SUMMER SONIC 2012


2012年8月18・19日: 千葉マリン球場&幕張メッセ>

フジロック、ロック・イン・ジャパンに続くジャパン音楽フェスの三本柱の
一角たる「Summer Sonic」が今年も安定開催される運びとなり、まずは一安心。
気になるトリの方も、ロックンロール・リバイバルの旗手「The Strokes」に
今や貫禄十分のミクスチャー系大御所「Red Hot Chili Peppers」と、こちらも過去メンツに
ひけをとらない安定の豪華さ。

 <00> ■Jon Spencer Blues Explosion ■Green Day
 <01> Beck Marilyn Manson
 <02> Guns n' Roses THE OFFSPRING
 <03> BLUR Radiohead
 <04> Green Day The Beastie Boys
 <05> Nine Inch Nails OASIS
 <06> Metallica Linkin Park
 <07> Black Eyed Peas Arctic Monkeys
 <08> The Verve/The Prodigy COLDPLAY 
 <09> My Chemical Romance Linkin Park BEYONCE
 <10> JAY-Z Steve Wonder
 <11> The Strokes Red Hot Chili Peppers

 
<12> Green Day RIHANNA <---- New!!

初日は04以来の登場「Green Day」、これは素直に嬉しいとして2日目によもやのリアーナとは。
もろメジャー指向というか商業ポップ万歳とでもいうか、なんかもうバックストリート・ボーイズ辺りが
いつトリつとめてもおかしかないような空気になってきちゃいましたねサマソニも。
どうせ米ヒットチャート席巻路線に傾くなら、個人的にはR&B勢よりもヒップホップ勢を呼んでほしいかも。
てかサマソニと同じクリマン仕切りでサマソニ前日に同会場でライブやった「EMINEM」が今トリだったら最高
だったんですけどね。しかもその前日は同じく同プロモ、同会場で「The Beach Boys」、なんかこの二組だけで
普通に別のフェス開けちゃうくらい超豪華というね。どうせだったら今サマソニに組み込んで欲しかったかも。
(おかげで4日連続で幕張という強行日程に)(お金も体力もギリギリすぎてもう…)



*18日(一日目).

吉井和哉



09のB'z、一昨年の矢沢に続く流れなんでしょうか?
真昼間のマリンに脈絡なくジャパロックの大物が登場。かくいうミーもイエモン直撃世代の一人であり、
カラオケで"Burrn"とか"楽園"とか普通に熱唱していた時代とかあったわけですからね。その本家ボーカルを
サマソニで見れるとあっちゃそりゃ多少なりとも漲りますよ。ライブの方は初っ端から"SPARK"という思わず
ニヤリとしちゃうようなサプライズに加えて、折からの豪雨が(何故か)追い風となって、この時間帯にしちゃ
かなりテンション高めな状態に仕上がってましたね。中でもハイライトはやっぱり最後の"JAM"でしょう。
ほどよく盛り上がった場内をクールダウンさせる意味でしんみりとさせつつも、全体の一体感を高める効果は
抜群でしたね。久々に聞いたけどやっぱりいい曲だなと。(いませんでしたのエコーを脳内に響かせつつ)

 01:SPARK
 02:マサユメ
 03:煩悩コントロール
 04:母いす
 05:CALL ME
 06:ALL BY LOVE
 07:LOVE LOVE SHOW
 08:ビルマニア
 09:点描のしくみ
 10:JAM


