コンプリート直前の感想または総評

 もうシナリオ的には全て見ていますので、メッセージカードが 2 枚欠けていますが、レビューを書くことにします。2作目ということもあって、かなり辛口なものにしようと努力してますが、ほとんど絶賛に近いのも事実です。


【レビュー】

【OP】

 今回は OP について語らなければならないでしょう。最初に見たときの感想は「素晴らしい、降参です」でした。あとから考えると、スマイル・アゲインという表題からして、前作の挿入歌スマイルスマイルが題材にされるのは当然ではあるのですが、前作に入れ込んだ人間に対して、これ以上のサービスはありません。スタッフのこの作品に対する愛を感じます。

 さすがに 50 回以上見ますとアラが見えてきます。『動きが足りない分をカットで補なっているなあ』とか『口パクが合ってないところがあるなあ』とか『テロップが欲しかったなあ』とか。とはいえ、前作がアニひなの OP でがっかりしたことも相乗効果を上げているのか、やはりボーッと見惚れてしまいます。

【システム】

 全体的に明らかに向上しています。メッセージスキップ速度は快適なまでに上がってますし、アナログパッド使用時の景太郎の移動速度も上昇しています。

 でも、一番の目玉は、MAP レーダーによるキャラクタ位置表示機能の導入でしょう。これで、コミュニケーションパート(ひなた荘探索モード)がつらいとは言えなくなりました。良くぞ、ここまでやってくれました。

 ただ、おそらくプログラム上の問題なのでしょうが、一度ゲームに入ってしまうとタイトル画面に戻れないことと、選択モードからロード画面に戻れないことは、攻略を行う上で難儀しました。

 特にメッセージカードですね。新規のメッセーカードを発見したら、そこの位置をメモし取得して、ロードして選択モードでどのメッセージカードかを確認し、ソフトリセットをかけてからロードして再開という手順を踏んでいました。

【CR】

 シナリオ分岐に対して、かなり比重が高くなっていますね。この点は、賛否両論だと思いますが、CR が苦手な人に対して、かなり酷なものになってしまったことは否定できないと思います。

 前作の場合、CR の結果が自分の思惑通りのものではなくても、それなりの展開を見ることができたのですが、今回は、CR を思い通りの結果にすることが、シナリオ展開を楽しむ鍵となってしまっています。

 これは、制作側の方針なのでしょうが、いくら練習してもコツをつかめない人がいることを忘れてしまっている気がします。メッセージカードの 1 枚に解説補佐があるのですが、目押しが苦手な人に対する配慮はされていないと感じました。このゲームが人を選ぶ最大の要因になっていると思われます。

【シナリオ】

 シナリオ選択式にして、ボリュームが落ちてしまったのは否めません。前作のような一連の流れもなくなってしまいましたし。まあ、この点は、こちらの方がまとまった時間の取れない人には良いというのもあるのですが。

 シナリオ自体については、やはり『ラブひな』なシナリオだったということが言えます。このゲームのスタッフは、ラブひなをわかり過ぎている感もします。とにかく満喫しました。文句はありません。

 あと、ユーザの考えることを先読みしているとも感じてます。ツッコミを入れようとすると、直後にそのままのツッコミが入るのには参りました。まあ、これは、嫌味に感じる人もいるでしょうけど、そういう人はラブひなを題材にしたゲームをプレイするべきでないでしょうね。

【メッセージカード】

 まだ、2 枚聞けてませんが、全般的に多いに笑わせていただきました。ネタバレになってしまいますので、1 つだけ。みづほの 5 番目のメッセージカードには悶絶しました。みづほファンでアレを冷静に聞ける人が存在するのでしょうか?(^^;;

【総括】

 ラブひなファン、そして前作『突然のエンゲージ・ハプニング』のファンに対するサービスに満ちあふれているこの作品は、奉仕作品として名作と呼んで良いと思います。

 正直、2作目ということで不安を感じていたのですが、前作とは違った面を攻めることによって成功していると思います。前作の分岐要素を各シナリオに分配することによって、シナリオごとの味を出すことができていますし。

 前作は、なるがヒロイン、みづほが裏のヒロインという意識があったため、他のキャラクタを生かしきれていませんでしたが、今回は専用のシナリオを用意することによって、他のキャラクタの魅力を十分引き出せていると思います。まあ、キャラクタの性質からかシナリオ間にボリューム格差が生じてしまっていますけどね。

 これで、CR の占める部分が大きくなってさえいなければ、「原作のラブひなファンは、とりあえずやっとけ」と言えるのですが…。まあ、初回限定生産ということで、まさに(前作の)ファンのためのゲームとも言えるんですけどね。

 初回限定生産ですので、コレクターとして持っているだけでプレイしようとしない人は、「プレイしないなら売って他のプレイする人に行き渡るようにしろ」と言いたいです。…と、暴言気味になったところで終わりにします。

【その他】

 今回、レビューのネタバレ度を落とすために省略します。そのうち、別ページに書くかもしれませんけど(^^;


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