BACK DOOR MEN

original release
1966 Dunwich 667

1.

Bad Little Woman (Tinsley-...) 2:34

2.

Gospel Zone (Schiffour) 3:16

3.

The Behemoth (Pye) 2:31

4.

Three For Love (Kelly) 2:34

5.

Hey Joe (Valenti) 5:39

6.

I'll Make You Sorry (Kelley) 2:39

7.

Peepin' and Hidin' (Reed) 2:58

8.

Tomorrow's Going To Be Another Day (Boyce) 2:20

9.

New York Bullseye (Pye) 2:40

10.

High Blood Pressure (Smith-Vincent) 3:35

11.

Spoonful (Dixon) 2:54

12.

Gospel Zone(single vers) (Schiffour) 3:17

13.

Willie Jean(single) (Trad.-arr.byPye) 2:47

14.

I'm Gonna Make You Mine(single) (Bayer-Carr-D'emico) 2:30

JIM SOHNS   vocal, tambourine, Maracas
JOE KELLEY   lead guitar and blues harp
JERRY McGEORGE   rhythm guitar and feedback
WARREN ROGERS   bass
TOM SCHIFFOUR   drums
THE HAWK   organ and piano(1,5,7&8 only)

1.Bad Little Woman は Belfast の The Wheels の曲のカバー。ちなみにこの The Wheels というバンドは Them の GLORIA のカバーを Shadows Of Knight と同時期に U.S. でリリースしているバンドで、Bad Little Woman は彼らの 2枚目のシングルにあたる。このあたり GLORIA のカバーで競い合ったバンドに対する思い入れも多少はあったのかもしれない。出だしからけだるいギターのボリューム奏法のマイナー音から入るこの曲は、それまでの彼らの曲調とは多少異なっている。そのせいか、非常によくできた曲ではあるが3枚目のシングルとしてリリースされるも、最高位91位とセールス的には失敗してしまう。
2.Gospel Zone は 1.のB面としてリリースされたドラムの Tom Schiffour の曲のアルバム・バージョン。後のシングル・バージョンに比べると幾分落ち着いた演奏ではあるが、ボ・デドリー調のリズムが心地よい。
3.The Behemoth は Joe Kelley のギターが東洋音階を真似て弾きまくるインストの曲。後に自分のブルース・バンドを組むことになる Joe Kelley のギターはかなり表情豊かな表現ができるギタリストである事をここでも証明している。
4.Three For Love はその Joe Kelley の作曲による曲。かなり12弦ギターやタンバリンを絡ませたドラム、2声のハーモニーなど、非常に Byrds 的サウンドを持った曲に仕上がっている。エンディングのテープの逆回転の使用もそのあたりの影響だろうか?
5.Hey Joe は Jimi Hendrix のデビューシングルの曲として有名だがオリジナルは60年代初期のフォークシンガー Dino Valenti の曲だ。ここでの演奏は Byrds が Fifth Dimension で発表したバージョンに近い。ちなみにわたしは Byrds よりはこちらのカバーの方が好みではある。なおこの Dino Valenti というシンガーは Byrds の他にも Quicksilver Messenger Service とも関係があったらしい。
6.I'll Make You Sorry は4枚目のシングル I'm Gonna Make You Mine のB面として発表された曲。このあたりのポップなセンスはこの頃に独自だと思うし、また一番彼らのいかした演奏だと思うのだが、結局ヒットからは見放されている。しかしA面で「君をモノにしちゃう」で、B面が「でも悲しくさせちゃうかも?」とはちょっとブラックなジョークかも...
11. はこのアルバム唯一のブルース・チューンで、1'st にも多く登場した Willie Dixon の曲。わたし個人としては Cream のカバーが一番好きだが、ここでの演奏はオリジナル(Willie Dixon)に近い演奏だ。とはいえ Warren Rogers のベースはこの様なブルースタイプの重いビートはあまりうまくフィットしていないように思える。