CLOCK TOWER for Windows 95 Review

CLOCK TOWER for Windows 95/ホラーADV/Human
ストーリー
孤児院に預けられていた14歳の美少女ジェニファーは、友人たち と共に、バロウズ邸に養女として引き取られることになった。
バロウズ邸が、CLOCK TOWERと呼ばれる戦慄の館であることを知 らされずに……。

この物語は、CLOCK TOWERに閉じ込められたジェニファーが、謎の 殺人鬼シザーマンから逃げながら、屋敷の謎を解いていく、ホラー ストーリーです。

CLOCK TOWER 2を楽しめた人で、その前の話に興味が湧いている人 は、是非ともプレイしておくべきでしょう。プレイしていく過程 で、2の背景が少しづつ浮き彫りにされていくので、どっぷりと 浸かり込めます。


操作方法
基本的に、CLOCK TOWER 2と同じです。

シザーマンと出会った時などに起こるパニックモードでは、


ゲームの流れ
シザーマンがどこに潜んでいるかわからないという不安感、そして 屋敷のあちこちで起こる怪奇現象。それらを克服しながら、謎を 解いていくというところは、CLOCK TOWER 2と変わりありません。

ただ、2とは違い、舞台は、バロウズ邸のみなので、ジェニファーが 行なえる行動の幅は狭くなっています。それでいて、8つ(以上)もの EDが用意されているのは、ジェニファーの行なう行動の一つ一つ、 かつ、その手順が、話の流れと結末に強く影響していくからです。

つまり、イベントの関連を考えながら、手順を組み替えて行く必要 がありますので、プレイを重ねて行く間にも、色々と考えることが 多く、ある意味で、深く楽しめる作りになっているとも言えます。

そして、CLOCK TOWER 2と同様に、BGMと効果音の使い方がうまく、 恐怖を煽り立ててくれます。かつ、ポイントとなるイベントでは、 画面がクローズアップされると言った独特の演出も味わえます。


BGMについて
SCP-55により、MIDIのBGMを聞いて、追加しないといけないと思い ました。素晴らしいです。
通常は、BGMのないこのゲームにおいて、シザーマンと遭遇した時 などで鳴るBGMは、非常に重要な役割をになっています。そこで、 恐怖を感じれるBGMが必要となるのです。

95版のMIDIを使用したBGMは、その役割を担って、あまりあるものが あります。
数回以上プレイして、ある程度、進行がわかった状態の私でも、 BGMが始まった時に、思わず身構えてしまうほどでした。

欲を言えば、もう少し、BGMの種類が多く欲しかったところですが、 まあ、このゲームの性質上、BGMが少ないのは仕方ないでしょう。

結論。CLOCK TOWER for Windows 95は、MIDI音源(GM)を聴ける環境 が必須と言ってしまっても過言ではないと思います。


その他/2との相違点など
まず、こちらでは、疲労という概念が存在します。ジェニファーが 普通に行動している分には問題ないのですが、走ったり、怪奇現象 に遭遇したりすると、徐々に疲労していきます。
疲労は、休む(止まって操作しないでいれば良い)ことによってのみ 回復します。ここがうっとおしいと感じるかもしれません。

次に、回避ポイントが少ないということが挙げられます。シザー マンとの遭遇回数も減っていますし、2にある時間の概念は、 ありませんので、シザーマンに追いかけられている状態でも、 結構余裕がありますから、慣れれば問題ないのですが…。

あとは、クリックポイントを指定してしまうと走れない、ってこと でしょうかね。(2では、その辺の融通が効くようになってます)
クリックポイントが遠いと、そこまで歩いていくのを待たないと いけないのが、ちょっと辛いです。最近では、クリックポイント 直前まで走る->クリックポイントを指定とか、やってる位です。

そして、一番重要な点。なんと、部屋の位置がプレイごとに、 ランダムで変化するようです。もちろん、変化する部屋は限られ ているのですが…。
これは、2でも取り入れて欲しかったフィーチャーですね。

最後に、マシン性能に依存するのかもしれませんが、私の環境 (PC-9821Na13)では、結構、重たいなあ、と感じました。


総評
総評としては、CLOCK TOWER 2にハマって、前作が気になっている 人は、遊んで決して損はしないと言えます。
最初のプレイは悩みながらなので、結構、時間が掛かりますが (10時間ぐらい?)、やることがわかった後では、実時間で、3時間 位になるので、お手頃だとも言えるでしょう。
とにもかくにも、私は、かなり満足しています。

では、次回作の登場に期待してレビューを終えます。


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