TALES OF PHANTASIA(PlayStation版) 『常闇の町アーリィの宿屋にて』
※註:<>の中はト書き(笑)

クラース
「うう、寒い・・・」
「宿屋で一休みしよう」
チェスター
「同感だ・・・」
<宿屋に向かい宿屋でチェックイン>
<部屋に入って行く3人>
クラース 「うう、寒い寒い・・・」
「ストーブ、ストーブ・・・」
クレス
「どうしたの、ミント?」
ミント
「クレスさん・・・」
クレス
「えっ、なに?」
ミント
「クレスさん、あの、実は・・・
 お話したいことが・・・あります」
ミント
「宿屋の裏で待っています・・・」
「あとで・・・来ていただけますか?」
クレス
「え、あ、はぁ・・・」
<外に出ていくミント>

<部屋に入って行くクレス>
アーチェ
「あれ、ミントはどうしたの?」
クレス
「えっ・・・」
「散歩かな(汗;」
アーチェ
「散歩??」
クレス
「そっ、そう!」
「散歩だってさ(汗;」
アーチェ
「よりによって、何で散歩しな
 きゃなんないの?」 チェスター
「人の勝手だろう」
アーチェ
「ふつーはお風呂なんじゃない?」
「こ〜んな寒いのよ」
「それなのに、なぁ〜んで散歩なのさ?
チェスター
「それじゃお前はそうしたらいい
 じゃないか?」
アーチェ
「だってぇ・・・一人じゃつまん
 ないじゃん」
チェスター
「・・・・・・」
クラース
「とにかく、今は暖かまろう・・・」
「何もこんな寒い場所で・・・」
「うう、ますます冷えてきた」

<宿屋の外にいるミント>
<宿屋の中>
クラース
「どうしたクレス?」
クレス
「えっ、いや、その・・・」
「ちょ、ちょっと散歩に行ってくる・・・」
アーチェ
「じゃ、あたしも!!」
クレス
「ひ、一人で行きたいんだ」
<出ていくクレス>
アーチェ
「へ〜んなのぉ〜」
クラース
「こんな寒い時にクレスまで・・・」
「若いというのは良いことだな」
アーチェ
「オヤジくさいこと言わないでよねぇ」
クラース
「そうか?」
アーチェ
「まだ、二十代なんでしょ」
クラース
「まあ、一応はな・・・」

「さて、時間もあるし、何をしようか・・・」
アーチェ
「どうしたの?」
クラース
「何、ちょっとしたイタズラを思
 いついたのさ」
<オリジンを呼び出すクラース> クラース
「オリジンよ、あなたは時間を越
 えた世界を見せる力を持ってい
 るのではなかったか?」 オリジン
「・・・確かにそうしたことも可能だ」
「だが、未来を見ることは許されぬ」
クラース
「私が見たいのは過去の世界なんだが・・・」
「どうしても、気がかりなことがあってな・・・」
オリジン
「・・・・・・」
「・・・この私の、初めての主の願いだ」
「一度だけなら許そう」
クラース
「一度だけか・・・」
「ああ、それで構わない」
アーチェ
「なにしてんのさ?」
オリジン
「それでは、いつの時代、どの
 場所を望むのだ?」 クラース
「・・・すまん、二人とも部屋か
 ら出ていてくれないか?」
アーチェ
「え〜、何でぇ〜?」
「寒いじゃん!」
クラース
「頼むよ・・・」
「あとで、好きなものをごちそう
 するから・・・」
アーチェ
「まったくもう、何なのよぉ!
 みんなして」
<&部屋を出るアーチェとチェスターgt; オリジン
「それで、どうするのだ?」
クラース
「・・・・・・」
オリジン
「は?」
クラース
「・・・・・・」
オリジン
「・・・ふむ、わかった」
「しかし、なぜそのような小さな
 声なのだ?」
オリジン
「恥らう年でもあるまい」
「では、いくぞ・・・」

<過去のクラース魔法研究所> ミラルド
「はい、それじゃあ今日の授業は
 ここまでね」
ミラルド
「基本的なことはだいたい今日で終わりね」
生徒
「ありがとうございます」
「ところで・・・」
「クラースさんはいつ戻って来るんですか?」
「あのダオスをやっつけたんですよね?」
「村長も大喜びで村をあげてパーティー
 やるんだってはりきってますよ」
ミラルド
「さあねぇ・・・」
「まあ、あいつはゾンビみたいに
 しぶとい奴だから、そのうちに
 帰ってくるでしょ」
生徒
「はは、そんなもんですかね」
「それじゃあ、また明日」
ミラルド
「ええ、またね」
<生徒帰る> ミラルド
「まったく、どこをほっつき歩い
 てんのかしらねぇ・・・」
「あれでも少しは役に立ってんのかしら?」
「ま、気長に待っててあげるわ」

