生きて滑走路を再び踏めるかはすべて運まかせ・・・
俺たちゃ神様と手をきって、地獄の悪魔と握手した。
命しらずの傭兵部隊(エトランジェ)!
ハイいきなしです。
まずキャッチコピーが凄いです。ベタ無限大なところが漢の匂いをプンプンさせます。
設定も負けていません。
1:将来有望の旅客機パイロットが。
2:恋人と結婚寸前でむっちゃハッピーな時に。
3:親友に裏切られて中東の国に傭兵として売り飛ばされる。
4:その戦場で人を殺し金を稼がねば国に帰れない。
5:主人公は誓う。絶対いきのびていつか必ず帰ってやると。
何物でしょうコイツは。
それはさておき、愛・裏切り・絶望・復讐という漢Comic基本エッセンスを忠実に押さえつつも、
最重要キーワード”哀愁”を全面に押し出したこの漫画は漢マニアには最高です。
加えてメカ好きにはたまらないツボもビシバシにおさえています。
砂漠上で行動可能な超大型機動戦艦とか、森林地帯を自由自在に走り回れる高性能バン「ウニモグ」とか。
それぞれの過去が詳細に描写された各キャラ達の存在も、感情移入度を盛り上げるのに一役買っています。
あ、ボク的に好きなのはグエンね、グエン。トンキン湾の人食い虎。
内臓ぶちまけて死んじゃうけどネ。はかないネ人生って☆
途中 展開が少しだれる部分もありますが、20巻あたり(最終戦直前)から再び盛り上がってきて、
最終巻でその興奮はピークに達します。
グレッグが、ケンが、ウオーレンが、サキが、そしてミッキーが!!
さあ野郎ども!泣け!わめけ叫べ!!と言わんばかりの強引きわまりない、
土砂崩れ系ラストが漢の心を熱くさせること請け合いです。
ちなみに「ふたり鷹」でも感じましたが、この新谷かおるという作者は、
”楠みちはる”なみにバックに出すセリフがベタうまいと思います。
絵ヅラがちと少女系はいっていますが、それさえ大丈夫なら漢好き必見!