（イントロが鳴ったと同時に）わっ、この曲大好きなんだよ。これはファースト・ アルバムかな？　このハイ・ラマズのリーダーであるショーン・オハーガンはですね 、この後出てくれる小山田くんのニュー・アルバムにも参加しているらしいんでね、 そのへんの話も後で聞けたらなと思っています。

　これ、サミー・ヘイガーのボーカルですけども、僕としてはねー、ヴァン・ヘイレ ンにはデイヴ・リー・ロスを、なくしては、、、彼がね、この武道館の上から降りて きたときの衝撃はね、どっから降りてきたか未だにわからないくらいのあの衝撃が忘 れられませんね。彼の脳天気さがヴァン・ヘイレンには必要だと思います。

シルビアさん（シ）；いらっしゃい。
小山田さん（小）；どうも（何故か笑）。
片寄くん（片）；何、その笑いは？　どうですか？　なんか質問されてるような雰囲 気に。
シ；なんかやっぱ二人でこういくとあがっちゃうのかな。
小；片寄くん、こういうのうまいんだね。
片；そうなんだよー（笑）。自分もやってるんでしょう。
小；僕、全然だめだから。もう、夜中の番組だし。
片；僕、あの放送部だったから、高校の時に。高校かな？　中学校か。
小；いかされてるな。
シ；アナウンサーを目指してたとか？
片；全然目指してないですけど。好きな音楽かけたかっただけ。この「STAR FRUITS SURF RIDER」、僕ねえ、す
　　ごい好きなんですよ。
小；あ、ありがとうございます。
片；これは、あの、お世辞ぬきで。あの、コーネリアス、けっこうずっと聴いてるん ですけど、歌詞がいいなと思
　　ったんですよ、実は、、、こういうこと言っち ゃあれなのかもしれないけど、今回初めて。なんか違うよね。
小；そうかなー、前のアルバムとちょこっと重なってるとこもあるけど、この曲とか は、なんか一瞬でできた感じ。
片；悲しくない？　この歌詞ってけっこう。
小；めちゃめちゃさびしい感じ。
片；さびしいよねー、俺、泣きそうになっちゃったもん。
小；こう、ポツンとって感じ。
片；その感じと、あとこのサウンドがね、すごいね、大好きだったんですよ。じゃあ 、その曲から聴いてもらい
　　ましょうか。

