「POPEYE 587」―神の左手、メディアの右手―(2000.05.25)


(前半部分省略)

 〜そして、今年『新しい神様』という作品が劇場公開される。監督は自主映像作品の流通と上映のチャンス作りに取り組んでる「VIDEO ACT!」主宰の土屋豊(「VIDEO ACT!」は、「メディアをつくる/メディアを変える!」という運動を展開する「民衆のメディア連絡会」の中から生まれた)。

 96年に『あなたは天皇の戦争責任についてどう思いますか?』という作品を撮り、98年に伝言ダイヤルを使った援助交際の女に迫る『涼子・21歳』を撮った彼は、「社会との接点を感じられず、社会と関わりが持てない人」に一貫して関心を抱き、右翼団体に入った元自傷癖の女・雨宮処凛(かりん)嬢を発見する。

 彼女の行動を追って『新しい神様』撮り上げた彼は、この一本でハリウッド映画『アメリカン・ヒストリーX』を軽くしのぐ評価を得るはずだ。

(今 一生)


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