E10(02/04/16)

えーとですね、今回この企画に参加する事を決めてから、何について書こうか迷ったんですよ。音楽とかは多いですし、かといってゲームはかなり疎いですし、結局映画になりました。(あえてE10にしてあります)では、どーぞどーぞ。
1、PULP FICTION(パルプフィクション

1発目はタランティーノ作品でお馴染みのこの映画です。これを観たのは中学の2年か3年の頃だったと思います。俺が初めて観た映画がこれでした。当時の俺にはただただショッキングな内容で、頭は吹っ飛ぶ、心臓に注射を刺す、ケツをほられる等々、今でも記憶に残ってます。

この映画は時間の表現が独特で、初めて観た時は流れを把握出来ませんでした。
それとキャストの凄さやシーンのカッコ良さが印象的です。サミュエル・L・ジャクソンのスタイルや発言の数々が当時の俺にはとてもカッコ良く見えました。
最後の方の強盗とサミュエル・L・ジャクソンとのやりとりがオススメだと思います。ちなみにブルース・ウィルスもこの映画が一番カッコイイです。
2、アメリカン・ヒストリーX

皆さんはナチスを御存知ですか?そうです。ヒトラー率いるナチス党(国家社会主義ドイツ労働者党)です。そのナチスの思想を受け継いで出来たのがネオナチです。俺は中学生の頃にナチスに興味をもって色々調べたりしてました。今はそうでもないですけど。

主人公のデレク(エドワート・ノートン)はネオナチ思想の白人至上主義グループに入っています。彼は父を殺した黒人に憎悪を抱いていて、ある日泥棒の黒人二人を殺して刑務所に入れられてしまいます。そこで起きた数々の出来事が彼の思想や信念を揺るがせます。それからのデレクの苦悩や心境の変化がこの映画の見どころです。映画の話はそんなにむずかしくなく観やすいと思います。あと入所時と出所時のデレクのギャップも見どころだと思います。

3、HUMAN TRAFFIC(ヒューマントラフィック

テクノ好きですか?あまり好きじゃ無い?そうですか。って、話が進みません。俺は結構テクノ好きなんですよ。で、この映画なんですけど、本当は若者の悩みや人間関係をえがいた作品らしいです。でも、ドラッグ・セックス・ミュージックの三つに生きるイギリスの若者をえがいた作品にしか見えないんです。でも、カッコイイし音楽もイイ感じなのでいれました。

元々そういうのに興味の無い人には面白く無いと思います。音楽に合わせた映像感が拭えないので。でも、そういうのが好きな方には結構楽しい映画じゃないでしょうか。ただ、音楽メインなら音楽、物語がメインなら物語、みたいな感じで割り切った方がもっと面 白いんじゃ無いかと。まぁ、俺はアリだと思いましたけど。映画の中でRONI SIZEはダサイみたいな事言ってたのは見なかった事にしてます。
4、GROOVE(グルーヴ

またまた音楽物の紹介です。偶然見つけた物なんで詳細は解らないんですが、低予算で作られた作品らしいです。で、内容はサンフランシスコのレイブ(ダンスパーティー)の話なんですが、イイ感じの倉庫を見つけては自分達で勝手にセットしレイブを開くって話です。ヒューマントラフィックと違う所は、コッチの方が若干音楽の見せ方がうまい。音楽とストーリーを上手く分けてると思います。

でも、3と4は好き嫌いがわかれると思うんですよ。ただ、テクノをよく知らない人とかテクノは退屈だと思ってる人とかが見ると、ちょっと変わるかも知れないです。あ、楽しそうだねって思うかも。ストーリー的に見るとありがちな感じがしますが、カッコイイ映像が見たいって人にはオススメだと思います。もう少し言うなら、キャラをハッキリ作った方がよかったと思います。
5、ゴールデンボーイ

今度はとある少年とおじいさんの話です。えー、またナチス絡みなんですが、2とは全然違います。ナチスに興味を持った少年が、指名手配されてる元ナチスの偉いさんを偶然発見してしまう所から話が転がりだします。やっぱり見どころは元ナチスのおじいさんが軍服をきて足踏みするシーンじゃないでしょうか。あれには結構参りました。

若干流れ的に無理な所が見えますが、人間の悪意や狂気みたいなものをこれほどにまで映像化出来るのは凄いと思います。これまた賛否両論なんですけど、演技とは思えない表情なんかも見どころなんですが、映像的な怖さよりも想像的な怖さが上回っている作品で面 白いと思います。何気ない少年の興味が狂気に触れより大きな狂気になる、みたいな。考える楽しさを味わえる映画だと思います。
6、BLISTER(ブリスター

