第40話:タイガーバウムの夢

#中立だけど変態コロニー、タイガーバウムにて巻き起こる珍騒動。

「ワオ… おいしそう…」(スタンパ)
「いるではないか、いい女が…! ほかにもいるだろ、映せ!映せ!」.
  ハマーン様を隠しカメラで盗み見て、こう呟くタイガーバウムの君主「スタンパ・ハロイ」。
  こんなにいい顔する人、生まれてこのかた見たことない。

  


「ヘンな目で見るなよー」(イーノ)
  スタンパのハーレムに潜入すべく女装するジュドーとイーノ。
  ビーチャに欲情した瞳で見つめられてこの一言。

  


「なんてMSだ…! アナクロニズムが!」(ジュドー)
  スタンパ邸内に陳列されていたズゴックに乗り込んで、旧型ザクやアッガイ等と戦うジュドー。
  その中にはこんな正体不明の奴も。ファースト30話に登場予定だったMSでアッグガイというらしい。

  


「私に従え。そうすればニュータイプとしての力を認め、犬死にをさせずにすむ」(ハマーン)
「犬死になんかするつもりはない!」(ジュドー)
「分かっていないようだな」.
「分かるさ。アンタら大人の起こした戦争は、みんなを巻き込んでいくってことくらい!」.
「子供のセリフは聞けないな」.
「大人の好きが、いけないってんだ!」.
(攻撃をハマーン眼前で止めて)アンタって… アンタって…!」.
「そうだよ。お前が生身の人間を殺せない… かわいい坊やだって知っているのさ」.
「なにをー!」.
  対ジュドー的にはやられっ放しだったハマーンだが、ここでようやく「らしさ」を見せた。
  互いに一本ずつ取り合ってたところで、決着は次の直接対決に持ち越しか。

  



<タイガーバウム博物館へようこそ>
  

  スタンパ邸のあちこちに展示されてるMSを何点か御紹介。
  外形は全てファースト時代の旧型だけど、中身は全て新装済みとのこと。

<次回予告>
  スタンパさんのコロニーを出ようったってハマーンが呼んでるらしい。出られない。
  その上スタンパさんがMSで襲ってくる。子供に刃物を…じゃなかった、ええっと…
  うわっモンド、無理するな! 次の敵が出てるんだぞ、泣いてる暇もないんだよ!
  次回、ガンダムZZ「ラサラの命」。サラサさん…冷静ねー

 

第41話:ラサラの命

#ラサラ散る… といってもその死に様に意味があったとはあまり思えなかったけど。
 むしろハマーンの本質を的確に掴みとってそれをジュドーに告げるサラサさんに注目の回。

「フフフフ、私の13番夫人と、14番夫人にしてやろうというのに」(スタンパ)
「あ、あのね、この娘達は若い男が好みなのよ。アンタは…!」(モンド)
「若いからってお前は基準外だろう」.
「なんだとー!」.
  ラサラとサラサを連れて逃走をはかるモンドの前に現れたるは、なんとズゴックに乗ったスタンパ。
  挙句「基準外」呼ばわりされた上に、ほのかな想いをよせていたラサラさんまでをも殺されてしまう
  モンドの胸中やいかに。

  


  だけどズゴック見たくらいでこんなツラしてりゃ「基準外」扱いも仕方なしか。
 
  


「そうです、ハマーンは危険です。でも、とても哀しい女性です」(サラサ)
「ハマーンは冷たい宇宙に追われたから、ずっと地球圏の人々を呪ってきたんだ!」(ジュドー)
「だから哀しいのです、彼女は。ですから…」.
「俺は行くんだよー!」.
「…でも、どこかで許さなければ、憎しみは…」.
  ハマーンの本質を読み取るサラサと、そして憎しみが更なる憎しみを生む
  哀しみの連鎖を痛感しつつも、なおそれに身を委ねることしか出来ないジュドー達。
  シャア辺りに言わせれば「これが若さか」ということなのだろうが。

「女の問題か。俗物め!(ハマーン)
「人生を楽しむことと、主義の問題は別だ!」(スタンパ)
  ハマーン様最上級罵りワードの「俗物」キター!
  この場面においてなお自らの女好きを鼓舞し続けるスタンパの方も凄いといえば凄い。

「ハマーンには、人を不幸にする力がある…!」(ジュドー)
  これはあんまりだジュドー。
  数少ない理解者だと思っていた相手にこんなこと言われた日にゃ、そら性格も歪むわ。

<次回予告>
  
ハマーンのいるサイド3に潜り込むのに鉱山を利用した。簡単にいったね!
  問題はその後。あの懐かしのキャラ・スーンさん、ああ、やめてやめて!
  ハマーンに反乱しようとしていた連中に誤解されてしまったよ。その上プルツーまで来た!
  次回、ガンダムZZ「コア3の少女」。ルチーナさん、健気ねぇ…

