NO-FUTURE 主宰 【G企画】参加
S10 ― シャウトがクソカッコイイ曲10本集めてインプレ ―
僕は、ロックが好きです。
ロックのどこか好きで、カッコイイかと言ったら熱狂と興奮です。
どのあたりにそれを感じるかと言ったら、僕の場合ただ、ただクソシャウトです(馬鹿だから)。
そんなわけで、自ずとクソカッコイイクソシャウトを聞かせてくれるバンドなりボーカルを好きになり、クソシャウトが在る曲が特にお気に入りとなります(馬鹿だから)。
つまり、僕にとってクソカッコイイ、クソシャウトがある曲は否応なしにロックですし、それを歌うバンドはロックンロールバンドです。
例えそれが、ジャズと呼ばれようとブルースと呼ばれようと演歌と呼ばれようとも、はたまた童謡であっても、たとえ解読不能な言語であっても、クソカッコイイクソシャウトが在れば、それはロックンロールだと思ってます(馬鹿だから)。
せっかくだから、バンドが10本集まるようにチョイスをバラけました。(じゃないと、同一バンドで10本埋まってしまうので。それと馬鹿だから)。
ついでに、バンドの印象なんかも軽く吐いてます。
そんなわけで、S10レッツゴォォォォッ!! (クソシャウト)
S1
「making the load blues」
(Hi-STANDARD)
僕、Hi-STANDARD大好きです。
どこが好きかと言ったら、(あくまで僕が)それまで聴いた事の無いような、独創的なメロディが一発で刺さったし、決して安易にメディアに頼ることなく、そして世間に決して踊らされず、ロックンロールバンドとして、そしてパンクスとしてのカッコ良さに重きを置いた活動スタイル、それをこれほどまで徹底的に貫き通す信念の強さもカッコイイ。
そして何と言ってもシャウトがカッコイイんです、これがまた。
どっちかつうとメインボーカルの難波(ベース)よりも健(ギター)の、コーラス等で聴けるハイトーンで程良くカドの取れたクソシャウトに僕はメロメロッ!!
そんな健のクソシャウトがもっとも映えるのが、この曲「making the load blues」。
曲の大半を占める健のマシンガンのようなクソシャウトが死ぬほどクールッ!! 日本語歌詞片手に聞くと、さらにそれが倍増。
とくに健シャウト中盤の
“ fuck!! fuck!! fuck!! fuck!! ”
このFuck連打はまさに圧巻。おミソに刺さりまくり。
もう、なんつうか、もしも僕がここのシャウトをオカズにしてナニが出来る体だったならば、出来るんだとしたならば、多分僕、猿になりますよ。自信あります。
Hi-STANDARDのG&Vo、健。
ヘビィ且つメロディアスなギターはもちろん彼のクソシャウトも僕にとって大きな魅力の一つ。
かっけぇなクソッ!!
で、この曲を収録しているアルバムにもう一曲、同じように健のクソシャウトが決まりまくってる「Just Rock」という曲がるんですが、こっちも「making〜」同様、健がほぼメインで歌うというかクソシャウトするんですが、声が裏返るほどのクソシャウトがマジ、カッコイイ。カッコイイったらカッコイイッ!!
収録アルバム
「MAKING THE ROAD」
S2
「HONGOLIAN’S THEME」
(BBQ CHITKENS)
上で紹介したHi-STANDARDの健(KEN)、彼が身近な仲間達を集めてHi-STANDARDと並行して結成したバンド「BBQ CHITKENS」のファーストアルバム(次回作があるかは知らないが)の中から僕のお気に入りの一曲。
仲間内の“ボス”兼ギタリストであるところのKENがバンドのボーカルパートに選んだのは、友人ホンゴリアン。
彼の本業はクソ忙しいデザイナー。
なのに、バンドのボーカルをやらされ、おまけにKENに散々コキ使われ、といった彼のそんな鬱憤をホンゴリアン自ら歌い上げる、この曲。
My name is Hongolian !!! (オレの名前はホンゴリアン !!
I'm not a real singer !!! (オレは本当はシンガーなんかじゃねぇんだッ !!
Ken forces to me to sing !!! (KENに無理矢理やらされてんだッ !!
No choice becouse he's the boss !!! (でも、彼がボスだから選択の余地はなしッ!!