4. STAR FRUITS SURF RIDER　CORNELIUS

シ；リスナーからの質問『おふたりが初めて会ったのはいつどこですか？　また、お 互いの第一印象は？』
片；なんとなく前から会ったりはしてたんだと思うんだけど。僕のガール・フレンド の友達だったりしたのかな。
小；えっ、そうなんだ！？　誰？
シ；誰とかいって、名前出しますか？　じゃあ、アルファベットでとか言って。
片；あの、文化学院系の、、、
小；あっ、わかったわかった（二人で笑）。
片；そのことは知ってたんだけどね、それとは別にね、ダン・ヒックスのコンサート 行ったでしょ？　ダン・ヒッ
　　クスっていうね、60年代からやってる人がいて 、素晴しいミュージシャンなんだけど。
小；おっさんなんだけど。全然人入ってなくて。
シ；おふたりで。
片；いや、じゃなくて、小山田くんと、あと、、、。
小；小沢がいたんだ。
片；小沢健二くんがいて、そのとなりが俺だったんだよ。で、なんかふたりが話して るのがきこえてて、なんかオ
　　リジナル・ラヴの話とかしてて、で、小沢くん かなんかが寝出したんだよ、ライブ中に。俺の肩にもたれてき
　　て。おまけに 、なんかいびきとかかいててすごくイヤんなっちゃって。あんま知らなくて、友達と ふたりでこ
　　れから便所に行ってあの二人シメるってことになって。言ったの よ。そしたら、今、ヒックス・ヴィルの真城
　　ってのがですね、「あのふたり 、ロリポップ・ソニックのふたりで知ってるから、やめて、片寄。」とか言わ
　 　れて、こう鼻息荒くしながらも。
小；でも、お客さん全部で15〜6人くらいしかいなかったよね？
片；そう、終わってね、ふたりとも起き上がった後に覚えてんのがね、「あー、よか ったな。CD買って帰ろうか。」
　　CD買って帰ったでしょ、あの時。
小；そん時、小暮さんかなんかCD売ってたんじゃなかった？
片；そうそうそう、ヒックス・ヴィルの小暮くんなんかがね。
シ；すごいなんか。それ、どれくらい前ですか？
片；えらい前ですね。
小；10年近いよね？
片；大学1〜2年。
小；高校卒業したばっかりとかだった。
片；印象はねえ、悪かったです（ふたりで笑）
シ；片寄さんの印象はどうでした？
小；その時片寄くん知らなかったけど、その次は、ちょこちょこライブハウスとかで 会ったりとかしてたよね。
片；あの、フリッパーズ・ギターのドラマーのアラカワってのが、今、ディレクター ですよね。それがねえ、僕が
　　やってたロッテン・ハッツってバンドのドラム をやってたことがあって、それでいろいろと。
シ；世界は小さいというか。
片；狭いよね。
小；小さいね。
片；この世界ね、非常に狭いです。
小；歳も一緒だもんね。
片；歳も一緒。だからなんとなく知ってるって感じがあるんですよ。んー。そして？ 　あっ、僕これききたいんだ
　　よね。『新曲でハイ・ラマズ、さっきかけまし たね、「CHECKING IN,CHECKING OUT」、一曲目の、にリミ
　　ックスをしてもら ってますが、他に リミックスしてもらいたいアーティストはいますか？』っての もあります。
　　とりあえずハイ・ラマズに頼んだのは、やっぱり好きだから？
小；好きだからっていうか、この曲が出来て、曲のタイトルがついてなかったんだけ ど、なんかハイ・ラマズに絶
　　対やってもらいたいと思ってて。
片；マイクロ・ディズニー、、、なんだっけ？　タイトル。
小；「マイクロ・ディズニカル・ワールド・ツアー」、なんかディズニーランドっぽ い感じっていう曲で、ハイ・
　　ラマズとかもやっぱディズニー感が思いっきり あるバンドだから。それで、トラットリアって僕のレーベルで
　　ルイ・フィリ ップって人を出してて、ルイ・フィリップとシェーンが仲良くて、シェーンを紹介し てもらって、
　　FAX送って、テープ送って、一週間ぐらいで送ってくれて。彼 がやってた、ハイ・ラマズの前にやってたのが
　　マイクロ・ディズニーってバ ンドだったの思い出して、それは全然ディズニカルっていうか、ちょっとショボ
