Game 10

G企画用テキスト

個人的に大好きなゲーム10個集めてインプレ。
(エンディング・画像 多数あり、ネタばれ注意です)



G1:スーパー・ブラック・オニキス (FC)



女神転生シリーズの最大の功罪は、3D型RPGにオート・マッピングなる腑抜けたシステムを導入した
ことだと断言してはばかりません。
あったりまえですコノヤロウこちとら筋金入りのメイズ・マッピング・ジャンキーです。
PC88の時代からブラックオニキスやファンタジアン、デーモンズリングなどの迷路の中を、
方眼紙片手に1日中さまよってハアハアしてたド変態なンです、な〜にがオート・マッピングだ!
もうね、アホかと。馬鹿かと。
お前らな、システムに依存して、ふわふわしたプレイしてるなら3DーRPGやるンじゃねーよ、ボケが。
3DーRPGってのはな、もっと殺伐としてるべきなんだよ。
ダンジョンに足を踏み込んで方眼紙を手にした瞬間から、いつ全滅してもおかしくない、
皆殺すか皆殺されるか、そンな雰囲気がいいんじゃねーか。メガテン1しらねえ世代は、すっこんでろ。
お前は本当に3DーRPGプレイしたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。
お前、合体だけしたいンちゃうんかと。エンディングだけみたいンちゃうんかと。
3DーRPG通の俺から言わせてもらえば今、マッピング・マニアの間での最新流行はやっぱり、
スーパー・ブラック・オニキス、これだね。
パーティはヒーロとモンクをダブルにメイジをシングルで。これが通の組み方。
モンクってのはLIFE弱いけど、STR割と強め。これ。
で、それにカジェルを持たせると。これ最強。
しかしモンク全滅くらうと、もはや探索自体不可能になってしまうという危険も伴う、諸刃の剣。
素人にはお薦め出来ない。
まあお前らド素人は、PS版女神転生でもやってなさいってこった 。

そんなアナーキーな私にとって、この地下18階・地上44階にものぼる巨大な建造物の中を
ひたすらマッピングしながら探索していくという作業は、本当にもう楽しくて楽しくて(ハアハア)
しかも各階層の違いが極めて特徴的なんで、それ見たさに次の階へ進もうとする意欲がわいてくるんですね。
いやもうアホですわ。

ある階層では壁全体が火を吹いていると思ったら、ある階層では壁全体が骸骨で埋め尽くされてたり。
はたまた水草がからみつく水中を探索したあとは、凍てつくような氷の中を彷徨ったりとか…
攻略本で再確認してみたら、テーマに沿ったエリアが14もあったンですね、びっくりだ。
 ↓
 BLACK ONYX (最終エリア)
 OUT SIDE (塔外壁)
 ALIEN (異世界)
 GOLDEN CITY (黄金都市)
 FIRE (火)
 FACE (顔)
 ICE LAND (氷)
 SKELETON (骸骨)
 TREE LAND (木)
 BOULDERS (石壁)
 TEMPLE (寺院)
 TOWN (街)
 DARK DUNGEON (暗がり)
 DEEP WATER (水中)

探索調査することにより、段々と塔の全体構造が明らかになっていき、その目的も徐々に判明していきます。
探索→調査→解明→歓喜、という娯楽フローを、マッピング作業をとおして地味に味わうことができたこの
ゲームは、私にとって、あれから10年たった今でも忘れられない1本になっています。
今考えると、アフタヌーンで連載してる
BLAME!という漫画が、イメージ一番近いのかなあ。
何の目的で建っているかもわからない古代の建造物をひたすら踏破する、まさに男のロマンですよねコレ。

<1Shot>



#エンディング。これを見るのにノート1冊使いました。
 浪費した時間は、もはや考えたくありませン。




G2:ヘラクレスの栄光3 (SFC)