押さえ切れないやるせなさをシャウトで消化フレーズが曲の頭から炸裂。
で、その後に続くKENとホンゴリアンのクソシャウトの掛け合いがすげぇカッコイイ。
別にメッセージ性もクソもないフレーズだけど、もうカッコよくてしょうがない、KENのシャウトも、ホンゴリアンのシャウトも。
ああ、シャウトってステキ。
意味はないかもしれないが、僕が大好きでたまらないその、KENとホンゴリアンの掛け合いクソシャウト部分の歌詞抜粋。
" Remenber this song !! " (この曲覚えて来い) ←ギタリスト*KEN
" Yes, sir " (はい、わかりました) ←ボーカル*ホンゴリアン
" You're singin' it wrong !! " (歌間違えてるぞ)
" Yes, sir "
" That's the wrong key !! " (曲のキーが違う)
" Yes, sir "
" Stop wastin time !! " (モタモタすんな)
" Yes, sir "
" Drive me home !! " (家まで車で送ってけ)
" Yes, sir "
" Go buy some food !! " (何か食い物買って来い)
" Yes, sir "
" Take out the trash !! " (ゴミ捨てとけ)
" Yes, sir "
いや、カッコいいんですって、ここが、すげぇ。
ちなみにこの曲が収録されているアルバム「Inside Rock Strikes Back」は全19曲収録でトータル演奏時間が怒涛の18分という、ロックスピリッツと疾走感溢れまくりの仕上がりだ。
さらに、全曲を通してパワフルシャウトが気持ち良すぎ。
収録アルバム
「Indie Rock Strikes Back」
S3
「SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」
(THE BEATLES)
ビートルズの様々な曲に在る、あの突き刺すようなシャウト、その一瞬に熱狂と、興奮を求めていて、その他の秀逸なコード進行やアレンジの素晴らしさ云々と言った楽曲の完成度高さと言った部分には目もくれず、と言った感じで、ひたすらシャウトを頭に叩き込んで、気持ち良くハイになってます。
タイトルからしてシャウトなカバー曲「TWIST AND SHOUT」も当然、ジョン・レノンのハスキーボイスシャウトが死ぬほど気持ち良過ぎなんですが、ビートルズのオリジナル曲の中から選ぶとなると、「SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」、この曲です。
いわゆる「アァーゥッ!!(活字ではうまく表現出来ないが)」つう雄叫び的なシャウトこそ無いものの、その代わり、と言うかそれ以上に歌い出しの
「It was twenty years ago today, 〜略〜 Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Baaaand!!!! 」
のポール・マッカートニーの歌い方が、ズ太くシャウトしてて、すっげぇカッコイイ。
シャウト好きの僕にとって、そりゃこういう継続的シャウトはたまりませんとも。
で、その後に続くコーラスワークの素晴らしさとかは僕的には、どうでもよくて、どっちかと言うとそこを抜けた後の 再びシャウトゾーンである「I don't really want to stop the show,〜」がすげぇ聞きたくて、いつも早送りしたくなる衝動に駆られるくらいです。
そんなわけで、純粋にビートルズを愛してる方から言わせれば、石をぶつけられかねない、かなり邪道な惚れ方なわけですが、数あるビートルズソングの中でも、やっぱりシャウトが在る曲が好きです。
でも、実はジョンかポールか、はたまた誰がシャウトしてるのか区別できなかったりするダメな僕です。
収録アルバム
「SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」
S4
「MIDI SURF」
(THE MAD CAPSULE MARKET'S)
このバンド、名前は前から知ってたのだけど、まだ最近のCDしか聞き込んでない。
以前、たまたま中古屋で100円だったマキシシングルを何枚か買ってみたのだが、ボーカルKYONOのシャウトがあまりにもカッコ良すぎて、一発で気に入ってしまった。
完全シャウト仕様の、太さと鋭さを兼ね備えた奇跡ボイス。たまらん。
このバンドの初期の頃とか全然知らないけど、もう、カッコイイと思うんだからしょうがない。
で、そんな中でも、畳み掛けるような圧倒的シャウトがすげぇカッコイイお気に入りクソシャウトソングが、この「MIDI SURF」。
それまで、「打ち込み系とかデジタルっぽいのとかはなんとなく苦手だから・・・」と敬遠していたのだが、そういった、手法だとかスタイルとか細かい事で喰わず嫌いになるのは、すげぇ下らない事だと気付かしてくれた一曲。
収録アルバム
「MIDI SURF」(マキシシングル)
S5
「はけ口ドール」
(ヌンチャク)
シャウト大好きな僕の音楽ライフにおいて、オールシャウトと言っても過言ではない、いわゆるハードコアと呼ばれる音楽は、かなり重宝するのだが、そんな中でも僕好みのクソかっこいいシャウトを聞かせてくれて大好きなバンドが「ヌンチャク」。
ヌンチャクだったら、どのアルバムのどの曲を選んでも、クソシャウトソングになるわけだが、なかでもKUNI( ツインボーカルの主に絶叫担当 *オレ主観 )の渾身の超絶クソシャウトが聞ける、この1曲がカッコイイ。
KUNIのシャウト一本に懸ける情熱が、強制的に聴き手の熱狂と興奮へと昇華される、そんなシャウトフレーズ。
“ 妖怪コギャールッ!! Fuck off !! Fuck you !!
