compiled by
Shuko Saito
1998
これ一体何?って聞かれても困るのだけれども、最近 DENTON と TOKYO を行ったりきたりしてる Shuko Saito さんが送ってくれたテープのレビューです。聞いている内に夢の世界に何度も運ばれてしまい、気づくと何曲目かわからなくなってしまうという感じで、カセット・テープの曲名と音がうまく結びつかなくって困っているのですが...(ですのでこんなメチャなレビューもありませんが右のリストのバンドと記事が一致してない可能性もありますので、ご容赦を...)

全体の印象として、とても雑多な文化/音楽が奇妙に混ざり合った不可解さ異様さ、でもその背景に感じられるとてもしっかりとした南部的なビート。洗練される前のゴッタ煮的カオスのみが持ち得る可能性に満ちています。

例えば何気なしにレガエ的な曲にも、また静かなギター/ストリングを響かせる中にも、シンセ音を空間にばらまく時でも...皮膚の下から暑さで吹き出てくる汗のような感触がどこからともなく感じられたりして、 そしてそれが独特なトランス感を与えずにはおかないのです。

1.


SUB OSLO DUBALISCIOUS
  pop gourp ってあったよね。なんかそんな感じの出だし。ショート&ロング・ディレイでカクテルされてるパーカッション&ノイズの音群は何故か Pink Floyd のウマグマの感触。

2.


STUMPTONE JEREMY BENTHOMS BOOTS
  8ビートにギラギラしたギター・サウンド、ボーカルの声が何故か Neutral Milk Hotel に聞こえる。

3.


FALCON(MAZINGA) MEDITATION#2
  インディアン・ミニマム? またはケルト・ノイズ?

4.


CHRIS RYAN NEVER FOREVER
  サンプルしたドラム音? 重いベース、ぴょんぴょんはねるシンセ、低い弦中心に奏でるギター、何処か今というスクリーンがある。終わりかたは何気なく唐突。

5.


LIFT TO EXPERIENCE LIFT ON UP
  繰り返されるやさしい響きのギターリフとそのまわりを次々に姿をかえて彩るギター・ノイズ、ベース、ドラム。ボーカルには深くエコーがかけられていて、歌詞を聞き取るのは難しそう。エンディングでなにかボソボソ言ってるんだけれども...

6.


RF PROGRAMME LOOM
  またサンプラでループしてるドラム&ベース?リフを繰り返すシンセ、でもこのフレーズT.Rex?または Eno?なんて思ってると動き出すブギウギ!この女性ボーカルも深いリバーブの向こうで何か呪文を唱えてるって感じ。

7.


ROSHANDA RED QUARTET ....LIVE@ARGD in MELODICA'97
  突然始まるXファイルの様なイントロ...ディレイでばらまかれる何かを言ってるボーカル。レガエ的リズム・セクション。色を操るメロディ・パート。ボディは全体をドライブさせる。

8.


MAXINE'S RADIATOR FRANKENSTEIN BREF
  まさにFUZZ丸出しのキター。ブリッジで入る無意識的なピピピ(ピアノ)音、PERE UBU がパンクしてる?

9.


LIGHT BRIGHT HIGHWAY ...LIVE@ARGO
  ずっと深い暗闇の中から徐々に姿を現すギターと、不定期にボリュームをリバースするベース音。そしてちょっとシド・バレットのようなギターの無謀な飛翔。

10. 


COMET MOON GLORY+THE 7th SUN
  ボーカル入りのわりにポップな曲。テープ全体の中では一番はやりそうな音だけれども、といって馬鹿にできない、Cool な曲だ。

11. 


COMET Hidden track
  長い静寂の中から急に浮かび上がるドラム群、少しシャフルなビートの上を輝きを帯びたギターが飛び交う。


#1.-9. of "Melodica" demo cd #10 of "Crandelier musings"(dedicated)