コンプリートしての感想または総評

 コンプリートした状態でのネタバレ内容を含む感想または総評です。コンプリートしていない人は読まない方が賢明です。また、100%を達成していない人は読まないようにして下さい。


【総括】

【最初に絶賛モード】

 原作のラブひなファンなら楽しめないはずはない。この印象は変わりません。ここまで原作の設定に忠実で、オリジナル要素も原作の雰囲気を損なわないシナリオ構成をしているのには頭が下がります。原作の雰囲気をそのままゲームにしているからこそ、安心して楽しむことができ、心から笑い転げることができ、力尽きるまで萌えることもできました。本当に素晴らしいゲームです。

 また、チビキャラの動きの見事さ、しっかりした口パク(喋っているときに、ただ口が開閉するだけでなく、母音それぞれの口パクが用意されていて喋っているのと同期して動いています)、立ちキャラの再現度という見た目だけを取っても秀逸しています。これ以上を望むのは贅沢です。

 そして、シナリオ分岐と多岐に渡るシナリオ構成が、飽きさせず先を見たいという意欲を保たせてくれます。とにかく、原作付きゲームでここまで再現度の高いゲームを私は他に知りません。

【ちょっと辛口システム批判】

 この素晴らしいゲームといえど難点はあります。いえ、難点があるからこそ素晴らしいゲームなのです。難点の無い当たり障りのないゲームは、ただの凡庸なゲームにしかなりません。

 まず、ひっかかるのが、ひなた荘探索のかったるさ。全イベントを見るならば、そしてプリクラを真面目に集めるのであれば、コミュニケーションパートのたびに、ひなた荘内の行ける場所をくまなく探索しなければなりません。これが移動速度が快適ならば問題ないのですが、「もう少し速くしてくれ」と言いたくなります。あと、私は問題ありませんでしたが、クォータービューの4方向移動なのに慣れない人もいました。

 続いて、CR システム。このシステムによって、重厚なシナリオ構成が形成できるようになっているわけですが、調整方法があるとはいえ、しょせんは運試しのルーレットでしかないので、自分の意図とは違う方向に進んでしまいます。特に、達成率を上げにかかると、大きな障害として立ちはだかります。他の方法が無いかというと、そういうわけでもないので、CR を選んだ人に少なからず恨みを持っています。

 加えて、メッセージスキップの遅さ。本当に遅いです。ただ、会話を飛ばすだけなら、もっと高速にできるはずです。既読メッセージでも繰り返し見たい/聞きたいものがありますので、既読スキップをつけろとは言いませんが、メッセージスキップはもっと高速にして欲しかったです。

 最後に隠しパラメータ。隠しパラメータである必要性は、攻略本を売らせる目的以外に思いつきません。これが、隠しパラメータでなかったら、私も、こんなに苦労しなかったでしょうに。そして、攻略本の記述がもっとしっかりしたものならば、ハマることもなかったでしょうに。悔まれます。

【その他】

 正直、ここまで手の込んだ作り込みの激しいシステムだとは思っていませんでした。『1回終了→全員クリア→100% 達成→200% 達成→プリクラ全収集』という過程を踏むごとに、その奥の深さを身に染みて感じていきました。『ただのチビキャラの動きの良いデジコミ』という最初の印象は完膚なきまで否定されました。実際、目に見えるプレイ時間は50時間超ですが、実時間では余裕で100時間を超えています

 シナリオが多岐に渡ると前述しましたが、特に、EXシナリオでのシナリオ分岐はかなり手応えがあります。そして、これだけ分岐するシナリオ構成をしていて、どの分岐も外れではないのが、とんでもないことなのです。自分の望む通りに話が進まなかったとしても、そこに、逆に楽しめてしまう展開が用意されていることは、他のゲームでは味わえない感覚でしょう。

 そして、Good End 条件などの各種条件が割と低めなのも、Good End でない場合には学力判定が次のプレイに継承されるといった親切設計は、全ての CR に○を出さなくても良いということを暗示しています。実際、全ての CR に○を出していくと、話の途中で学力判定ゲージが MAX になってしまいます

 また、プリクラの配置方法も、その実態を知ったときは驚きでした。各プリクラの配置場所が全て決定されていて、プリクラの発生フラグしか見ていないとは思いませんでした。せいぜい発生順に番号が付けられている程度だと思っていたのです。コミュニケーションパートでのひなた荘全探索を強要しますが、一度見たプリクラは必ず回収可能になっているのです


【感想(または萌えモード)】

【私の萌えキャラ順位】

 あくまで、このゲームにおける萌えキャラ順位です。原作の順位とは異なります。

 みづほ >> しのぶ > 素子 > スゥ > むつみ > キツネ > なる

 みづほがとにかく気に入りました。私の恋人にしたい理想像に近いのかもしれません。

【エンディング順位】

 好きなエンディング順位です。エンディングは簡単な名前をつけてるだけですが、わかりますよね?

みづほ Good > しのぶ Good > 素子 Good > キツネ Good > スゥ Good > 滑って落ちる > Not Good > むつみ Good > 駆け落ち? > Bad > 再挑戦 > 大ボケ > なる Good > 大どんでん返し > 雪合戦 > エッチ > スケベ

 どのエンディングも割と好きなので悩みました。なるの萌えキャラ順位が下の方に来ているのは、エンディングがどれもイマイチだからかもしれません。

【萌えシーンベスト3】

 ベスト3に絞ります。それ以上出すと延々長く続いてしまうからです。コメントも付けます。

  1. 待ってたわ

     ボーナスシナリオのみづほ編で『寝るCR』に×を出したときのものです。景太郎が思わず、「みづほ」と呼んでしまうのですが、それに対して、みづほが『そう言ってくれるのを待っていのたよ』と言うシーンです。シチュエーションもさることながら、「言って言って言って〜」を聞いたあとだと、もだえ死にそうになります。私はこれを『最強の萌えシーン』と呼んでいます。

  2. 内緒話

     第3話の『買い出しCR』にて、みづほかしのぶで○を出すと、景太郎がジュースを買いに行っている際に、みづほとしのぶのツーショットとなり「誰が好きなの?」みたいな展開になります。シチュエーション的にたまらないものがある上に、私順位上位2人がそれを話すところがポイント高いです。

  3. 浦島先輩

     これは本当に一瞬なのでシーンと呼んでいいのかどうか…。でも、あの素子ちゃんが「浦島先輩」と照れながら言うところに、思わず素子ちゃんに墜ちそうになったので、ベスト3に入れます。

 他にも転がったシーンは数知れないのですが、現在でも強く印象に残っているのは上記3つです。他のシーンも再度見れば、順位が変わってくるのかもしれませんが。


[[DC]ラブひなのページ | トップページ]