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「Great 3」<<片寄明人/高桑圭/白根賢一>> | |
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01 | Richmondo High |
02 | Open My Eyes |
03 | I Believe in You |
04 | 影 |
05 | R.I.P |
06 | エデン特急 |
07 | DISCOMAN |
E.C.1 | Oh Baby(Katsyose&Yunoki&Oikawa) |
E.C.2 | Fools(EL-MALO+α) |
整理番号が15番だった私は開場までの間を入り口付近の階段の途中で過ごすことに なった。久しぶりに会う友だちといくつかのこれから起こるであろう出来事を話した り、会話の中でひとりボーっとしたり。12:00をかなりまわったところで入り口のド アが開き、そこから姿を見せたのはヤツらだった。歩いてる、生きてる、ニセモノじ ゃないホンモノ、私はただ彼らが横を通りすぎるのを見つめるだけ。気の利いた言葉 や挨拶さえ出てこなかった。もうすぐライブを観ることができる、彼らの現在を知る ことができる、そう思うと見つめるだけが精一杯だったんだ。
いよいよはじまったHigh Side 。まずはNeal&Iraiza、名前を呼ぶ声がかなり飛び 交っていた。楽しそうだな、面白いな、そんな感じ。曲は数曲を一度くらいしか聴い たことがなくて知らないんだけど、一度で覚えてしまった、『My Favorite Shose』 だけは一緒に歌い飛び跳ねる。これ、楽しいわー。いつもGreat3でしか見たことのな いほりえくんのまた違った姿が見れたな。
次はFire Bird。元ラブ・タンバリンズの斎藤圭一さんがやっているバンド。これが カッコイイんだなあ。私はこういうの好き。最初のMCの後の曲が気に入ったんだけど 、妙に耳についたのが、沖縄民謡調の曲、あの独特の音の変わりようが面白かった。 レコード店で働く友だちにCD出してるのか調べてもらったら出してないって言われて 、じゃあライブでしか聴けないんだー、そう思うとここで知ることができたのがすご いラッキーなことなんだとわかった。
でさ、Great3なのよ、トリは。そしていよいよ登場。いつもの面々になんとギター
にはプレイグスの深沼くん!!! おお、すっげー。カタヨセの「久しぶり」に続い
て始まったのは怒涛のような
私たちだけじゃない、やっぱり奴らもライブを待ち焦がれてたんだね、そんな気が して、叫んじゃったよ、デタラメな単語並べて。そして、
深沼くんの『Open My Eyes』だ。前にアイゴンのギターでこの曲を聴いたことがあ ったけど、そのねー、エンディングの感じがすごく好きだった。なんか人によって違 うフレーズをギターで聴かせてくれるから、面白いな、これ。もちろん深沼くんのバ ージョンもかっこよかった。続いては
イントロの真っ発のギターをカタヨセが弾いてんの!!! いつもそーだっけ?
だったらごめん、こんなにも驚いて。でも、私、この夜はいきなりここでさらわれち
ゃったよ。
ここでメンバー紹介。ほりえくん、おいちゃん、フカヌー。キヨシが訊く「新曲や
っていいスか?」、悪いわけないじゃん。ニュー・アルバムから
を披露してくれた。長野のタワーレコードではこの曲は試聴できなくて、実質ここ
で初めて聴くことになった。スロー・テンポのリズムにのせるボーカルのはみ出し加
減に胸が震え、ここにこうしてGreat3がいることや、また一段と大きくなったGreat3
を目のあたりにしながら、途中から不覚にも泣いてしまった。もう、それからずっと
、曲の終わりまで。この人たちはもっと大勢に受け入れられるはずの人たちだ、今、
このシーンをこんなちょっとの人たちにだけじゃなく、もっともっと何千、何万って
人に見せたいし、そうあるべきだ。そんな思いとが込み上げたことと、曲のライブ感
に成長が感じられたこととから、自然に涙が流れ落ちた。ああ、なんて素晴しい曲な
んだろう。
涙の乾かぬうちに今度はゲストが登場した。ギターにエル・マロからアイゴンだ。
「アイゴンがいなかったら、『Romance』はできなかった。」というカタヨセ。そし
て曲はもちろん
