西暦の計算ミス
イエスが生まれたのは本当は紀元前5〜6年頃ではないかと考えられています。これは、現在の西暦が作られたとき、何らかの計算ミスがあったためのようです(p. 22)。

「イエスが生まれたのは西暦元年ではない」っていうのは、巷では結構知られた話のようですが、「計算ミス」っていうのはいったいなんなんでしょうね。今世界中の人間が基準としている暦に、「計算ミス」なんてことがあっていいんでしょうか。……ってこれが、実際にあったらしいんです。

西暦を作ったのは、6世紀にローマにいたディオニュシウスという修道士です。当時ローマではキリスト教の迫害者として有名な皇帝ディオクレティアヌスの即位を紀元とする暦が使われていて、「これじゃまずい」っていうんで、ローマ建国紀元754年をイエスの誕生年として今の西暦を作ったんですが、このディオニュシウスという人が単に間違えていたらしいんです。

ちなみにこの「間違えていた」っていうのも、ヘロデ王が虐殺を行ったとかローマによる人口調査が行われたとか、聖書に書いてあることをすべて「歴史的事実」としたときの判断なので、実際はもう何が正しくって何が間違ってるんだかわかりゃしません。ああ、私たちが受験時代に一生懸命覚えた西暦とか歴史ってこんなもんなのね。

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