フィギアが好きな人は避けては通れない物、それがブリスターだと思います。これは邦画なんですけど、ハッキリいってオタク映画です。しかもオタクを嫌味なくらいカッコ良くえがいてます。ストーリーは、極レアなフィギアをめぐる人間関係って所です。ただ、未来も絡んできますし、意味なんて無いとしか思えない喧嘩のシーンもあります。

実際の話はSFか?って思う所もありますし、無理だよ、無理!この人達何やってんの?と不思議で仕方ない所もありますが、そこは映画なので笑って流す所です。しかし、極レアフィギアの行方やブリスターに魅せられた人達の心境なんかは気になりましたし、純粋に面 白いと思います。頭を使わなくていい映画です。ただ、本物のオタクはこんなにカッコ良くないと思います。映画です。
7、KIDS(キッズ

「こんな下ネタ映画は誰でも作れる愚作だ」なんて言う人や、「今更撮るまでも無い退屈な映画」と言う人もいますが果 たしてそうでしょうか?俺はそうは思わないです。アメリカのティーンの日常をえがいた作品なんですが、見方は人それぞれだと思います。しかし一言いうなら、確かに問題性や話題性はあれど、映像の価値的なものは低いと思います。

上にも書いた通り映像としての評価は難しいとおもうんですが、ストーリーの問題性やマスコミなんかに取り上げられる話題性はあると思うんですよ。で、問題なのが映画としての価値と映像としての価値の差だと思うんです。俺としては映像としての価値は低いけど、映画としての価値はおおいにあると思います。だって面 白いですから。ですので一度、観てみるといいんじゃないでしょうか。
8、Gummo(ガンモ

微妙なんですよ、この映画。伝えたい事、あるいは表現したい事が全く見えてこない。そんな映画を選んだ理由はソコにあるんです。なにも見えてこない事がとても不思議なのに、その割に映像としては印象に残るなんとも言えない映画なんです。髪の毛を洗ってもらいながらパスタを食べる、猫を捕まえて肉屋に売る、喋らないウサギが出てくる、など。

チョコを売る双児や、お世辞にも男前とは言いにくい登場人物の数々も見逃せない所なんですが、なんと言っても表紙にもなってるウサギのヘッドギアをかぶってる少年。あれはいったい何を伝えたいのか、なにを表現してるのか、全くと言っていい程わかりません。こだわりなのかも知れませんが、かえって混乱を招くだけなので要らないのでは無いかと思います。それでもココから外せなかったのは何かを感じたからなのかも知れません。
9、HANG THE DJ(ハングザディージェー

タイトル通りDJが数々登場する映画なんですが、ドキュメンタリーなんです。世界で活躍するDJにスポットライトをあてて、クラブシーンを様々な角度から見れます。その他色々なジャンルの人達が出てきて、DJについて自らの意見を言ってたりします。DJというジャンルは果 たしてクリエイティブなのか、また、ミュージシャンとして認められるか等々。

俺はDJにさほど詳しいわけでは無いんですが、この映画を見てカッコ良さみたいなのを改めて実感しました。しかし物語では無い分、興味がわかない人には退屈な映画になるかも知れません。ですが、興味のある人やDJになりたい人なんかは見てて損はないと思います。3人同時のターンテーブル、圧巻のスクラッチ、ノリのいい音楽等といった音や映像的な事から、インタビューやDJというものへの意見等の話まで、カッコイイという種の珍しいドキュメンタリーでは無いでしょうか。
10、SCARFACE(スカーフェイス

ギャングが成り上がりそして栄光から破滅への転落をえがいた作品なんですが、アル・パチーノがカッコ良すぎです。見る前はたんなるドンパチギャング映画だと思ってたんですが、見終わってから切なくなりました。あまりこういった類の映画は見ないんですが良かったです。アル・パチーノ演じるトニー・モンタナの頭のキレや生き方のカッコ良さなんかも印象的です。

さっきも書きましたが、ドンパチ映画とかアクション映画とかって見ないんですよ。でも、この映画は見て良かったと思いました。成り上がっていく段階でみせる頭のキレや、栄光から転落していく時の苦悩や怒りなんかが、映像の派手さとは逆に、深く静かに考えるものがありました。引くに引けない男の生き方みたいなものや、妹を思う優しさからくる苛立ちなんかも印象に残ります。映像はアル・パチーノの演技や最後の撃たれるシーンなんかが見どころだと思います。

えー。という事で、E10だったんですけど、自分でざっと見た感じ自分の趣味を全面 に押し出したセレクトだと思います。でも、そういう企画なのでアリだと思います。そんなこんなでエセパンクZnのE10でした。

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