絶望・・・
それは、まさにそう呼ばれるものでした。
扉の前で呆然と立ち尽くしたあの時。
自分の存在意義がそのまま掻き消されるような焦燥感を味わい。
そしてボクは・・・
１０年ぶりにワガマンマ・モードの封印を解いたのでした。
ワガマンマ入ったボクを屈服させることが出来たゲームは、この世に２つしか存在しませン。
ライザンバー２／AD&Dヒルズファー
できることなら、このモードだけは使いたくなかった・・・
何故ならば、ワガマンマ入ると周りが完全に見えなくなるからです。
でももう許さない！ゼッタイに許さない！
ボクはボクをコケにするすべてのものを決して許しはしない！
さあ！いくぞ！いくぞ！いくぞ！ キィィィィ！
どっげえ！やられた！ 自分の頬を張りとばすッ！
「なンでやられるンだッ！」パシィン 「なンでやられるンだッ！」パシィン
あがががコウモリ！
「もう許してっ許してええええ！ くわあああああああ！！」
「油断ダメえ！」パシィン 「油断ダメえ！」パシィン
・・・ずるいよおおおおおお・・・（本泣き）
「油断ダメえ！ダメええ！！」バシィン 「油断ダメえ！ダメええ！！」バシィン
”ワガマンマ・モード”
ミスする度に自ら発狂。
泣き叫びながら自らの頬を思いっきしビンタすることにより、蓄積されたその怒りを
さらに思いっきりモンスター達にフィードバックさせるという禁断の奥義。
叫びすぎて咽がつぶれることと、頬がパンパンに腫れること以外、特に代償はありませン。
みンなも見習ってバンバン使うがいいです。
そして遂に再び！
ザマア！ザマア！ザマア！かああああああああ！
時間にして約６時間。
自らのほっぺを張ることおおよそ６４回
モニターに向かって泣き叫ぶこと７２回
加えて怒り狂うこと８４回
隣人からキチガイ扱いされること１回。
ようやくボクは正気に戻ることを許されました。
そしてもはや世界はボクのものお〜〜〜！
ランララランララランランランランっ♪ら〜らら〜〜♪
おおっお姫さま！ おおっお姫様！
お初に御目にかかります。我は勇者サカイと申す者。
統べての悪を打ち倒し、全ての善を受け入れる者！
嗚呼っ、涙でモニターがぼやけるよう・・・
１５年越しの感動が遂に目の前にィ！
おや？ 「おまちください」？
いいさ、いくらでも待つさあ。
ここまで来たらいくらでも待つさあ。
（いくらでも待つのさ〜）
ああ、あれだけイライラしてきたディスク・ロード音がなンて爽やかに聞こえるンだろう・・
・・・・・・
ん？ロードが終わったようだよ？
「♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」
おおっなンて心地よい音楽なンだあ〜
画面がこれっぽっちも変わらないところが多少気になるけど、これはアレだねっ？
この後のエンディング・シーンを大いに盛り上げる為のタメなンだね？
（そういうコトなンだねっ？）
「♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪」
ああ、そンなボクの気持ちに応えるかのように音楽は坦々と鳴り響くよ！
・・・・おや、音楽が終わったよ。
おや？ 「Aめんをせっとしてください」？
遂にきたよエンディング〜♪ おまちかねだよサカイ君！おまちかねたよサカイ君！
ワルツのステップを踏むような動きで軽々とディスクを裏返しちゃうよう。
「カチッカチッ」
わくわくっ
「カチッカチッ」
ドキドキッ
「カチッカチッ」
わくわくっ
「カチッカチッ」
ドキドキッ
夢がワクワク広がって！ 胸はドキドキときめくよ！
「カチッカチッ」
わくわくっ
「カチッカチッ」
ドキドキッ
「カチッカチッ」
わくわくっ
「カチッカチッ」
ドキドキッ
「カチッカチッ・・・カチッ」
おおっ！
「カチカチカチッ」
キタ━━━━━━(ﾟ∀ﾟ)━━━━━━ ！！！
！！！！！！！！！！！！ッ！
・・・おや？
なんでタイトル画面になるのかな？
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＜５分経過＞
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＜１０分経過＞
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どうしてタイトル画面のままなのかな？
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・・・・CONTINUEすることにより、Ending発動とかいうまわりクドい演出かい？
そうなのかい？
そうなンだよねッ！！
そうだと言って！お願いッ！ えいッ！（ぽちっ）
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ひゃあああああああああ
なんでスタート画面なんダイ？！
どうしてスタート画面に戻るんダイ？？
どうしてそンなことする必要があるんダイ？あ
きゃああああああああああああ
ボクはダメー！もうダメー！
ホントにダメーッ！！
！・・・ぽ
ぽ？
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ぽっぽっぽ〜 はとぽっぽ〜
＜終＞