天変地異をどう考えるか  

-度重なる台風の襲来に思う-
  

天変地異をどう考えるべきか

台風23号がまた本州に上陸した。今年は台風の当たり年だ。何か自然という大きな力が、愚かな人間に警告を発しているようにも感じる。十月の半ばに、発生当初日本列島をすっぽりと覆うほどの巨大な台風が日本列島を串刺しするような勢いでやってくるというのは、ちょっと普通ではない。

人間が科学万能のおごり高ぶった近代思想を背景に、随分地球という母なる存在に悪いことをしてきた。その結果、地球には、二酸化炭素が充満し、生物に直接有害な放射線当たるのを防いできたオゾン層に穴が空いていて、この穴は年々拡大しているとの話も聞く。それでも京都議定書にサインをしない国がある。不思議だ。

オゾンホールと云ったところで、目に見えないものだけに、少しも脅威には感じられない。だから危機感が稀薄なのだ。知らず知らずのうちに、人間という一生物が正しいことと志向してきた科学技術偏重の弊害が、地球上の全生命の生存を脅かす脅威として刻一刻と悪魔のように忍び寄っている感じすらする。

クマが全国の奥山を下り里に降りてくるという事件が、各地で頻発している。これを人間中心のエゴでかたづけてはいけない。やはり、もう一度人間は謙虚な気持ちをもって、母なる地球の発する声に耳を傾けるべきだ。

「謙虚になりなさい。私の愛する子である人間よ。あなた一人がこの母なる体内に存在しているのではないのです・・・。」きっと地球という母なる存在は、そんなことを言いたいのだと思う。佐藤
 


2004.10.20

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