1では錬りこんでない武器消耗度というシステムを導入したせいで、ヘタレゲーぎりぎりの完成度になり、
2ではドラクエをベタで狙った為、ほとんど個性のない一山いくらゲーに成り下がってしまっていました。

じゃあ3では?というと、これが無茶苦茶インパクト大の代物にしあがってるンですよ、お客さん。
私の中では、純粋なシナリオの面白さという点において、未だにこのヘラクレス3のラストの盛り上がり
を越えたゲームはありません。これは後のファイナル・ファンタジーやドラクエなどが提供してくれた、
ありとあらゆる演出や仕掛けをもってしても同様の答えです。

えーと、エンゼル・ハートという映画がありまして、主人公はある男の足取りをひたすら追うのですが、
調べていくうちにその男がしでかしたことの全てがどんどん恐ろしくなっていきます。
そして遂にその本質そのものが自分だとわかった時のたとえようもない絶望感が、とても胸に迫るものが
あって大変に面白かった記憶があるのですが、このゲームもそンな感覚に似たものを味あわせてくれます。

さらにこのゲームには、自分の本質がわかってしまった後のその先がありまして、どうしてこうなってしまったのか、
どうすればそれを償えるのか、その為の代償は?そのためにしなければならない事は? という命題が次から次へと
叩きつけられます。

しでかした事をなかったことにできる筈などない という、まったくもって当たり前なのだけれど、その言葉
自体が持つ本当に絶望的なテーマの中にあるほんの少しの救い…  一言であらわすと、こンな感じでしょうか? 
前半はかなりダレるし、システム的には当事においてですら古くささが否めないゲームではあるものの、
シナリオ的には古今東西のどンなゲームと比較してもひけをとらないダイヤモンドの原石のようなゲームです。

<1Shot>



#変わり果てた主人公の姿。いや、これこそが本質だったというべきか。




G3:ZANAC (FC-DISC)



ド派手パワーアップによるエネミー殲滅の爽快感、高速スクロールによるスリル感、
簡略AI搭載による戦略的要素、パワーアップ・アイテム選択による戦術的要素 etc…
シューティング・ゲームにおける一つの究極の回答は今から15年も前に既に導きだされていました。
ゲーム史上に燦然と輝くこの名作を、あの子猫物語をつくったメーカーがリリースしたという事実は
何かの間違いなンじゃないかと未だに私は疑ってやみません。
(あ、今よく見たらマニュアルの裏側にコンピュータ・デザイン:コンパイルの文字があったわ)

矛盾なく展開される敵の弾幕をさけて、最大限に強化した高速速射弾をビシバシぶちこむこの快感!
回避・回避・強化・強化・強化・殲滅・殲滅・殲滅ゥゥゥゥゥゥゥ!殲滅ゥゥゥゥゥゥゥ!
シューティングゲームにおける、ありとあらゆるエクスタシー・エッセンスを凝縮させて詰め込んだ
その濃度はマジで半端じゃありません。
バックでビシバシひびくノリいいサウンドも手伝って、脳がトランス状態へとフォールダウンしていく中、
もはや思考能力はなく、本能のままに感じるままに殲滅ゥゥゥゥゥゥゥ!殲滅ゥゥゥゥゥゥゥ!

この感覚こそ、まさにゲーマー御用達、極上ドラッグと呼べる代物だと思います。

<1Shot>



#最終面:3段変化最終系形態。
 残機が11機もあったのに、ことごとく殲滅されました。




G4:忍者君 阿修羅ノ章 (FC)



もともと前作「魔城の冒険」が大好きでして。
なんてーかな、雷様や鎧武者などが誇る圧倒的な戦力に、頭脳と技術のみで立ち向かうべく、
2連発しかできないヘボ手裏剣で勝負するという、外見は軟派なンだけど中味はむちゃくちゃ硬派、
みたいな、まさにひと昔前のアクション系を代表するようなゲームだったンですよ、魔城の冒険。
ヘビ百匹面とか最高、99匹はダミーで本物は1匹だけ。もう笑うしかないのマジで。
そんな大好きなゲームの続編を、学校の帰り道に渋谷センター街のゲーセンで発見した時の嬉しさ
といったらもう…!

