#絶対に勝たねばならない勝負の時ってヤツは、いつか必ず訪れるものです。
ところでボクは一発勝負ってのが好きでして。
いや、好きなだけでなかなか踏み込んではいけないンですけどね。
おおきな勝負をしてる時のあの痺れ感が好きなンですよ。
いわゆる痺れマニアってヤツですか?
コレについての解説は片山まさゆきのスーパーヅガンを読んで頂くとして。
一発勝負といえばやっぱり競馬です。
麻雀よりも競馬の方が一発勝負という感じがします。
負けると勝負の過程を振り返るとかいう事すらできなくなるぐらいグッタリとしますし、
ダメージが体の芯にまで響きます。
だいたい4年前くらいですかね。
丁度キャバにはまっていた頃で、なおかつ麻雀の調子もよくなくてね。
とにかく金がありませんでした。
カードから引こうにも3枚中2枚が限度額一杯までいってましたし。
それでも毎週 週末になると渋谷の場外馬券売り場に立っている・・・
まあ一種の病気にかかっていた時期でした。それでも、
飲む・打つ・買う制覇だガハハハハハ
とか言って悦に入ってたわけですからもうアレですね。
ドラゴン花火 口にくわえて”ゴジラ”とかやって口の中やけどしてしばらくチューブで
栄養とる羽目になったっていうくらいバカ絶頂だったワケですね。
で、とにかく短期間に100万以上の金がほしかったワケですよ。
当事もう1人ボクと同じような状況で、パンチングマシーン殴って小指折る並のバカが
ダチにいたンで、そいつと無い知恵出し合って競馬で勝負する事に決めました。
お互いに残されたカードから限度額目一杯引いてなンとか30万の金をつくりました。
もちろん狙いは一点勝負。
普通なら散らして買ってリスク分散させようって考えるンでしょうが、
そンな事は脳の片隅にも浮かばないくらいテンパってる時だったンで、
やっぱ男は一点だよなァ〜
とかいう訳のわからない言葉でハト並の思考を無理矢理フォローしました。
ところで競馬に絶対は存在する、とボクは思っています。
タイミングと条件と場所がかちあえば。
そしてそれらの条件をすべて一致させるレースが(そう思ったンだよッ)次週に控えていました。
このレース、馬と呼ぶ事ができるのは3頭、後は皆ロバでした。
この3頭の中から2頭を選択すればいいだけです。
なンだ楽勝じゃん。(イヤ本当に当事はそう思ってたンだって!)
バブルガムフェロ−・マヤノトップガン・サクラロ−レル、
この中から1頭を消去しました。
レース開始。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッッッ!!
レースは終わりました。
そうレースは終わった・・・・
ふと横を見ました。
ダチは焦点の定まらない眼のまま天使のように微笑みながら、その場でクルクルとゆっくり
まわりはじめました。
どうしようもない虚無感とぶつけようのない絶望感、そしていたたまれない状況に直面した時、
人はマワリます。たとえようのない安らかな笑顔で。ゆっくりと。
ボクも一緒にマワリました。
クルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクルクル・・・・
二人はいつまでもマワリ続けました。そういつまでも、いつまでも・・・
絶対に勝たねばならない勝負の時ってヤツは、いつか必ず訪れるものです。
そしてそれに敗北したヤツ等に「ギャンブル」などという言葉を口にする資格はありません。
今は競馬G1のみ1レース1万円限定で楽しンでいます。
「まだ人生に敗北したワケじゃねえや」
あ、ソレ言い訳ね。