この曲、今年を象徴するような曲でもあるような気が僕はするんですけどね。日本 のアーティストのシングルの中ではこれが、僕、ベストだったかなあ。自分のレコー ディング中に出来上がったテープを聴いてけっこうショックを受けたのをおぼえてま すよ。
　久しぶりに聴いたらやっぱりいい曲ですよね。電気のみんなはですね、今、確かソ ロ・レコーディング、ソロ・アルバム出すらしくてね、スタジオに入ってるのかな。 あの、まりんとか卓球くんとかは。瀧さんは何やってんのかわかんないですけどね。 多分また何か面白いことをやってくれるんじゃないかと思いますけどね、来年も期待 したいですね、電気グルーヴには。

　これはね、始めの方ほら、間違えたりとかしてて面白かったでしょう？　『Someth inng/Anything?』っていうね、一番有名なアルバムがあるんだけど、「I Saw The Li ght」とか入ってるね。基本的には一人録音なんだけど、最後の面だけかな、スタジ オ・ライブみたいな感じになってて、いっせーのっせで録ってるからね、こんななん かトラブルが。ほんとにやったのかどうかわからないけど、でもね、けっこうそのへ んが面白いですね。

　（いい曲ですね。）そうだね。すっごいいい曲だね。（これ、「ベル」っていうの は女性ですね。それで、女性に向かって、たぶんこの女性と付き合っていたか何かを してて、でも僕はやっぱり神様の近くにいなきゃいけないんだ。彼はすべてであって 、朝でもあるし、夜でもあると。すばらしいですね。）アル・グリーンっていう人は この前に「Let's Stay Together」っていうすごい大ヒット曲があったんだけど、そ れに代表されるように、けっこう色っぽい歌っていうかね、フォー・ラバーズ・オン リーみたいな歌を歌ってたんですよ。なんだけど、途中でね、いろんなことがあって 、この「ベル」って曲を出した直後くらいかな、ゴスペル・シンガーに転向するんで すよ。ようするにキリスト教徒として神の歌を歌っていくっていう。ようするにキリ スト教徒としての自分とポップ・スターとしての自分との間に引き裂かれそうになっ た時期の曲だから、たぶんそんなようなニュアンスもあるんじゃないかな。

　これはなんかスガシカオさんが作詞してるらしいですね。

　これは強力ですよ。遂にドアーズのね、あの名グループ、名グループっていうのか な、もう伝説のグループだね。ドアーズのボックス・セットが出たんですよ。これが ね、すごくてね、まあ、その内容がすごいのは、まあ、これ、言ったらきりがないん だけどね、とりあえずすごいところのひとつはね、新曲がある。今、これ、後ろに流 れてるのがそうなんだよ。ようするに、ジム．モリソンっていうヴォーカルの人はも う亡くなってしまってるんだけど、ほら、ビートルズがさ、ジョン・レノンがさいな いけど、「Free As A Bird」を作ったように、残されたデモ・テープに、こうオーヴ ァー・ダヴィングして作った新曲なんだよね。（それ、ほかのメンバーがまた一緒に なって？）そう、残りの３人のメンバーがやったの。この曲はトム・ウェイツみたい なしぶい曲なんだけど、歌詞がすごい泣けるんだよね、なんかね。あの、、、恋人？ 　に向かって歌ってる歌でね、おまけに最後の歌詞が〜僕はまだここにいる、あなた もまだここにいる、僕らはまだここにいる〜っていう、ようするにまあぴったりだよ ね、再結成には。（んー、考えさせられる。）
　で、何をかけたいかといいますと、映画観ました？　『ドアーズ』の。オリバー・ ストーン監督の映画なんだけど、あれの中でも出てきたけど、ロックの伝説的なエピ ソードとしてね、『マイアミ事件』ってのがあるんですけども。1969年の3月1日のド アーズのライブでね、まあ、ジム・モリソンがズボンのチャックを降ろしてしまった 事件ってのがあったじゃないですか。（はいはい、シーンもありましたね。）でも実 際それが露出したのかしてないのかっていうのは謎だったりするんだけど、この一件 でドアーズのジム．モリソンは逮捕されてしまいましてね、結局、その後、活動が停 滞しちゃうようなことがあったんだけど。その、まさにその日のライブがね、このボ ックス・セットの一曲目なんですよ。で、ドアーズのね、ほんとに、なんてんだろう 、レコードには入らなかった毒の部分ってのがばっちり入ってて、客をあおってる様 子とかがものすごいんですよ。これ長いんだけど、かけられるところまでかけたいと 思うんで、覚悟して聴いてください。

