[TOP  Impre]


火の鳥 手塚治虫


もし、この作品を読んでいない方がいらっしゃるのならば、それは間違いなく
人生においての損失だと思います。

そこまで言いきります。
そこまで押し切ってしまいます。
「個人ごとの価値観の違い」などというお題目は、この際 軽々とシカトさせていただきます。


例えばです。
今までに読んできた様々な作品の感想を、あえて一言にまとめるとするならば…

泣けるモノはたくさんありました。
考えさせられるモノもたくさんありました。
爽やかないい気分になるモノもありましたし、暗い気分にさせられるモノもありました。

皆、良い・悪いというカテゴライズで片付けるべきものではなく、どのように感じたか?
という事を考えうるに、どの作品も私にとっては”影響を受けた”漫画でした。


しかし… しかしです!

読んでいて胸が一杯になるというか… 
そう、ただ悲しいというより、体の奥底から湧きだしてくる この哀しみは…?
これは一体なンだ? なンなのだ!

言葉では伝えられない、本当に骨に…
いや遺伝子にまで染みわたる”何か”が確かにココに存在します。

この作品の感想は書けません。書ける筈などありません。

あえて言葉たらずな、ただ感じたそのままを言わせてもらうならば、
自分がいつかは必ず死ぬという、普段は殆ど考えない当たり前の真実を
たまに真剣に考えた時に心に突き刺さるとてつもない虚しさ…
集めてきたもの・経験してきた事・経験していない事、それらがすべて無になってしまう時。
そしてそこにある希望と絶望…

〜〜〜〜わかるかッ〜〜〜〜!!!!

というか、伝えるものじゃない! 感じ取るモノなンだ、たぶんコレは!!


あえてもう一度 言いなおします。
もしこの作品を読んでいない方がいるのならば、それは間違いなく人生においての損失です。

今なら文庫版がでています。1〜13巻まで購入すべきです。
そして一気に、そう一気に読んでしまわれる事をお勧め致します。
絶対に損はさせません。



Forever 手塚先生。私はこの作品に出会えて本当にラッキーでした。
御冥福をお祈り致します。


[TOP  Impre]