かっこいいな。これ、タワーレコードの情報ダイヤルでも、店頭の試聴でもいちば
ん記憶に残っていた曲で、この一曲だけで、今度のアルバムが素晴しいであろうこと
を決めてしまっていたくらい、いい衝撃だった。
“あなたの一時間は私にとっては数秒”
このフレーズに聴き入る。ここが今のところ私にとっては重要なポイントだったので
。たまらないライブ。来てよかった。
これはもう大合唱でしょう。私のまわりは少なくともそうだった。やはりかっこよ
かった、この曲。でも、ちょっとお決まりに聴こえてしまったのは、前の新曲があま
りに良かったからかな。ううん、聴こえたんじゃなくって、私が勝手にそうとってい
ただけ。楽しかったからそこに嘘はないんだ、ただ、この夜は新曲にガーンと衝撃を
受けたのでそっちの方が記憶に残っていて、そういう訳。
「アルバム買えよな、いいよすごく、、、たぶん。ありがとう、今日は。」カタヨセ
のMCに続いて始まった、
この曲をこういうシーンで聴く度に、3人のこの曲への愛情を感じる。すっごく好
きなんだろうね、これ。♪誰よりもうまくやってやる、どんな気持ちでカタヨセはこ
こを歌っているんだろう。この夜、一番知りたかったことだ。誰よりもと思っている
のか、ほんとは誰よりという比較対象としての第三者のことはもうどうでもいいのか
。ねえ、どうなの、カタヨセ、、、。♪きっと、もっと、って歌うカタヨセがすごく
好きだ。きっと、もっと。
ああ、これがラスト・ナンバー。ええっ、もう!? でも、なんだかすっきりして
いる、もっともっとと叫ぶんだけど、これはここまででいいよってへんに納得してい
る。なんなんだ、この感覚。
これで終わりだと斎藤さんは言うけれど、ほら、人が出てきた、カタヨセと柚木
さんとおいちゃん。カタヨセが言う、
「みんな始発まで帰れないんだろ?」
ギターをジャーンなんてやって、セッティングしてから会場のみんなに何を演ればい
いかなと訊ねる カタヨセ。
「おっ、『Oh Baby』、、、」そう私はつぶやいた。
そしたら、後ろの友達が大きな声で『Oh Baby』やってーと叫んだ。でも、あのジャ
ーンはどこから聴いても『Oh Baby』以外の何物でもなかったぞ。
去年のトリプル・トリッパー以来のこの二人による『Oh Baby』。まさかね、この
時にここで聴けるなんてさ。じーんと聴き入った。じーん。よかったよー、これ。
もっともっとと言われて、引っぱりだされたのはアイゴン。エル・マロがやってく
れるんだって。うれしいー。
「酔っ払ってるから失敗するかも」と言いつつ始まったのは、
私のいちばん好きなエル・マロの曲。でもこの時、カタヨセは後ろの方で煙草ふか
してるし、ASA-CHANGが乱入してきてドラム叩こうとしてみんなから笑い誘うし(結
局叩いたのはブッチャーズの小松さん)、すごいステージだったのよねえ。柚木さん
の歌詞もボロボロだったし。カタヨセは途中でコーラスしに前へ出てきてたな。それ
にしてもASA-CHANG、次の日彼の記憶にこの夜のことは残っていたのかな?
ASA-CHANGを中心にメタメタなMCは続き、そんな中でアイゴンが『R.I.P』のイント
ロを弾き始め、さわりの部分だけもう一度歌った。この時のカタヨセの表情にまたも
やマイってしまった私だった。
そして、今度こそ幕。友達は「楽しかった」と叫んでいた。私は「ありがとう」だ
った。ほんとにありがとう、そんな気持ち。今のGreat3がどんななのかを知ることが
できてよかった。この時点でアルバムよりもライブに心ひかれ、ここで聴いた2曲だ
けでアルバムの良さを判断してしまった私は、心はもうライブだった。
Great3にはアルバムだけじゃ終われない、ライブで初めて発揮される何かが潜んで
いるようにも思う。カタヨセ、キヨシ、ケンイチ、3つの点を結んでできるものはト
ライアングルではなく、円でもなくやはり球体だと思った。そしてそれはいつも同じ
ではなく、歪んだり、きれいな球になったりするシャボン玉のよう。そしてそれは決
して壊れることがなく、いつもギリギリのところでバランスが保たれていて、それが
歪んでいるように見えても、完璧な形であるように見えてもどんな時もそれがGreat3
。ギリギリで力強い。Great3、Great3、Great3、また、寝ても醒めてもGreat3になっ
ちゃった。
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