<モテニッキ・8>
体臭が濃すぎる。
佐藤さん、ちょっと体臭が濃すぎる。
やはりテクニックのみに流されてはいけないようだ。
加えて言うなら、はじめはあんなにピチピチしていた佐藤さん、だんだんと元気がなくなっていく。
ま、まさか…佐藤さん、僕のことが嫌いなの?
結果から言うと息絶えた。
たったの1時間ともに過ごしただけで息絶えた。
よく分からないが好きとか嫌いとかいう以前に僕らは共生不可能だったようだ。
せめてもの供養として、佐藤さんを鯉コクにして食す。
佐藤さんよ、僕の血となり肉となれ。そして僕の中で永遠に生きろ。
真実の愛は未だ見つからず、その道のりは果てしなく遠い。
それでも僕の探究の旅は続く。 僕は決して諦めない。
所詮、種族というカテゴリーなんて飾りだ、人間にはそれが分からんだけなのだ。
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