strange days/doors



わたしの日記にこれと違う訳を書いているので、それを再録すると・・・・
奇妙な日々はオレたちを見つけた
奇妙な日々がオレたちを追い詰めている
ヤツら、オレたちの気まぐれな楽しみを破壊していくよ
さあ遊び続けるか、それとも新しい町を見つけるんだ

奇妙な瞳が奇妙な部屋を満たしている
声がヤツらの疲れきった終わりを合図するだろう
女主人はニヤニヤ笑ってる
彼女の客たちは罪から眠りつづけている
オレが罪について話すのを聴けよ、知ってるだろうこれがそれだって

奇妙な日々がオレたちを見つけた
そしてその奇妙な時間の間、オレたちはひとり残され
身体は途方に暮れ、記憶は誤用され
だからオレたちはその日から、幻惑の奇妙な夜へと逃げていく

 しかし doors のセカンド・アルバムのタイトルでもある " strange days " をたんに「奇妙な」と訳していいのだろうか   "strange" には他に「見知らぬ」という意味もある。  例えば 'stranger' が「異邦人」であるのも「見知らぬ人」という意味だ。  また 'days' をたんに「日々」と訳したんでは最後の節がひっかかる。  なにしろその 'day' から 'strange night' に逃げ出すのだから。  とすれば 'day' は一日という単位を表すのではなく、陽の照っている昼、つまり通常人間が生活する時間、日常を意味すると考えた方がいいのではないだろうか。  そして 'strange' にはその日常にナゼか違和感を感じている、つまり「自分はそれに対して他者 'stranger' である」 と解釈できる。  そんなことを考えながら、かなり強引な意訳をしてみた。  "strange" をそのまま「ストレンジ」とカタカナ表記にしてみたのは、ヘタな日本語をあてるより、より近いと思ったからである。 ちなみにこれを単純に「非日常性」と捉えるのは早計だ。 Jim Morrison がストレンジと感じているのは「日常」そのものだからだ。

translated by seven, 2003.Jan' 21