次の日から毎日 学校が終わるやいなや、バカダチとともそのゲーセンに直行。
昼飯代節約とか大日本印刷でバイトとかしてつくったなけなしのお金をね、
全部100円玉に両替して空き灰皿の中にじゃらじゃらブチこむわけですわ。
そンでもってひたすプレイしまくるわけですわ。ホントあたま悪すぎますわ。
そのうち三角壁ジャンプの達人とか、水中面のエキスパートとか、ボスがいこつ倒しのプロとか、
それぞれの得意ジャンルが分かれたりして、自分のおはこ面になると「この面オレやるオレ!」
とか言いあっちゃったりして、それがもうすげえ楽しいんですわ

プレイヤーあやつるところの忍者君のアクションも無茶苦茶キュートなンですよコレが。
「ニャン!」とか「やった!」とかね。もう最高。
一番かわいいのは、下は敵だらけ、落ちたらもう死ぬしかないという状況にて、壁にピタってはりついて
そこを「きゅこきゅこきゅこ」って必死になって登るアクション。
でもって、あともう少しで登りきる!と思った刹那、敵にブチおとされてなぶり殺されるワケですわ。
いやあもう笑うね、笑う笑う。
縦に走る坑道を調査しようと飛び下りていったら、そこはマグマの海でもう焼け死ぬしかないとかね。
マジ爆笑もん。

そンなすごく楽しかったゲーセン・ライフをふと思いだしながら、今でもたま〜にプレイしたりします、
懐かしのみンなに会いにいくのです。

<1Shot>



#マジでらぶ☆ なンつう可愛さですかコレは。
 ちなみに右はがいこつ〜ン。すごく強くてボクあぼ〜ん。




G5:イース1・2 (PCE-CDROM)



RPG系に関して言うならば、私は一回クリアしたゲームをリプレイする事はほとンどありませン。
だって1回やったら充分だし同じイベント見るのかったるいしそんな時間の無駄使いしたくないし
そもそも生きていること自体無駄だしオナニーだけが楽しみだし…と、そンな無精者の私がパソコン版
をプレイしまくった後、ファミコン版も即購入してやりまくり、はたまたPCエンジン版がでると聞いて、
それだけの為に「CDROM-SYSTEM」を購入してしまったゲームがコレです。

当事は家庭用ゲームにおいては、この手のアクションRPGがまだ珍しい時代でして、ハイドライドが
先駆者となって市場を開拓したはいいものの、その次に続くゲームがほとんど出ず、いまいちARPGは
メジャーになりきれていませンでした。(ゼルダは別格ね)
えっ当事スクウェアがARPG出してるって?何?キングス・ナイト?ないわー
そンなとこへもってきて発売されたのが、イース(FC)だったわけです。

そして、それをさらにアップグレードさせたのが、このPCエンジン版。
もともとのARPGとしての軽快アクションの出来の良さに加えて、ベースにあるシナリオの良さ、
ゆったりとした心の安らぎを感じさせる箱庭的世界観と、それにマッチした音楽の素晴らしさ。
そンな本質的に出来が良かったゲームに、アニメ要素と音声を加えちゃったら、そら最強に面白くなりますわ。
だってボクのフィーナが!ボクのフィーナがおしゃべりするンだよ!買うしかないじゃン買うしか!