　　いバンドだったんだけど。
片；なんかスミスが暗くなったようなねえ。
小；暗くなったね。でもなんか、やっぱこの人ディズニーとか好きなんだあと思って 。
片；ビーチボーイズとかすごい好きなんだろうね、彼は。これはすごいいいミックス で。これはどっちの方に入っ
　　てるんですか？
小；これは『SURF RIDER』の方に入って。
シ；あっ、両方入ってますね。
小；両方入ってるんだど、『STAR FRUITS』のは僕がやったやつで、リミックスが『S URF RIDER』の方。
片；そうなんだ、どっちも良かった、すごい。
シ；面白い、カバーの写真がこう、ちょっと違うんですね。
小；ちょっと違うんです。
片； この、ちょっとフィル・スペクター的な感じの。
小；フィル・スペクター・ファッション。
片；大事だよねえー。他にリミックスとか誰か頼んだりしてるんですか？
小；今回は特にまだやってないんだけど、もしかしたら、アルバム出てから誰かに頼 むかもしれないけど。
片；アルバムの方はもう出来上がってるんですか？
小；アルバムはもう出来てるんですけどね。8月の6日かな、に出るんですけど。
片；なんかニール＆イライザの堀江くんにきいたら、えらく絶好調だったと。ブライ アンくんからもきいたかな。
　　「あんな圭吾、初めて見たよ」とか言ってたら しいけど。
小；いやなんか今までになく好調だったな、レコーディングは。
片；その訳は？
小；え、よくわかんない（笑）。
片；わかんないよねえ、そんなのね。俺、絶不調だったんだけどね、レコーディング 。もう柚木さんと二人で
　　「いつ死のうか」って。（一同笑）
シ；もうひとつ質問がきてるんですけど、『8月にアルバムを出した後、コンサート の予定はありますか？』
小；コンサートは10月くらいから、わりと全国くらい。
片；えっ、何ケ所くらいやる予定なんですか？
小；忘れちゃった。10ケ所いかないくらいかな。
片；10ケ所もいくんだ。タフだなー。楽しみだね。メンバーは前と同じような感じ？
小；いや、メンバーはまだ全然決まってない。堀江くんだけ。
片；うちと同じキーボーディストがいるんですけどね。じゃあ、あとなんかあるかな 。『今日、渋谷のHMVに行った
　　ら9月3日に小山田さんの新曲が出ると知り早 速予約をしたんですが、“○2”とはどういう意味ですか？』
小；9月3日？　何がでるんだろう。僕知らないからたぶん出ないと思うんですけど。 ・・・そうだ、再発！　忘れて
　　た、ごめんね。アルバムは初回がヘッドフォ ンとかついてて、なんか、こうバイノナル録音っていう、
片；昔、ルー・リードがやったやつだ。
小；そうそうそう、立体音響で音が耳にリアル聴こえるのでやってるから、ヘッドフ ォンつきで出すんですけど、
　　それ、通常盤に戻っちゃうとなんか安いってい うか、チープになっちゃうから、一応オリジナル盤が廃盤にな
　　って、一ヵ月 に再発っていう形で、ボーナス・トラックとか入れて。
片；じゃあ、オリジナルはもう限定で。
小；そう、オリジナルはもうしょうがない。
片；それ2枚買わせるつもりでしょう。
小；もちろん（一同笑）。
シ；うまい具合に。
片；それはヘッド・フォンは普通なの？
小；ヘッド・フォンは普通の、ウォークマンとかについてるイヤホンみたいな。まあ 、再発盤は再発盤でちょ
　　っとボーナス・トラックとかも入れて。再発出ると いい加減な曲のできそこないみたいのたくさん、ああいう
　　のたくさん入れよ うかなと思って。
片；デモとかね、話声とかあったりしてね。そっか、いいな。バイノーナルってやっ てみたいんだよね、あれね。
　　よくおばけ屋敷とかで髪の毛切られたりとかす るようなのない？　ヘッド・フォンつけてさ。
小；そうそうそう、耳の元でフーッて煙草すってんのとか。
シ；そういうのが体験できるっていう、、、楽しい、面白いですね。
片；ええ、でも何のために？（一同笑）やっぱり自分が面白ければ全てですよね、そ れがすべて。じゃ、続いて曲
　　を聴きたいと思うんですけど。

