオータンにあるサン・ラザール大聖堂は、そんな彼の遺体をマルセイユから持ってきてお墓と大聖堂を建てた、ということになっています。今では彼の名を取ったパリのサン・ラザール駅のほうが有名ですが。

ところが一方でユダヤからキプロスに行ってそこで一生を終えたという伝説もあります。キプロスでは、聖ラザロはキプロスの聖人ということになっていて、ラルナカの街にはちゃんと彼のお墓と教会があるのです。聖書ではちょこっと出てくるだけなのですが、何やらものすごい有名人になってますね。

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