ちなみに当事のこのゲームのキャッチは「優しさと感動」。
ゆえに今のドロドロになりきったボクには、もうこの面白さは理解不能。

あの頃が懐かしいのです、アニメ絵に燃え燃えだったあの頃が。
そンでもってマイマシンが燃えを萌えとか変換しちゃうようになった頃からおかしくなったンですきっと。
でも間違いは正さなくていいンです。その方が本人にとって幸せなこともあるンです。
世の中厳しいです、厳しいのです…

<1Shot>



#今みると何てこたない絵。
 この動画は、PC88におけるWillの描画を見た時と同じくらいの衝撃を私にもたらしました。




G6:アルゴスの戦士 (Arcade)

たしか高校くらいかなあ、青山と渋谷の間にあるゲーセンで、当事サルのようにプレイしたゲーム。
(アルゴスの戦士をファミコン版のアルゴス・はちゃめちゃ大進撃などという腐れゲーととり違えている方は
 死にましょう)

こンなに異次元ベクトルでカッコいい主人公見たことありませン。
頭に三角巾みたいな鉄のわっかをはめて、その鍛え上げられた肉体一つで真っ向から敵に立ちむかうゥゥゥ!
え?武器もってないよ武器。ひょっとして腕につけてるトゲがはえた鉄の球が武器? それ‥をどう…するの?
敵にぶつけンだようゥ!そのまンまあァァァ!
骨まで砕くぜオりゃあ!トゲつき鉄球ブンまわして敵を骨ごとブチ殺すゥゥゥ!

え? じゃあその天空のインドラとかは何に使うの?
ん?コレ? うん、あそこに北斗の拳やられキャラNO1の牙一族もどきがいるだろ。
彼等はああやって肩にのりあってトーテム・ポールをつくる習性があるのさ。
だからね、これをこうやって手に装着してね。
全員まとめて下から股関節ごと串刺すンだようゥゥゥ! 脳みそブチまけろやゴラぁ!
おやじィィィいいいいいでえええええイダデエエエエエ!
いてえってか?いてえってか?股ぐらごと下からコナゴナにされるのはいてえってか?ヒーヒヒヒ!

え? じゃあその踏殺のインドラとかは何に使うの?
ん?コレ? これはね。こうやって足に装着してね。
敵を上からあばら骨ごとおしつぶすンだようゥゥゥ! 内臓ブチまけろやオラぁ!
おおおお兄ちゃん!敵が骨ごとぐしゃりって!ぐしゃぐしゃって!
内臓も残さねえぜゲハハハハハァァァァ!

そンでもってボクこういう発想そのものを投げっぱなした破壊ゲーム、すご〜く大好き。




G7:ロマンシング・サ・ガ (SFC)



パソコン版テグザーで一世を風靡したスクウェアが、FFによりコンシューマ業界でも大成功を
おさめ、その後も順調にマーケット拡大を進めていった年、1991年。
現状を維持しようとするだけでなく、そこから新たなる路線を産みだして更なる大躍進を遂げようと、
どのメーカーもギラギラしていた時代。

そう、スクウェアがもっともスクウェアだった頃。

そンな頃に、このロマンシング・サガはリリースされました。
今までスクウェアが構築してきたファンタジーワールドの中に、マイト&マジックの流れをくんだ
フリーシナリオ制を導入し、その中にて様々な背景を背負った主人公達をリンクさせることにより、
今までのような1本道のゲーム進行を打破して、全体により深みをもたせようとした作品でした。

また、他にも特徴あるふきだし型のウィンドウ、勧善懲悪路線からの脱却など、ゲームのあちこちに
何か新しいことをやってやるンだ!という意欲が満ち溢れていた作品でもありました。

ただね。本当にいろいろやろうとしすぎたンだよね。
各シナリオをつなぐ連想性は弱いわ、キャラ成長度による敵キャラのバランスは危ういわ、
成長システムそのものの考え方がおかしいわで、やたらアラが目立つ雑なゲームになっちゃったことも
事実なんですけどね。

でもね。でもね。どうだっていいンです、そんな事は。
やたらエンカウント率の高い敵をえんえんと粉砕しまくり、どこがどう繋がってるンだか今いち読めない
シナリオ群を乗り越え、やったらめったら強い最後のボスを、パーティ全体ボロボロになりながらも遂に
倒したあとのエンディングにてね、

