月の瞳


  1. エルドラド城にて

    妖精王
    「何奴じゃ。」
    ルシオン
    「ルシオンだよん。
    月の瞳を捜しているの。」
    妖精王
    <なにっ、月の瞳となっ!>
    ルシオン
    「そう。
    どこにあるの?」
    妖精王
    <教えるわけにはいかん。>
    ルシオン
    「じゃあ、どうすればいいの?」
    妖精王
    「例えば、妖精女王から星の鏡を
    借りているとでも言うならば、
    話は別じゃ。」
    ルシオン
    「・・・。」
    妖精王
    「どうした?」
    ルシオン
    「星の鏡なら、あるよ?」
    妖精王
    <この星の鏡をどこから持ってき
    たのだ!?>
    ルシオン
    「妖精女王から借りてきたんだけ
    ど?」
    妖精王
    「なるほど。
    もちろん、簡単には手に入れら
    れなかったであろうな?」
    エルゴート
    「妖精女王様に試練を仰せつかり、
    我々はその試練をくぐりぬけた
    のです。」
    カネヨン
    「ありぁ、ちょっとばかり、骨が
    折れたぜ。」」

    ビオメルダー
    「そのわりには楽しそうに見えた
    がな。」

    カネヨン
    「そうだな、確かに、悪くない戦
    いだったと思うぜ。」
    妖精王
    「・・・どうやら本当らしいな。
    妖精女王の与える試練というの
    は、あの美しさに似ず、厳しい
    ものとして知られておるからな。
    わしも、あの美女を手に入れる
    ために、随分と苦労したものだ
    ったが・・・。
    ふふふっ・・・まあ、よい。
    妖精女王が試練を与えたのなら、
    わしも同じ方法をとろう。
    この城の北にチチカカと呼ばれ
    る地化迷宮がある。
    そこに棲むレッサードラゴンを
    倒してきて欲しいのだ。
    我らの王国に災いなす、あのケ
    ダモノを倒してきてくれたなら、
    その時、月の瞳を与えよう。」
    ルシオン
    「わぁい。
    約束だよ!」
    妖精王
    「うむ、頼んだぞ。」
    カネヨン
    「レッサードラゴンか・・・。」
    ・・・腕がなるゼ!」
    ビオメルダー
    「仮にもドラゴンの血を引く怪物
    ですぞ!油断は禁物!」
    カネヨン
    「分かってるって!」
    妖精王
    「うむ。頼もしいことだ。
    では、このエルドラド城を動か
    すとするか。」
    ルシオン
    「え?
    どうするの?」
    妖精王
    「まぁ、見ておるがよい。」
    エルドラド城、発
    進〜!】

  2. チチカカにて

    ビオメルダー
    「これがレッサードラゴン・・・。
    ドラゴンの名をかたる不届者で
    すな!」

    ルシオン
    「へえ、そうなの?」

    エルゴート
    「違います!」

    カネヨン
    「俺は実力主義者だからな、偽物
    でも本物以上に強ければ、ドラ
    ゴンに昇格させてやってもいい
    んじゃないかと思うぜ?」

    エルゴート
    「そ、そういう問題ではないでしょ
    う!?」
    ミミナガ
    「しかけてくるよ!」

  3. レッサードラゴンを倒して

    ビオメルダー
    「しょせんは、ドラゴンの名をか
    たる偽物、実力の程は知れてお
    ったようですな。」
    カネヨン
    「全くだぜ。
    せっかくのドラゴンへの昇進を
    棒にふりやがって。」
    エルゴート
    「・・・。」
    ルシオン
    「じゃ、エルドラド城に戻ろう!」

  4. エルドラド城にて

    妖精王
    「レッサードラゴンを倒したか!」
    ルシオン
    「うんっ☆」
    妖精王
    「よかろう。
    約束通り、月の瞳を与えよう。」
    ルシオン
    「わぁい☆」

    ミミナガ
    「良かったね、ルシオン!」
    エルゴート
    「しかし、よろしいのですか、こ
    のような貴重なアイテムを・・
    ・。」
    カネヨン
    「そうだぜ。
    もらっといてナンだけどよ。」
    妖精王
    「よいのじゃ。
    そのアイテムのおかげで、我々
    妖精は、男女が別れて暮らさな
    ければならなかった。
    愛する人達と離れて暮らすのは、
    辛いもの・・・。
    しかし、そのアイテムを手放し
    たおかげで、男女が一緒に住め
    るようになるのだからな。」
    ビオメルダー
    「なるほど。
    では、妖精の国を覆う大いなる
    悲劇がここに解消されるという
    わけですな。」
    妖精王
    「正直なところ、これ以上、妃に
    会えない日々が続くなら、その
    古びたアイテムを始末してやろ
    うかと思っていたくらいでな。」
    カネヨン
    「確かに、あのきれいな姫さんの
    ためなら、こんな骨董品はクズ
    みたいなもんだろうぜ。」
    妖精王
    「まさにそういうことさ、わしの
    言わんとすることは。」

    ルシオン
    「じゃあ、もとの世界に帰ろうよ!」

    エルゴート
    「戻る先は、人間界のビルカバン
    バだ。
    忘れてるといけないから、念の
    ために言っておくと、この2つ
    のアイテムの力を使って魔法構
    造遺跡物総合研究所所長が、魔
    法障壁の内側へ手レポートさせ
    てくれるんだ。」

    ルシオン
    「・・・それ誰だっけ?」

    ミミナガ
    「ああ、あの、〜ダスって喋りか
    たする人だね。」

    エルゴート
    「そういうこと。」


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