Franz Ferdinand



で、次に見たのがミレニアム以降のUKロックの中心的存在にしてダンスロックの牽引役「フランツ」。
正直ミー的にはあの小気味いいカッティング以外は受け付けにくいバンドだったんですよねフランツって。
特に品行方正・健康優良的+お姉系なイメージとかね、UKジャンルというからにはもう少しアクモンや
傘的な退廃的ムードが欲しいかも的なことを勝手に思っていたりしたんですが、ここ最近少し耳にする機会が
あったもんでよくよく聞いてみたら案外スルメ系とでもいうか、確かにリズムにノリやすくて踊りやすい曲が
多いことに気付きはじめ…てかやっぱり聞かず嫌いはよくないですね。というわけで改めて鑑賞してみました。
中には妙にゲイっぽい感じなそれがあったり、直感に訴えかけない小難しいフィール曲があったりで、ん?と
思う部分もなきにしもあらずだったんですが、それでもこのレトロ感を醸し出しつつ、それでいて古めかしく
感じさせないセンスは圧倒的だなと。加えて"No You Girls"や"Do You Want To"などのダンス曲で徹頭徹尾
踊らせまくる他に、"40"系の大人ムードな引き出しを持っているのも強みだなあと感じました。
まあその大人感は匙加減を少し間違えると途端にホモっぽくなったりもするので(そいやダンスとホモって
食い合わせ良さそうですね、「Scissor Sisters」という例もあるし)調整が難しくあったりもするんですが、
彼らにはその辺りの道を間違えず、このままダンスロックの王道を突っ走ってほしいなあと。

 01:Matinee
 02:No You Girls
 03:Walk Away
 04:Right Thoughts
 05:Do You Want To
 06:Bring Me Your Love (a.k.a. "Scarlet & Blue")
 07:Michael
 08:Can't Stop Feeling (With "I Feel Love" by Donna … more)
 09:Take Me Out
 10:Ulysses
 11:This Fire
 12:40
 13:Outsiders


Green Day



今やレッチリやレディヘ、ケミカル兄弟と並ぶ安定のトリ候補と言えるんじゃないですかね、
というわけでみんな大好き「Green Day」、サマソニ的には04年以来、8年ぶりのマリン登場。
場内が見事にフルハウスな辺り、その世代オールマイティな人気っぷりを証明していましたね。
そして明るくノリよい曲調と楽しさ満点のサービス・パフォーマンスでもって、観客の熱気を
グングン引っ張っていってくれるステージングもこれまた安定感抜群。
そしてほぼ全曲、客とのコール&レスポンスあり、しかもその全て掛け声のバリエーションが
違うので、それを受けてる客をまったく飽きさせないというね。特にフレディのオマージュと
思われる「エーオー」のやりとりは最高に楽しかったです。あとMCで「トーキョー!」ではなく
ちゃんと「チバー!」って言ってくれてる辺りも日本通な感じがして好感もてましたね。
ハイライトは"King for a Day"の途中でいきなりステージに寝っ転がって唐突に"Hey Jude"を
歌いだした思いつきサプライズと、じわじわなアゲ曲"She"終了後、直立不動で瞳だけを左右に動かす
「静の動」スタイルから突如"Basket Case"に雪崩こんだ辺りの緩急展開あたりかな。
あ、いかにも硬派な感じだったマイクのリーゼントがロンゲになっていてもろ軟派っぽくなっていた
ところは別の意味で面白かったです。

 01:Welcome to Paradise
 02:Know Your Enemy
 03:Stay the Night
 04:Let Yourself Go
 05:Oh Love
 06:Holiday
 07:Letter bomb
 08:Boulevard of Broken Dreams
 09:Hitchin’ a Ride
 10:Brain Stew
 11:St.Jimmy
 12:Geek Stink Breath
 13:2000 Light Years Away
 14:Longview
 15:She
 16:Basket Case
 17:King for a Day
 18:99 Revolutions
 19:American Idiot
 20:Minority


<今日の駄目T>



#寝坊して見逃したロスプロ、侘びの意味もこめて買う。
 (後日追記)だが二度と着れないTに。



*19日(二日目).