チェスター
「おい、アーチェ」
アーチェ
「な、なによ?」
チェスター
「おまえ、クレスが何してるか、
 のぞきにいくつもりだろ」
「まったく・・・おまえは」
アーチェ
「うっさいなあ!」
「あたしがなにしようが、あんた
 に関係ないでしょうが」
チェスター
「クレスは俺の親友だからな!」
「関係あるぜ!」
アーチェ
「ったく!」
「・・・・・・」
「あーあ、やんなっちゃう!
 なんで、こうケンカばかりなんだろ!」 チェスター
「おまえが売ってるんだろ」
アーチェ
「なに言ってんのよ!」
「いっつもからんでくるのは
 あんたでしょうが!」
「あたしが嫌いなのはかまわないけどさ・・・」
「いいかげんにしてほしいんだよね・・・」
チェスター
「だ、誰が、嫌いだって言ったよ!」
「だいたい、お前を初めて見た時から・・・」
アーチェ
「えっ・・・」 「みた・・・とき・・・から?」
チェスター
「!!!」
「・・・何でもねぇよ」
アーチェ
「ふぅん・・・」
「・・・・・・」
「ね、チェスター・・・」
「外行こ♥」
チェスター
「いいよ、オレは・・・」
アーチェ
「来て、ほらほら」
<チェスターを引っ張って行くアーチェ>

<宿屋から出てくるクレス>
クレス
「ごめん、待った?」
ミント
「ううん」
クレス
「一人で出てくるタイミングがなか
なかなくて・・・」
<少し間>
クレス
「となり・・・、いい?」
ミント
「ええ」
<ミントの前に歩み寄るクレス>
クレス
「で・・・
 話って、何?」
ミント
「これを・・・見て下さい」
<ミントの横に移動するクレス>
クレス
「このイヤリング・・・」

<牢獄にいたときのクレスの回想シーン>
クレス
「・・・・・・」
「これは、イヤリング?」
???
「それを壁にかざして・・・」
「そして、牢屋に捕まっている
 女の子を助けてあげて・・・」
「あなたなら・・・
 きっと、館から出られるわ」
クレス
「ちょ、ちょっと待って!」
「あなたは・・・」
???
「・・・お願い・・・」
クレス
「・・・・・・」
「とにかく、イヤリングをかざしてみよう」
<壁に穴が開いたところで回想シーン終了>

<宿屋の横の場面に戻って>
ミント
「ユニコーンの飾りがついた
 イヤリング、珍しいでしょう?」
「これは、法術師の証です・・・」
「私の母が、いつもつけていたものと同じ・・・」
<言葉を失うクレス>
ミント
「母は、もう・・・いないんですね」
クレス
「・・・・・・」
「ごめん・・・」
ミント
「謝らないで・・・」
「あの時、もし・・・クレスさん
 が、母の死を隠してくれなかった
 としたら・・・
「私、きっと取り乱して・・・」
クレス
「ミント・・・」
ミント
「本当に・・・」
「ありがとう・・・」

<宿屋の下にて覗いているアーチェとチェスター>
アーチェ
「ミント・・・」
チェスター
「おい、もう戻ろうぜ」
「また、雪も降ってきたし・・・」
アーチェ
「も、もうちょっと・・・」
<アーチェを引っ張って宿屋に入るチェスター>

<宿屋の屋根にいるすず>
すず
(父上、母上・・・)
(もうすぐ、ダオスとの決戦です)
(・・・・・・)
(父上、母上・・・)
(今、すずは迷っています)
(・・・父上、本当に忍者は非情
 でなければなりませんか?)
(クレスさん達と一緒にいると、
 なぜか、すずは不思議な気持ち
 になります)
(それは・・・)
(それは、すずの心の弱さでしょうか?)
(・・・母上、この気持ちは何なのでしょう)
(・・・・・・)
(・・・私には)
(・・・わかりません)
(・・・・・・)
(でも・・・)
(でも、せめて・・・最後の戦いは・・・)
(クレスさん達と心を重ねて戦いたい・・・)
(それで、この身倒るることになろうとも・・・)
(後悔はいたしません)


[データ集のページ | トップページ]