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「アメリカ人に詩人などいただろうか?」 |
Doors の |

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黒のレザー・パンツにはだけた胸・・・ 愛の家に潜むスパイ・・・ Rock 界最初のユニ・セックス・シンボル・・・ そして『知覚の扉』 の向うへと帰っていった男・・・ 始まりは‘60年代後半だった。 ロサンゼルス の ベニス・ビーチ で彼の手帳に記された数編の詩から開かれた扉はまたたくまに当時のティーンエイジャー達を飲み込んでしまった。 わたしにそれが届いたのは‘68年の Hallo, I Love You のヒットからだった。 ビートルズやストーンズ、そしてジミ・ヘンやクリーム 等と同様に、ドアーズは当時の10代にとってヒット・チャートのアイドルだった。 Light My Fire や Strange Days からファンだった日本の少女達は Hallo, I Love You のヒットを逆に自分達の純白の王子様を汚されたかの様に反発してさえいた。 しかし彼はやがてそのレザーパンツをライブの聴衆の前で下ろしたり、また後には白熊のようにブクブクに太ってステージに登場し・・・ そして‘71年7月あっさりとパリのアパートの浴槽から旅立ってしまう。 |
| ドアーズの神話はそれで終わりだったろうか? いやハリウッドはその貧欲な 映画産業のエキスとしてベトナム戦争の映像を The End で飾り、後にはジム・モリソン本人をインディアンの精霊に取りつかれた青年として描き出しさえした。 UK Punk の女王スージー・スー(Banshees) は彼の声を『最高に死んだ声』として称え、そして何人かの Punks は彼の死に方までも真似てさえいる。 |
| わたしにとってはどうだったかって?・・・ 彼はいつでもわたしの声のコンプレックスの元であり続けたし、今も彼の声にひそむ魔力にたじろがずにはいられない。 母音まではっきりと発音する南カルフォルニア風(ラテン的?)発音から紡ぎ出される言葉は、その単語のアクセントをくっきりと耳からこころへと滑り込ませてくる。 そしてシャウトしている時でさえ一点を見つめたまま動かない彼の視線はこうつぶやいているかのようだ・・・ 『扉は開けられているんだぜ、向うへ行かないのかい?』・・・ |