Hoobastank



このバンド、サマソニ06の時に見る予定だったんですが、その前の「Zebrahead」プレイ中、
突如振ってきたゲリラ豪雨の中ではしゃぎすぎて全身ズブ濡れになっちゃったもんで、その後始末に
追われて見逃さざるをえなかったんですよね。というわけで6年ぶりのリベンジも兼ねて、
米ロスはグランジよりのロックバンド「Hoobastank」、通称「フーバス」を『マウンテン』にて観賞。
まずは出だしの"Pieces"と"Out of Control"、このギターを無性にかき鳴らしたくなるようなシブくて
重みのあるリフにていきなりテンションを持ち上げられましたね。売れセン系の曲調にかなり傾きがち
てはあるけれど生で聞いていて確かにカッコいいと思わせるオーラをまとわせている辺りはやはり本物でしょう。
あえて難を言うならこの系統の宿命たる曲調の似かよりによって、脳内が徐々に「カッコよさ」飽き
してくるという点でしょうか。そういう意味では、これまでのライブ展開を一旦リセットする、いわば
懐石における箸休め的存在の名バラード"The Reason"を持っているというのは本当に強みだなあと。
ただ必ずセットに入れなければならない存在になっている曲だけに、実はプレイしてる側の方がかなり
飽き飽きしてたりするんじゃ?

 01:Pieces
 02:Out of Control
 03:This Is Gonna Hurt
 04:Same Direction
 05:Running Away
 06:No Win Situation
 07:First Of Me
 08:Inside of You
 09:No Destination
 10:Just One
 11:The Reason
 12:Incomplete
 13:Crawling in the Dark


Tears For Fears



サマソニの『ソニック』トリと言えばとにかくハズさないことで有名。今回もその実績を信じて、
80年代前半のヒットチャートを華々しく飾ったことでも名を馳せた英国のエレポップ・デュオ
「Tears For Fears」を観賞することに。いや、序盤の"Sowing the Seeds of Love"、この力強さと
繊細さを併せ持った良メロにいきなりやられましたね。そしてこの優しく踊れる感じ、透明感を放つ
独特グルーヴ、そうそう、確かに「TFT」ってこんなバンドだったわ。てか全然衰えてないどころか
むしろ現役感バリバリなプレイっぷりに加えて、ステージ演出もスクリーン効果ありの手抜きなし
だったので、途中抜けして「New Order」を観に行く予定がどうしてもその場を離れられず、結局最後
まで見てしまうことに。ラストの"Shout"での徐々にテンション上げていく感とその間を盛り上げた
情感たっぷりなソロがとにかく最高でした。

 01:Badman's Song
 02:Sowing the Seeds of Love
 03:Change
 04:Mad World
 05:Memories Fade
 06:Everybody Loves a Happy Ending
 07:Billie Jean (Michael Jackson Cover)
 08:Advice for the Young at Heart
 09:Everybody Wants to Rule the World
 10:Pale Shelter
 11:Break It Down Again
 12:Head Over Heels
 13:Shout


New Order



てことでかのマッドチェスターを代表する伝説的バンド「New Order」のステージには4曲目の
"Ceremony"から参加。今サマソニの目玉バンドの一つなだけあり、年々面積が途方もなくグレードアップ
していくここ『マウンテン』にあってもほぼフルハウス状態。演奏の方は時折見られるムラっ気に加えて
ルーズさもアリアリ、間違ってもタイトとは言えない内容なんですが、そのフリーダムっぷりがどこか憂いを
帯びたこのサウンドにバカはまりしていることもまた事実。エレクトリカルなリズムに乗って楽しく踊れて、
しかも祭りの終わりを感じさせる寂寥感まで含んでいるサウンドなんて、まさに一大お祭りたるサマソニの
ラストを締めくくるにピッタリのバンドっしょ、ってことで今年もたっぷり堪能させていただきましたので、
クリマンさん、来年もよろしくということで。

 01:Elegia
 02:Crystal
 03:Regret
 04:Ceremony
 05:Age Of Consent
 06:Isolation
 07:Krafty
 08:Here To Stay
 09:Bizarre Love Triangle
 10:586
 11:The Perfect Kiss
 12:True Faith
 13:Blue Monday
 14:Temptation

 15:Transmission
 16:Love will tear us apart


<今日の駄目T>



#そのパフォーマンスに惚れてTFTのT買い。しかし飾りっ気ゼロだねこれ。


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