アイン「おヌシ、敵のクグツ兵ではないか!?
なぜに味方を攻撃するでゴザるか?
ハガネ「さぁな‥‥ 狂っているのかもな。
アイン「おヌシの太刀筋、気に入ったでゴザる。
2人で、友に戦うでゴザるよ!
ハガネ「俺は1人で十分だ。
お前の助けなどかりん!
アイン「ま、ま、まぁ、そう言うなって‥‥
旅は道連れ世は情け、でゴザろうて。
ハガネ「面白い奴だな、お前!
アイン「ほう、なかなか人間くさいことを
言う奴でゴザるな!
ハガネ「俺は、もとは人間だった。体を奪われ、
記憶さえも封印されていたのだ。
アイン「何と!
アイン「それで、もとの人間に戻る方法は
あるのでゴザるか?
ハガネ「体さえ残っていれば
何とかなるだろうよ。
ハガネ「日の出までに体を取り戻せないと、
すべては水の泡だ!
アイン「あと一刻でゴザるか、心配いらん
まだ何とかなるでゴザるよ!
アイン「それがおヌシの本当の体でゴザるか‥‥
どうやってもとに戻るでゴザるか?
ハガネ「分からん。 だが、アテはある。
7日後に町外れの一本杉で逢おう。
人に戻れたら必ず行く。7日後‥‥
桐絵「お侍、あんた南に行くのかい?
アイン「ん? そうでゴザるが。
桐絵「あたしも一緒に連れてっておくれよ。
アイン「悪いが拙者、先客がゴザる。
失敬つかまつる。
桐絵「まぁ、そう言うなって。
旅は道連れ世は情け、だろ。
アイン「‥‥!
ふふ、良かろう。ついてくるでゴザる。
桐絵「ははは、何を偉そうに‥‥