なんて言葉使ーう奴程バカッバカッバカッ!!
アーホッ死ーねッ!! クソッ!!アホッ!! 死ーねぇぇぇーッ !! ”
マジ、ウンコ漏らしてバカになっちゃうくらいクソかっけぇKUNIの超絶シャウト。
早すぎた解散が惜しい。
収録アルバム
「NUNCHAKURA」
S6
「Loving You」
(ミニー・リパートン)
どちらかと言えば、しっとりしたバラード風な曲なだけに、僕が好きなシャウトソングとは対極に位置しそうなこの「Loving You」だが、やっぱり僕は、この曲の優しくせつないメロディはさることながら、ミニー・リパートンのクソシャウトに惚れ惚れするのです。
曲中のあの一体どっから声出しているのか、とにかくクソ高い声で
「ア〜アアア〜アアァ〜・・・・(やっぱ活字にするとマヌケになる)」
は僕の中では間違いなく極上シャウトに値するモノで、ずっぷり刺さります、おミソに。
「引っ込めミーハー野郎ッ!!」と、ゴチリゴチリと石で殴られる事を恐れず言うなら、ただ、大声でがなりたてれば、それが即ちシャウトかと言ったら、それは違うんだ、と。
シャウトってのはそいつの歌に込める魂、そのものなのさ、と。
つまり、この「Loving You」は激しい恋に生きる乙女のソウル、それをあの嗚咽にも似たシャウトで表現し・・・痛いッ!! 痛いッ!! 石を、石をぶつけないでッ!! 痛いッ!!
収録アルバム
「PERFECT ANGEL」
S7
「SPAGHETTI HAIR」
(BLANKEY JET CITY)
ブランキージェットシティは、実に色々魅力の多いバンドと言う印象だが、やっぱり僕はボーカル浅井の退廃的な空気を漂わせながらも、「前」に向かって腹の底から唸りあげるシャウトがカッコ良くて好きだ。
このバンドの曲でベストシャウトを挙げるのは、あまりに候補曲(候補シャウト)が多すぎて困難なのだが、何回聞いても気持ち良いほどクレイジーな、この曲が自分は好き。
全体的にわりとダラダラした歌い方なので曲の節目節目での浅井のクソシャウトが余計に突き刺さる。
曲中にシャウトポイントは幾つかあるのだが、2回目のギターソロに入る前の
「LET'S GOOOOOOOO!!!!」
がクソカッコ良過ぎ。ほんとそのまま僕のノーミソがレッツゴウしてしまいそうな軽いトランス効果さえあるんじゃないか。それはないか。
曲全体を通してみても、「言ってる意味はよくわからねぇが、とにかくスゴイカッコ良さだぜッ!!」の典型と言える一曲。
とっくに解散しちゃったけど、ギタープレイもクソかっこいいし、これから、もっと聞き込みたいバンドの一つ。
収録アルバム
「LOVE FLASH FEVER」 「BLANKEY JET CITY 1997-2000」
こっちはベストアルバムで他にもクソカッコイイ曲が目白押し。
S8
「俺は俺の死を死にたい」
(THE BLUE HEARTS)
ブルーハーツのアルバムには大抵1曲、ギターのマーシー(真島)がボーカルを取る曲があるんですが、僕は彼のギターはもちろん、あのハスキーボイス、そしてクソガキみたいなシャウトが大好きです。
彼の音楽のルーツがビートルズというのも、このパワフルシャウトから如実に感じとれます。
歌って叫べるギタリスト。ボクが愛してやまないロックンローラーです。
そんなわけで僕は、名曲揃いのブルーハーツソングの中でも、おのずと彼のボカール曲がマイお気に入りの上位を占めるんですが、さらにそんな中でもシャウトのカッコ良さで選ぶとこの曲。
曲全体を通して軽くシャウトがかった歌い方なのだが、そんな中でも僕がもっともシビれちゃうシャウトポイントはギターソロに入る前のこのフレーズのコイツ。
“豚の安心を買うより 狼の不安を背負う
世界の首根っこ押さえ ギターでブン殴ってやらァァァッ!!”
