「S&Mスナイパー」(2000.06.28)


 やあ、こりゃあ最近の若えモンにイチバン見せたい映画だね。(『新しい神様』)んで、モチロン、ティーンエイジャーの危機をしたり顔で分析してしょーもない能書きタレてる「いいオトナ」のミナサンにもだ。まずは、見なきゃ始まんない。コレはまさにそーいう作品。

 主人公、雨宮処凛はちっちゃい頃は苛められっ子、自殺未遂をくり返していたおんなのこ。そんな彼女を救ったのが民族派右翼思想だったちゅうワケで、今や彼女は立派な右翼パンクバンドのヴォーカル+民族派活動家+キャバクラ嬢。そんな彼女を中心に同志であり、パンクバンド=維新赤誠塾のリーダー、伊藤秀人、そして本作の監督=反天皇制を思考する土屋豊が夫々の思いを映像にダイレクトに刻み付ける。元赤軍派議長・塩見孝也と北朝鮮訪問はするし、その帰国報告を一水会で行ったりするもんですから。右が居れば左もいる。しかし、その対立ばっかしに気ぃ取られてちゃあ本末転倒。そりゃ、歴史が証明してんじゃん。ホントの敵はどこにいるの。そして、ホントに敵っているの。ヒトの言葉に踊らされてちゃあ。あきまへんで。だからやっぱりジブンでアレコレ考えましょうよ。って気分にさせてくれる爽快なるドキュメント映画の傑作だぁ!


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