　いかがだったでしょうか？　７分半にわたって聴いてもらいましたけどね。伝説の 1969年かな。マイアミのライブからお送りしましたけど。これを含む４枚組のボック ス・セットが今回出たわけなんだけど。実際すごいよね、これ、聴いてみると。（こ れすっごい挑発的なことをどんどん言って。おまわりさんに向かって言ってる感じで したね。）っていうかね、客に向かって言ってるんだと思うんだ。あのね、ようする にドアーズってほら、ある種バーンとヒットして、すごい子供のファンとかもいっぱ い来るようになって、（---テープ反転中---）なんか、すごく、なんかこの後のドア ーズの状態をよく表わしてるんじゃないかという気がするんだけど。そういう雰囲気 はやっぱりあるよね。（そうね。で、なんかね、俺はちょっとここを出て、この人た ちと車で行かなきゃいけないんだーなんて、おまわりさんのことを言ってるんだと思 うんだけど。そういうところとかライブ感がすごくあって。）だから、これで、この 中でジム・モリソンがズボンのチャックを降ろして出してしまったと、それでね、そ れが容疑で、こうその場で逮捕されちゃうんだよね。で、結局証拠の写真とか一枚も 残ってないし、メンバーはそんなことはなかったって、このボックス・セットで言っ てるし。（そこにいた人たちは、そういう証言とかないんですかね？）どうなんだろ うねえ、この時代だからみんなおぼえてないんじゃない？　けっこうみんなハイだっ たと思うよ、きっとね。1969年ですから、仕方ないかもしれませんね。

　僕らも会いましたね。この番組に来てくれましたからね。（これね、ビデオもすご いかわいいんですよ。）ビデオ？　観たことないな。（アフリカかどこかで撮ってる 感じでね、動物たちとたわむれてるジャネットで、すごいかわいいの。）あーあーあ ー、観たかもしれない。すごいね、いいアルバムだったね、すごいクオリティの高い アルバムだったと思います。

（質問　お二人は何か得意な料理はありますか？）
（それあたしに訊くのが間違ってるね。）あ、作れないの？　顔、真っ赤になってる じゃないですか。どうしたんですか。僕はおもちを焼くのが得意だね。（それ、料理 って言うのかなあ、、、）駄目ですかね。（あたしだって紅茶煎れるのうまいよ。） 洗い物は好きなんだけどね、作るのはねえ、、、（あたしもっっ！）あ、そうなんで すか、絶対結婚できませんね。（駄目だ。）顔、赤いですよ、大丈夫ですか？（もう 、いつもいじめられちゃうんだから。）ね、二人ともほら、あれじゃないですか、洗 い物が好きだったら、私たち二人が結婚してもうまくいかないじゃないですか、誰も 作ってくれる人がいませんからね。

　なつかしいですね。1985年のヒットですね。あの、有名なジョン・レノンの息子さ んですけどね、今、知らない人いるかもしれないね。今、何やってるんですかね。な んかレストランの経営をしてるっていううわさを、今、スタッフからちらっと聞きま したけどね。もう音楽活動はしてないのかもしれないね、ジュリアン。（声、そっく りですよね、お父さんにね。）似てるね。で、サウンドはフィル・ラモーンっていっ て、ビリー・ジョエルで有名な人なんでね、すごいビリー・ジョエルに似てると思わ ない？　サウンド的に。息子、もう一人の息子、ショーン・レノン君もアルバムを出 す予定があるみたいなんでね、そっちもけっこう楽しみらしいよ。なかなかいい意味 での成長を遂げているらしいよ。