 


第42話:コア3の少女(前)

#コア3の近くの鉱山隕石キケロに潜入するネェルアーガマ御一行。
 そこで知り合った少女の仲間が引き起こす反ネオジオン運動に巻き込まれた上、
 そこにキャラとプルツーまでもが絡んできて…

「若い男はいいねェ、スベスベしてさー」(キャラ)
「まずい! 若い男を見て元に戻ったのか…!」(ニー・ギーレン)
  希代の色物ソルジャー、キャラ・スーン、双児の戦士ニーとランスを従えての再登場。
  どうやらマシュマーと同じく強化されちゃったらしいけど、この様子をみる限り、あまり
  お変わりなさそう。

  


「戦争おわらせて、ゆっくり洗濯でもやんない?」(ジュドー)
  どんなファンタジアのナンパ言葉だよと思うくらいオリジナリティに富みまくった
  勧誘ゼリフでもってキャラをカラバ陣営へ引き込もうとたくらむジュドー。
  残念ながらメンタルコントロールの影響を強く受けたキャラには通じなかった模様。

<次回予告>
 
 ハマーンの新しいコロニーに俺達が乗りこみ、グレミーの命令でプルツーはハマーン暗殺を企む。
  当然ハマーンが動き出した。だが、その動きが遅かったのは、俺がバリアーになったから。
  おかげで隕石キケロは解放された。次回、ガンダムZZ「コア3の少女」。俺はつおい!

  


第43話:コア3の少女(後)

#鉱山隕石キケロを舞台にしてのレジスタンスvsネオジオン、後編。
 そして遂にグレミーがハマーンの元から離反。

「存じません」(プルツー)
「エルビー・プル、などというものは、存じません」.
  プルと双児の兄弟であることをハマーンに問われて思わずカーッとなるプルツー。
  その軍服姿があまりに可愛かったので思わず取り上げてみた、今は反省していない。
  ハマーンの強烈なプレッシャーにビビくってるところなんかもめちゃカワユスー

  


「そういうの、あたしの魅力でなんとかするからさァー」(エル)
  キケロ内に監禁中のエルとルー、外にいる警備兵をどうするか問われて。
  シリアス展開が続くZZ後半にあって、この軽さは正直救われるなー

  


「キュベレイと言えども、このゲーマルクの一斉掃射にかかればイチコロだい!」(キャラ)
  これ本当。事実SDガンダム2(ゲーム)上におけるゲーマルクの強さは異常。

「ロイヤルガードを甘く見るなよ!」(ランス・ギーレン)
  「口先だけ舞い上がった女に何が出来る!」「やってることがいちいち間抜けなんだよ!」と
  執拗に挑発を繰り返すプルツーに対して、キャラ駆るゲーマルクを中心にフォメーションを
  組むニーとランスのガズエル、ガズアル。その機体のベースはガルバルディβ。

  


「そこをどいてもらおうか、ニュータイプ」(ハマーン)
  なんだかんだ言いつつもジュドーのことをしっかり認めてるハマーン。
  そのことはさりげない物言いの一つ一つからも伺える。流石はツンデレのはしりキャラ。

「プルツー、自分の心を見つめれば、苦しまずに…!」(ジュドー)
「苦しくなんか、あるもんっかー!」(プルツー)
「もっと素直になるんだ!お前は本当はそんな娘じゃない!」.
「お前が、あたしを知るわけがない!」.
  プルツーの内面にある葛藤を指摘した分、戦いを有利にすすめられたとはいえ、
  キュベレイのファンネルによるオールレンジ攻撃をZZのデカい図体で軽々かわす
  ジュドーの能力はおそらく歴代ニュータイプの中でもトップクラスかと思われ。

  


<次回予告>
  グレミーとキャラの艦隊の激突が始まれば、俺達に対して隙ができる。
  で俺は、コア3のミネバ・ザビを人質にとろうとした。しかしそれは俺の増長だった。
  逆にネェルアーガマが危機に陥った。その時、楯になってくれてアーガマを救ったのは…
  次回、ガンダムZZ「エマリー散華」。無理なんだって!




