天外「む! おヌシ敵兵じゃろう?
何ゆえ当方に荷担される!?
ハガネ「‥‥‥‥
天外「感じるぞ、おヌシ
人形ながら、人の心を持っておるな?
ハガネ「‥‥!
ハガネ「敵に体を奪われ、今はこの有り様。
和尚、元に戻る方法はあるだろうか?
天外「そうじゃな、もとの体が残っておれば
あるいは‥‥‥
天外「あの城に、奪われた体があるじゃと!?
こりゃあ、大仕事じゃな!
ハガネ「かたじけない。 俺が先導する。
ハガネ「城の下部より潜入するべきだと思うが‥‥
天外「何を言うか、
正門から堂々と行くぞ!
天外「じきに日が昇る。
夜が明ければ、すべて水の泡じゃ!
ハガネ「急ぐぞ和尚!必ずやつの息の根、
止めてみせん!
ハガネ「あった! これが俺の体だ!
天外「そこに置けい! おヌシの魂、
そちらに移動させるぞ!
ハガネ「頼む。
うおおおおおおお!天外「なんと! おヌシ女じゃったか!
桐絵「悪いか?!
天外「悪かぁない。 だが、女が
そんな地味な着物ではいかんな!
こっこれを着てみろ。桐絵「なんだこれは?
変な着物だな。最近のはやりか?
天外「いや!
純粋にワシの趣味じゃが!――おいおい、何なんだ、天外。
全然オチになってないぞよ。