<とある港町にて、母とその娘の会話>
 
・・北エスタミルのお金持ちのおぼっちゃんだよ。こんな言い話しはめったにないよ。

 やめとくれよ母ちゃん、あたいはそんなきはない…

 ねえファラ、あんたの気持ちもよくわかるよ。でもねいくらまってもジャミルは帰ってきやしないよ、
 もうしんじ

 そんなことないよ!ジャミルは必ずもどってくるよ きれいな指輪でも持って、いつもみたいに…


みたいな会話があって、その後 場面が転換してね。
勇壮な音楽が段々と高まっていく中、画面が徐々に徐々に明るくなっていってね、
最後の戦いが行われた島の先端が少しずつスクロールして姿をみせていくのね。

そして…



#いやあ、もうこの後ろ姿だけで満足。この後ふりむいてくれるのにも満足
 まさに王道中の王道をいく、このエンディングだけでもう大満足。




G8:スーパー・フォーメーション・サッカー (SFC)



これにはハマりました。本当にこのゲームはよくやったよなあ。

4-4-2、4-3-3などの標準的なフォーメーションから、2-3-5とかいう極端な攻撃重視の
システムまで自由に選択できるのも目新しい部分でしたが、何が面白かったかって、ゲーム全体
の流れを肌で感じられるシステムが、今までのサッカーゲームとは一線を画してました。

ゲームの流れが、ボールがあるその1区画だけじゃなく、その位置から前線へつながるパスの隙間とか
ボールをとられた後のディフェンダーの位置関係などなど、全フィールドに渡って繋がっていたので、
戦略とかちゃんと考えることが出来たンですね、それも自然な形で。

キーパーをパス回しで振りまわしてゴール決めたり、角度がないところからカーヴかけてシュートしたり、
その後のシリーズではディフェンダーを前におびきよせてのループ・シュートまでできるようになったり、
とにかくプレイ全体にリアリティがありました、このゲームには。

当事、週に2回は友達の家いって、このゲームをサルのようにプレイしてましたね。
L・Rボタンを使うことによりボールの曲がりを調整できるので、それを上手く使っての必殺シュートを
自分勝手にあみだして、くらえタイガーショット!とかアホみたいに叫んでましたわマジで。
あンましハマりすぎてヒューマン主催の大会にまで出ちゃったりしてね。いやあ懐かしいですホント。

ちなみに日本チームのメンバー見てみたらカズクン、タケエダ、チナミ、ホリケ、カトキウ、キタサワ、
控えにカマモチョ、オクヘラとかがいました。これ、今の人は一体何人わかるンだろう?

<1Shot>



#渾身のシュートが美しいカーヴを描きながら、ゴールへと吸いこまれていく瞬間。
 スムーズに曲がってくれるところがポイント。カタルシス。




G9:ゼルダの伝説 (FC-DISC)



あまりにもメジャーどころなンだけど、コレをマイ・ベストからはずすわけにはいきませンでした。
ファミコンってこんなに面白いの??ゲームって何て楽しいンだろう、という刷り込みを私に行い、その後、
超ド級真正オタへの道を確実に歩ませてしまうきっかけとなったゲーム。

で、今プレイしながら、このゲームの最大のカタルシスは何か、という事を一生懸命思いだそうとしている
わけですが… あれだ、効果音だったンですね。当事、なんであンなに面白く感じたかってことへの答えは。

オクタロックが吐き出す石を盾ではじきかえした時の「コンっ」て音。
重要アイテムをゲットした時の「デデデデ〜」ってサウンド。
ボス部屋一歩手前の部屋でドアごしに聞こえる叫び声。
地上での勇壮なマーチ、そして地下迷宮に入った時にながれる神秘的なそれとのギャップ。
それらすべての効果音が、手に汗にぎる興奮への橋渡し役となって、冒険を盛り上げてくれます。