しかも、続くギターソロの裏で「雄叫びクソシャウト」の連打。
欲を言えば、CDだとやっぱりなんか小奇麗にまとまっちゃってる感じがして、S10に入れるかどうか迷ったのだが、ライヴで聴いた時のこの曲のクソシャウトのカッコよさが、あまりに印象的だったので、やっぱり入れた。
シャウトをおいしく味わうなら、やっぱライヴだ、ライヴ。ライヴに行こう!(ブルーハーツは解散したが)
収録アルバム
「STICK OUT」
S9
「ガタガタゴー」
(THE HIGH-LOWS)
さて、続いてのクソシャウト曲は元ブルーハーツの(甲本)ヒロトとマーシー(真島昌利)が在籍するザ・ハイロウズの、やっぱり、マーシーがボーカルを取るこのシャウトソング。
“全てブチのめせ オレのロックンロール”
涙がちょちょ切れるほどカッコイイ曲中の一節。
そして、まさにその通り、死ぬほどロックしてます、この曲。
なんか、うまく言葉に出来ないんですが、ドカーンって感じで。
全部ドーカンッ!! みたいな。
めんどくせぇッ!! ロックンロールだッ!! ドカーンだッ!! …みたいな(説明になってねぇ)。
一言で言うなら、なんていうか凄い「オレはロックに魂を売ったんだ」つう感じが、これでもかってくらいに炸裂してるんです。カッチョイー。
しゃがれ声で終始シャウト気味に歌い上げつつ、クライマックスの
“ ブッ壊れたっていーじゃンッ!!
ブッ壊れたっていーじゃンッ!! いーじゃぁぁぁぁぅンッ!!! ”
クソガキの如く唸り上げるこのクソシャウト。たまりません。
ちなみに、この「ガタガタゴー」が収録されているアルバムは、エンジニア等を一切起用せずに自スタジオで、メンバーのみで仕上げたという、なんともロックな一枚。
マイベストR&Rアルバムと言っていいくらい気に入ってます。
収録アルバム
「バームクーヘン」
S10
「LONG TALL SALLY (ノッポのサリー)」
(LITTLE RICHARD)
ビートルズのカバーで有名なこの曲。
もちろんビートルズもクソかっこよく歌い上げてるですが、オリジナル、リトル・リチャードの畳み掛けるようなシャウトがたまりません。
彼、リトル・リチャードの頭の先からつま先まで、全身で歌ういあげるような怒涛のクソシャウト。
喜怒哀楽全てをクソシャウトに変換してブッ放つ、そのストレートさ。
単純に、それがすごくカッコいい。
ロックンロールとは何か。
そこには人それぞれ色んな考え方があるわけで、それを一つの定義として統一しようとしたり、他に強要したりしようとしたりする行為は、ロックンロールのそもそもの原点、その座標の対極に位置する行為だと思います。
他人はともかく、自分がどう感じるか、自分がどういうところに興奮するか、音楽のどこが楽しいか、そして好きかといった事を確信するという行為、それが僕の中でのロックだと思います。
と、なんかちょっと脈絡がオカシイし、こんなとこで香ばしい展開になってくるのもウンコすぎてアレすぎるので、この10曲目でまとめに入ると、
「僕はやっぱりシャウトが好きです」と、そんな感じです。
収録アルバム
「ベスト・オブ・リトル・リチャード」
買うなら、27曲入って2000円くらいのこれがオススメ。
あとがき
キレの悪いウンコのように、だらだら長くなってしまってソーリー!!!!!!(クソシャウト)