第44話:エマリー散華

#ハマーンvsグレミー、水面下の策謀戦からいよいよ表立った直接戦闘へ。
 その隙を突いてミネバ誘拐作戦を敢行するジュドー達だが、事がそう上手く運ぶわけもなく…

「まるでブライト艦長みたいだね、エマリーさん」(ジュドー)
「当たり前です。私達は一心同体なんですから!」(エマリー)
「あーっ、ブライト艦長の奥さんにいいつけよう!」.
「こらっ!なにを言うか!」.
「(…うまくいけば、すぐにブライト艦長のいる月に帰れるわ…)」.
  ブライト・ラブに全てを賭けるラビアンローズ艦長エマリーさん。
  そんな彼女に今、さりげなく死亡フラグが…

  


「私はミネバ様を、ジオンの血を利用してザビ家を見返したいだけだ。.
 しかしグレミーは血の力だけで宇宙を治めようとしているんだぞ!.
 宇宙を血で染めようという男だ…! お前には分かる筈だ」(ハマーン)
「分かるよハマーン、結局は貴女のやろうとしていることも同じだってね」(ジュドー)
「……! ジュドー、それは違う!」.
「同じ結果になる。それが俺には分かる!」.
  ミネバをさらいに来たところをまたもやハマーンと鉢合わせるジュドー。
  18話での初邂逅、22話での精神感応、27話での衝突を経て以降、事あるごとに
  ジュドーを自陣へ誘いこもうとするハマーン。だけど今回もやっぱりその想いはかなわない。
  関羽に対する曹操の気持ちもこんな感じだったんじゃないだろうか。

  


「あれだあれ!ミネバ様を恐れさせ、ハマーン様を困らせる奴等!」(マシュマー)
「マシュマー… ハイになってくる…!」(イリア)
「ハッハハハ、当たれ!当たれ! アーガマごとき船は…沈め!」(グレミー)
「ラビアンローズがバリアーにならなければ、ネェルアーガマはどうなるんです?.
 その為に私達はアーガマの側にいるんでしょ!」(エマリー)
「死んじゃいますよォ!」(ミリィ)
「私にはブライト艦長から頼まれた任務があります。総員退去!」.
「ここは構わないで!ジュドーはネェルアーガマに!」(ルー)
「すまない、死ぬなよ、ルー!」(ジュドー)
「あったり前でしょ! まだ色々しなくちゃならないこと、あるからね!」.
  ネェルアーガマを強襲するグレミーのサンドラと、それを守ろうとするエマリーのラビアンローズ、
  そしてジュドーを追撃するマシュマー&イリアと、それを引き付けるおとり役を自ら買ってでるルー。 
  男達の矜持を越える女達の意地と狭義がしかと垣間見えるクライマックス前の名シーン。

「ラビアンローズにお尻を見せるつもり!」(エマリー)
「小賢しい、物をぶつけてクインマンサをやれると思われたとはな…!」(プルツー)
「ブライト艦長… 守ってください…!」.
子供の遊びじゃないんだよ!.
「そこのデカいの!」.
ブライトォー!.
  ラビアンローズの整備用アームを直接打ち出して、プルツーのクイン・マンサを打ち落とそうと目論むエマリー。
  その覇気や良し!と言いたいところだけど… だけど浅慮にも程があるとも言わざるを得ないその愚挙の代償は
  結局のところエマリー自身の命で支払われることとなり… 断末魔はもちろんあのおじさんの名前。

  

  


「マシュマー、バラの香りを愛でろ、バラの香りだ…!」(イリア)
「強化が過ぎたな…」.
  「同時に二つの敵を持つのは不利です!」との進言を無視して突っ走り始めるマシュマー、
  だけどもバラが想起させる対象に対する畏敬の念だけは、まだ忘れていない模様。

  


<次回予告>
  マシュマ−が戦闘に参加して、事実上の最終戦争になった。
  プルツーもグレミーに付き、さらにラカンとキャラが絡む。
  強化されすぎたマシュマーはどこか混乱していた。ハマーンの手段がまた一つの不幸を生んだんだ。
  戦闘次回、ガンダムZZ「アクシズの戦闘」。可哀想なお方…




第45話:アクシズの戦闘

#ハマーン軍の先兵として、まずはマシュマー&キャラ隊がグレミー艦隊と激突。

「悪には悪の報いが、罪には罪の報いがくだされるのだ」(マシュマー)
  グレミーとの直接対決を前に部下の指揮をあげるべく大演説をブチかますマシュマー。
  しかし愛しのハマーン様に対する忠誠心は洗脳前も後も変化ないんだから、わざわざ強化する
  必要なかったんじゃ?

