JESSAMINE
1994 KRANK 003 |
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シアトルのバンド Jessamine の 1'st アルバム。この後のアルバムに比べて、Rex Ritter のボーカルは確かに醒めた感性を現しているが、未だ独特の空間感覚が現れていない分、ごく普通のロック演奏に聞こえてしまう。彼らはよく、Kranky レーベルの他のバンド(MagNog とか Bowery Electric 等)とツアーを行っているようだが、Dawn から直接ライブの後で聞いた人の話では、一度 Sonic Boom と一緒にステージをやった事があるそうだ。彼女(Dawn)の話では、途中から Sonic Boom がショーに参加して、E.A.R としてショーを行ったという事らしい。やはり彼らにとっても Sonic Boom はヒーローのようだ。 | |||||||||
THE
LONG ARM OF COINCIDENCE
Recorded on 8 Tracks from Oct `95 - Feb `96 KRANK 012 |
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8tra の自宅の録音機材でレコーディングしたというこのアルバムは 1'st でのぎこちなさが消えて本当の意味での彼らの目指しているサウンドが実現できたアルバムだろう。最初 1'st から聞きはじめた私は、このアルバムを聞いてブっとんでしまった。なるほどそのサウンドを CAN に例えている記事をよくみかけたが、確かに、いやその空間感覚はそれ以上にサイケデリックだ。 とにかく、Rex Ritter のボーカルがすばらしい。その不思議な存在感は、周囲の音から微妙なバランスの上に、聞くものの心を非現実の空間へと運び込んでしまう。音質的にも 1'stでは よくも悪くも普通の音色で固められていたバンドの音が、ここでは例えばベース音一つをとってもやけに FUZZ ってたり、逆回転のテープ録音風だったり、また変に安っぽい KB のリフが何気なくバックに流れていたり、そんな遊びがまた独特な背景世界を演出している。なお、ドラムはJason Jones から Michael Faeth に交代している。 |