　この曲、僕、涙出てきちゃうんですよー。1978年のアルバムからですね。「涙は今 夜だけ」という邦題がついてたんですけどね（笑）、イカしてますねーこのタイトル 。この人はね、他のアルバムにも僕、ものすごく好きな曲があってね、特にお薦めは ね、何枚目だろ、3枚目か4枚目くらいのアルバムでね、「リビニンアップ(?)」って いう曲が入ってるんだけども、そのアルバムなんかは特にお薦めですね。

　最近こういうね、スカッとしたアメリカン・ロックのバンドって少なくなりました よね。僕、大好きだった。ヒューイ・ルイスはねえ、一回ね、お会いしたっていうか 見かけたというかね、六本木でですね、彼がたぶんセッションだと思うんだけど、ハ ーモニカ片手にベロベロに酔っ払って出てきて、タクシーをつかまえようとしてつか まえることができなくて、オロオロオロオロしてね、なんかヘンな外人さんになって て、で、僕がつかまえてあげたことがあったんですよ。すごいいい人だったですけど ねー。気のいい、ただのアメリカのおやじって感じでね。彼の歌、僕大好きだから、 復活を期待します。

　最近けっこう、オルタナ系とかインディーズ系のアーティストなんかを紹介するこ とが多かったんですけど、さっきかけたヒューイ・ルイスもね、そうなんですけど、 アメリカの、なんて言うんだろ、スタンダードになるのかな、5年振りのアルバムを 出したジェイムス・テイラー。ジェイムス・テイラーはねえ、どういうイメージあり ます？（あんまりよく知らないんですけど、ごめんなさい。カントリーっていう気は するんですけど。そうじゃないのかな？）基本的にはシンガー・ソング・ライターっ ていうスタイルを確立した人ですよね、彼は。60年代ってすごくほら、例えばドラッ グがブワーってなって、ラヴ＆ピース、フリー・セックスとか言って、まあ、ある種 はじけた時代だったでしょ？　それがベトナム戦争がああいう形で終わって、70年代 の初め頃って気持ちがダウンになって、ダウナーな時期だったらしいんですね、アメ リカは。そういう時にこの内省的な歌を、こう、ぽそぽそと日記のような歌を歌う人 として出てきて、みんな心をいやされるためにジェイムス・テイラーとかキャロル・ キングなんていうアーティストに飛びついていったいうねー、そういった経緯がある みたいでね、いまだにだから根強いファンはいっぱい彼にはいるみたいです。ライブ もね、すごく良かったです。こないだ来て。うん。僕、わーわー泣いちゃいましたけ どね。お恥ずかしい限りなんですけど。そんな彼が出したアルバム、これはですね、 もうほんとにジャケットが、この、なんていうんですか、素朴でね、あやつり人形の 糸を切ってしまったような座り方してですねー、すっかり彼も頭が、こう、ツルンて いってしまったんですけど。未だにかっこいいですね。でね、このニュー・アルバム にはスティングとかスティービー・ワンダーなんかも参加してるんですけど、ここで はスティービー・ワンダーがハーモニカで参加してるナンバーを聴いてください。

10. LITTLE MORE TIME WITH YOU　JAMES TAYLOR

　シルビアさん、この歌詞はどんな感じなんですか？（これはなんかね、、今まで自 分ではまっていたドラッグなのかちょっとよくわかんないんだけども、それはもう僕 の過去のことだから、もっと君と一緒にいる時間を大切にしたいっていう。）そうい うことで無駄にしたくないと。時間を。ジェイムス・テイラーはもう、有名な、ある 意味そういうジャンキーだった時期があったりとか、曲のイメージから想像つかない んだけどね、相当、病院を行ったり来たりとかねしてた時期もあったくらいのね。兄 弟がいてね、彼は。弟のリビングストン・テイラーなんかも今回一曲かいてますけど も。すごく素敵な感じで。すごい、僕、大好きでね。僕がね、実際音楽を始めたきっ かけっていうのはジェイムス・テイラーなんですよ。あの、ギター一本しか僕、なく て、バンドの組むメンバーもいなくて、で、ボブ．ディランみたいに弾き語りすると 、どうしても日本のフォークっぽくなっちゃうじゃない。そういう時にジェイムス・ テイラーを初めて聴いて、ああ、ギター一本でもこうやって、ジャズっぽいとかソウ ルっぽいこととか出来るんだなーっての教えてくれたね。僕にとっては恩のあるアー ティストで。一回、一緒に写真撮らせてもらったことがあったんですけど、たまたま 彼のお兄さんのアレックス・テイラーのライブに行った時に来てて、渋谷のクアトロ かな、かなんかで、それで写真撮ってもらったのを今でも大事に飾ってありますけれ ども。

　すごく彼女のアルバムは、僕きいたんですけど、いいアルバムだったと思いますよ 。おすすめです。

　これはね、最高ですよ。いいですよ、このリクエスト。僕も感動してます。

　来週のゲストは、僕がラジオをやるときにですね、お手本じゃないですけどね、師 匠と呼ばせていただきたいほどね、僕が子供のころにラジオを夢中になってきいてた 人なんですけども、佐野元春さんをお迎えします。