61回目の真珠湾攻撃の日・迫る 


イラク情勢がきな臭い。いやイラクばかりでなく、北朝鮮の動向も含めて、どうも人間の気持ちがすさんでギスギスとしているのを感じる。人間の叡智は、深淵で貴いものだと信じてはいるが、一方ではこのまま世界の人々が、何もせずにいれば、世界が怖ろしい最終兵器によって、滅び去ってしまうかもしれないとさえ思ってしまう。

刻々と戦争が我々に迫って歩いてくるのを強く感じる。
人間の心の奥底には、どこかで戦争を願うような怖ろしい気持が眠っているとも言われるが、戦争で常に被害を受けるのは、弱い人々ばかりだ。何度繰り返しても、人間が戦争を終わらせない理由は、確かに戦争という手段を使ってでも、自分の主張を通したり、経済的利害を守るとか、まあ考えてみれば、実に人間の利己的な心理が働いていることは明確である。

せめて自分の周囲にでも、第二次大戦での怖ろしいできごとを語り継ぎ、そして世界中の多くの人が、もうあれから60年の歳月が経ってしまったにも係わらず苦しみから抜け出せずにいることを伝えて行くかねばならぬ。12月8日は、日本海軍が真珠湾攻撃(1941)を仕掛け、日米開戦が始まった日にあたる。もうあれから61年だ。アメリカの国民は絶対このことを忘れないと言う。日本人が原爆投下の8月7日を忘れぬように・・・。

  寒風にいろは紅葉の散る如く殺戮ミサイル飛び交ふ夢を見
 

佐藤

 


2002.12.5
 

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