ドクターペッパー、通称ドクペ。いわく、「化学を超越したケミカルスメル。ドクペ飲むならドブ飲んだほうがマシ」。いわく、「うまいという奴の味覚は信用しない。つーか病院行け」。いわく、「毒」。とにかく酷評される飲みものです。 “飲みもの”と書くと「飲みものじゃねえよ」などと言われたりするのが難ですが、飲みものです。
なんて書いたものの、採りたてていうことのない炭酸飲料です。 120円で市販されている清涼飲料水ですから、毒なわけがありません。強いていっても、「ちょっと変わった臭いがするかな」ぐらいのものです。
そんな炭酸飲料になんでハマったのか、自分でも不思議です。ペットボトルのドクペを見つけたとき、箱買いしました。最高で1日12本飲んだことがあります。日本Dr.Pepper協会があったら、賞状の1枚や2枚はもらえてると思います。
しかし、それだけ常用していた僕ですが、もうドクペを飲んでいません。
ある日、なにげなく付けたテレビが『健康になろうぜ』的な内容でした。そしてその番組が、「清涼飲料水を飲みすぎると死ぬ」というショッキングな情報を発していたのです。
「どのぐらい飲むと危険なんでしょうか?」
「1日5本飲む生活を続けたら、危ないと思ってください」
オデ、12本飲んでるど?
初めて飲んだときに好きになり、今でも好きで、これからも大好きです。
もう飲まないけど。
こればっかりは「飲みものじゃねえよ」と言われたら、「そうっすね」としか答えられません。だって、プリンだもん。
外見だけなら、清涼飲料水の自販機で売っている、120円の缶ジュースです。でも、タブを開けて缶を傾けても中身が出てこないところが、そんじょそこらの清涼飲料水とはひと味違います。
興味本位で、缶切りを使って開けたことがあります。円筒形のプリンが詰まっていました。
プリンシェイクの正しい飲みかたは、
というものです。缶を振ることで中身のプリンが崩れ、ゲル状になって飲めるというシステムなのです。
以前、“プリンシェイク”で検索をかけてみたら、「プリンシェイクは何回振るのが1番うまいか」で口論になっている掲示板を見つけたことがあります。そう、振った回数によって崩れかたが違うため、喉ごしを好みで変えられるドリンク。おそらく、世界初でしょう。ちなみに僕は、大きく3回シェイクして飲むのが好みです。
一時期コンビニでも扱われていましたし、『ペットボトルのプリンシェイク』という、製作者にロングインタビューを試みたくなる製品もありました。しかし、あまり人気がなかったためでしょうか。最近ではほとんど見かけなくなりました。
ポッカの自販機を見かけたら、ぜひチェックしてください。プリンシェイクを見つけた人はラッキーです。大きく3回シェイクして、プリンを飲む楽しみを味わいましょう。
見つけられなかった人はコンビニに行って、適当なプリンを買ってきてください。適当に潰してすすれば、プリンシェイクがどんなものだかわかると思います。
聞けやグズども。 “販売元/サントリー”とまで覚えているのに、僕の妄想ドリンクなわけないだろが。
と、いうのもですね。少し前に始まり今でも続いている、清涼飲料水のお茶ブーム。友達と、「ベストオブお茶はなにか?」という話をしました。「『Love Body』はうまい。薄いけど」、「『おーいお茶』は外せない」などの意見が出るなか、僕が「もう売ってないっぽいけどさあ、ポレポレうまかったよね」と言ったのですよ。返ってきた反応は、
「はあ? なにそれ?」
これですわ。「紅茶じゃねえか」とか言われるならまだしも。
「知らねえ」
「あったじゃん。でっかい白ヌキで“ケニア茶”って書いてある」
「いや、知らねえ」
「サントリーの自販機に絶対あった!」
「はーい、妄想が始まりまちたよー。相手しちゃだめでちゅよー」
ほんのり甘くて、軽い香りの紅茶。アフリカをイメージしたものであろう、動物がデザインされた缶。僕の空想の産物だとしたら、病院行きが決定しかねないほどの妄想癖です。
あれだけ否定されまくり、全然売っていないところを見ると、僕の「あったらいいな」が爆発したドリンクの可能性も否めません。もし見かけたら、証拠として写真に収めてください。
そして、僕と一緒に入院しましょう。