（今年最後ははどんなお皿を持ってきてくれたんですか？）
　ええっ！？　お皿ですか？　あの、ロイヤル・コペンハーゲンですからね、割らな いようにしてくださいね。、、、どうつっこめばいいんですか。ちょっとDJぶってみ たかったんですね。（じゃーいこうかー！）
　今日の激レアなお皿ですけどね、このお皿はすごいですよ。見ため全然激レアじゃ ない。『ポリス・アカデミー4　市民パトロール』。（ひえーっ、なつかしい。いつ ですか？）これ、87年のアルバムなんですけど、サントラですね、いわゆる、サウン ドトラック。『ポリス・アカデミー』っていうと、うちの親父が大好きな映画ってい うイメージしかないんだよね。うちの父親ってさ、『カッコーの巣の上で』とかああ いう映画が全然駄目で、『ポリス・アカデミー』とか、『ロッキー』とか好きなのよ 。わかりやすいのが。あとね、『ビバリー・ヒルズ・コップ』とかね。そういうのが 好きなんだけどさ。このね、サントラがけっこう面白くてね、メンツがすごいんです よ。（えー、いいの？）なんかめちゃくちゃでね。俺ね、こん中にね、ビーチ・ボー イズのリーダーのブライアン・ウィルソンのね、曲が一曲入ってるんですけど、それ 以外、俺、聴いてないんだよね。ちょっとかけてみるね、一応。
　これ何？　ダリル・ダンカン、、、知らない。（あのシーンが浮かんでくるじゃな い。）あのシーンですか？　観てないよ、『ポリス・アカデミー４』。SOSバンドで しょ、これ。あと、懐かしいな、ジョニー・**とデュエットしてる、ステイシー・ラ ティーソ？　（なんか、ほら、ここってさ、みんなで犯人を追ってるって感じしない ？）確かに（笑）。あとね、これが『ポリス・アカデミー』のテーマ、テーマなんて あったっけ？　（なんか最後にばかな格好してるときに流れる。）こーのギター、ヴ ァン・ヘイレンみたいですよね、なんか。アーム使いまくってる感じしますけどね。 まあね、このテーマを聴きながら、ほかにもね、チコ・デヴァージだとかいろいろし ぶいメンツ、マイケル・ウィンスロー＆LAドリーム・チームっていうのもありますけ どね。（誰だろ？）バスケットじゃないかな？　バスケット・チームの人たちじゃな いかな。まあね、このね、何がレアかといいますとね、ブライアン・ウィルソンのソ ロ・アル、、ソロ曲が入ってるんですよ、、、うるさいね、止めよう（ブチッ）、気 が散りました、僕。（片寄さん的じゃないんですね。）ええ。やっとBGMが入ってき て落ち着きましたね。ブライアン・ウィルソンといいますとですね、正式な意味でも ソロ・アルバムってのは実は一枚しか出ていなくて、まあ、『ブライアン・ウィルソ ン』ってのがこの何年か前に出たんですけど、その後にね、ヴァン・ダイク・パーク スとの共同アルバムとか、あと、ドン・ウォズがプロデュースした映画？　のサウン ドトラックっていうか、自分の自伝のサウンドトラックっていうのはあったんだけど も、実際には10年以上だね、アルバム出てないんですよ。新しいのが。10年くらいに なるのか。でね、こん中に入ってるね、「ヘヴン・イン・マイ・カー」っていう曲、 これが幻のセカンド・アルバム、セカンド・ソロ・アルバムの中に入るはずの曲だっ たんだよね。実際に僕、ブートレグってって、海賊盤で聴いたことがあるんだけど、 だいぶ歌詞も変わってるし、メロディも違っちゃってるんだけど、それの元になって るのが、この、『ポリス・アカデミー４』に含まれている曲なんだよね。でね、何が 一番びっくりかっていうと、ゲイリー・アッシャーと一緒にやってるんだよ。作詞が ゲイリー・アッシャーってね、これはね、ビーチ・ボーイズのファンだったら驚くと 思うんだけども、60年代に一緒にやってた人なんだよね。歌詞をかいていた人。だか ら、「イン・マイ・ルーム」とかかな、『ペット・サウンズ』の前くらいに一緒に組 んでた人なんだけれども、その人とまたやってるっていうのがね、なかなか面白いと 思うんですけど。

10. LET'S GOT TO HEAVEN MY CAR 　BRIAN WILSON

　これね、ファースト・アルバムの前か後かね、ちょっと、今ね、ライナーみてたら 自信がなくなってきた。ちょっとね、前に出てたかもしれないね、もしかしたら。な んかね、このライナー読むと、20年振りのソロふきこみって書いてあるからね、もし かしたら、この後に『ブライアン・ウィルソン』っていうアルバムが出たのかもしれ ないけど。サウンド的にほとんど同じような感じだね。なかなかいい曲でしょ、わか りやすいけど。（いい、あたし、歌えちゃったもん、初めて聴いたのに。）初めて聴 いたのに、サビ、２回目から一緒に歌ってましたね。まあ、そのくらいね、まあ、こ の激レアなお皿ですから。あ、これ、ファックスきてるんですよ、先週。（質問　超 レアと激レアではどちらがレアなんですか？）そんなの知るわけないじゃないですか 、僕が。でも、超レアっていうのはよく使うから、激レアってあんまり使わないから ね、そっちの方がやっぱりレア？　激レアかな。この『ポリス・アカデミー４』はね 、まあ、超レアでもないな。（それはいくらで？）これ100円（笑）。中古盤屋で100 円でしたね。

　このサウンドってのは、もう今年を象徴するような感じでしたね。さっきのSMAPの 新曲もなんかこんな感じじゃない。こう、打ち込みのサウンドにアコギのね、こう、 アルベジオが入るってのかな、気持ちいいですよね。トニー・リッチとかからこう年 々きてますね、この流れはね。はい。なんだか僕、おじさんみたいですね、きてます ねって。

　そして、いよいよ今年最後のリクエストになるんですけど、なんとですね、私のリ クエストにこたえてくれませんかというわけで、僕がリクエストしたいんですけど。 今年のベスト・アルバムは何かと言われたら、けっこう悩むんですよ。今年はすごい いろいろないいアルバムがあったんで悩むんですけど。先ごろ、実は解散を表明した ダイナソー・Jr.、これをやっぱかけたいかなあ。ダイナソー・Jr.の来日公演ね、観 に行ったんだけどね、サニーデイ・サービスの曽我部くんとかもみんな来てて、汗だ くんなってみんなでさわいだのがね、こう思い出となって残ってますけどね。すごい ね、いいライブだったんだよね。まあ、ヴォーカルのJ・マスキスのワンマン・バン ドって感じもあるから、解散しても、ソロ・アルバムとか出てたらそんなに変わらな い内容なのかもしれないけど、でも、バンドとしてやっぱすごいライブ観てよかった からね、この解散は残念だね。もう、サウンド・ガーデンも解散したでしょ。で、ダ イナソー・Jr.、もちろんニルヴァーナもいないし、なんていうか、いわゆるグラン ジ？　っていうのが本格的に終わったなという感じがしますね。残るはパール・ジャ ムくらいじゃないの、だって。新譜が出るらしいけどね。