そして、このゲーム全体を支えるコンセプトでもある「発見」というファクターが、また秀逸。
石をずらして隠し階段を見つけたときの喜び。壁をすりぬけられる事を発見した時の興奮。
バクダンで壁を破壊して隠し洞窟を見つけた時の爽快感。ローソクで木を燃やしてレベル8の入り口
をやっと見つけた時の感動。これら一つ一つの発見の喜びは徐々に積み重なり、それは絶対的な面白さ
へと姿を変えていきました。

名作と呼ばれるゲームは数々あれど、ゼルダほど面白さへの追求を突きつめているゲームはそうはないと
断言いたします。まさに伝説的な面白さと銘打つに相応しいゲームでした。

<1Shot>



#アクオメンタス、だっけ?
 当事はボス・キャラという概念さえ、まだ新鮮な時代だったからなあ…




G10:天外魔境2〜卍丸〜 (PCE-CDROM)



日本人の日本人による日本人のためのコンシューマー史上における最強娯楽大作、
とこう書くと、いろいろ賛否両論あるでしょうが、私は今でもこのゲームがRPG史上において
一番面白いと断言してはばかりませン。

何せ主人公をのぞくすべてのキャラが立ちまくってます、描写的にも内面的にも。
そしてイベントやマップ、シナリオのどれ一つをとっても、最初から最後までとにかく徹底的な姿勢が
貫かれています、ホント気持ちいいくらいに。

何が徹底的かって? うン、突き進む方向性そのものがキれまくってるンだよね。

その地域すべての人々を豚に変えて屠殺しまくり喰らいまくりな地獄釜の肉助が「ニックって呼んでね☆」と
見栄を切れば、何度も何度も執拗に主人公を襲うデュークペペは「卍丸ゥ〜愛してるよおおお」と異常なまで
の変質者ぶりをみせつけ、「ほんのちょっとだけよ☆」と少しずつストリップしていくはまぐり姫は、最後に
その狂乱の姿を炸裂させてパーティを半狂乱に追いこむわとかそンな感じで、他にも爆裂キャラめじろおし。
この「敵キャラ達の壊れっぷり」が、最高に格好いいところの一つだと思うのです。
特に、主人公達を異常なまでの怨念でつけまわすデュークペペが、ボコられる度にズタボロになっていくその
姿には、もはや悲惨さを通りこして哀愁と感動すら感じてしまう程です。

このような敵キャラ達の徹底的な人格破綻っぷりにまったくひけをとらない仲間達の壊れっぷりも最高です。
虫も殺さないような顔しといて、一度キレたら相手をいたぶったあげくコナゴナのミンチにしちゃう絹とか。

下劣・傲慢・エロ・虐殺・欲望・絶望、これらの最下層キーワードが、サブリミナルのごとく、シナリオの
ふしぶしに溶け込ませてあって、このあたりのさじ加減がとにかく絶妙。
そンでもって、シナリオ上のテーマでもある神話が上手い具合にこれらの部分をフィルタリングしていて、
その直情的な部分を直に感じさせないようにしている部分も上手すぎ。

お笑い部分は徹底的におちゃらけ、残虐シーンではとにかく殺しまくり、お涙頂戴どころはとことン感動的に。
開発者のキーワードは「もっと下世話に、もっと猥雑に」だったそうです。

とにかく綺麗ごとなし、人間のもてる全ての醜悪な部分を徹底的にみせつけつつも、おさえるべきところでは
ちゃンと少年ジャンプ的な感動路線を突っ走ってくれるこのゲームをプレイせずして何がオタクか!

<1Shot>



#RPG史上、もっとも自分勝手なキャラと、キレたらもっとも怖い電波女さんのラスト・シーン。
 ラストのセリフがまた泣かせます。



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