ジャヤバヤ王

これは、実在した王の話です。

ジャヤバヤは、1135年、東ジャワのケディリ王国に生まれた。彼は予言王として知られていて、教師であり書記でもある二人の臣下に彼の話をまとめさせた。ジャヤバヤ王はわずか24歳で死去したが、彼の残した予言書「ジャンカ・ジャヤバヤ」は現代にまで伝わっている。

彼の有名な予言の一つに、植民地化と第2次世界大戦に関するものがある。

ジャヤバヤは、こう語った。「我らが王国は、どこからともなくやってくる白い肌の人々に乗っ取られることがあるだろう。彼らは魔法の杖を持ち、離れた距離からでも人を殺すことができる。白い肌の人々は長い間王国を支配し、それは黄色い肌の人々がやってくるまで続くだろう。この黄色い肌の外国人も我らが王国を支配するが、それはとうもろこしの寿命と同じくらいの期間だ」

魔法の杖とはもちろん鉄砲のこと、そして「とうもろこしの寿命」とは、約3年半である。

インドネシアは17世紀からオランダの植民地となり、それは1942年3月に日本人が上陸するまで続いた。そして日本人は、ジャヤバヤが言ったとおり、約3年半後の1945年8月に去っていったのである。

彼のもう一つの有名な予言に、インドネシアの指導者に関するものがある。
「将来の王たちは、NOTONEGOROという名前を持っているだろう」と言い残したのだ。
NOTONEGOROとは、「国を支配する」という意味である。

インドネシア最初の大統領はスカルノ(1945-1966)で、名前の最後にNOがつく。
次の大統領はスハルト(1967-)で、名前の最後にTOがつく。
つまり次の大統領は、名前の最後にNEがつく人物になるだろうと、インドネシアの人々は話し合っているのである。

マリオ・ルスタン



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