「浮き足立つ兵の心を沈めるには悪くないアイデアだ。しかし…例外はある!」(ラカン)
  兵の心を一つにする為、機体のカラーを統一させようとしたグレミーの指示を聞いて憤るラカン。
  そんな彼の異論に対するグレミーの感想は、
  「ふん、つまらんことを。見かけばかり気にする。もうじき死ぬかもしれないというのに…」
  だそうで、流石の彼もハマーンとの直対を前に少しナイーブになってる模様。

「なんか、空気が重いけど、エアコンの故障かな?」(モンド)
「こんな時に冗談いうなんて、いい性格してるわ!」(エル)
「侮れないでしょ?」.
「やめなさいってば!」.
「じゃあ聞くけどね、悲しめば死んだ人間が生き返ってくるとでもいうのか、ええ?.
 済んだことはさっさと忘れちまった方がいいのさ。人間なんて死んじまえばそれっきりだ。.
 …けど、けど、俺達はこの先、ずっと生きていかなきゃならないんだぞ!」.
  エマリーさんを失った悲しみにくれる艦内の空気をどうにか変えようと、わざと軽口を叩くモンド。
  ビーチャの後ろをただ追っかけてく金魚のフンでしかなかった彼が、ムーンムーンとの一件以来、
  すっかり頼もしくなっちゃってまあ。

  


「日本という国じゃな。
 出陣する時に自分の身辺から女性を遠ざけ、己の武器とともに一夜を過ごすそうだ」
(アストナージ)
  時ここに至って未だにルーやエルとドタバタやってるジュドーに訓戒をたれるアストナージ。
  逆シャアでもいぶし銀の活躍を見せる彼だけど、その隠れた才覚は既にこのZZから発揮されてたり。

「グレミーは反逆者である。悪い奴ということだ。私の後に続いて叩きのめすのだ!」(マシュマー)
  こんなにも短絡的な戦争論聞いたことない。やっぱしアホは洗脳後もアホのまんまということ?

「生意気ィ!」(ラカン)
  疑似サイコミュ搭載の重MSドーベンウルフを駆って、キャラ配下である双子兄弟のガズエル・ガズアルを
  軽々と一蹴するラカン。Z時代のヤザン同様、職業軍人の凄みを見せつける。

  


「私って、嫌な子だね…」(エル)
「どうしたのォ?」(ビーチャ)
「ビーチャはそうやって声かけてくれるのにさァ…」.
「俺はいつもこうしてたつもりさ」.
「誰かさんの気分が、別のところにいってたから、気がつかなかったのさ」.
「え?どういうこと?」.
「こんなセリフ、二度と言えるかよ」.
「あのさ、生きて戻ったら、もう一度聞かせてくれるかな、ビーチャ…!」.
「あ?ああ…」.
  よ、よもやエルがビーチャとくっつこうとは。
  もしミーが脚本書いてたらこの直後ネェルアーガマごと潰しちゃってますね、間違いなく。

  


「私はやられぬぞ… このマシュマー・セロ、己の肉が骨から削ぎとれるまで戦う!(マシュマー)
「ハマーン様… バンザーイ!!」.
  あのクインマンサ駆るプルツーをして「並ではない!」と言わしめ、更には圧しこむ程の
  超ポテンシャルを見せるマシュマーとその愛機「ザク3改」、その凄まじさを示す名セリフ。
  最後はラカン率いるドーベンウルフ隊の連係攻撃に不覚をとるが、そのほとんどを巻き添えにしての
  超絶自爆はむしろコミカルキャラだった彼らしからぬ実に立派な最期だったといえよう、合掌…

  


<次回予告>
 
 MS戦で不利なグレミーは、アクシズのモサをハマーンの艦隊にぶつけようとした。
  俺は俺でグレミーとプルツーと対決したが、二人の勢いにのまれそうだった。
  プルが助けてくれる? いや、プルツー?
  次回、ガンダムZZ「バイブレーション」。プルツー、頑張りすぎ!




第46話:バイブレーション

#アクシズを舞台にしたハマーンとグレミー軍の戦闘もいよいよ佳境へ。
 そして漆黒の宇宙にその魂を次から次へと散らせていくZZの戦士達。

「お久しぶりね、ブライト・ノア」(セイラ)
「兄の…シャア・アズナブルの動きは分からないんですか?」.
「この戦いには、シャアの意志は感じられませんよ」(ブライト)
「どこかで我々のやっていることを見ています。そして何かを考えている…」.
「時代を待っているのですか、兄らしい…」.
「しかし危険な気がしますがね」.
「概念だけのニュータイプなど、哀しいでしょうね」.
「彼はそれをきらって具体的な行動にうつる、その用意をしていますね」.
そんな兄は見たくありません、いっそ死んでくれれば….
「何故?」.
「野心と妄想… 兄は、なにか宇宙の意志のようなものに従わねばならないと思っているんです」.
「そうだろうか…」.
  ファーストからのガノタには実に嬉しい、Z37話以来のセイラさん再登場。
  あのどこかツンツンしたもの混じりな「お高い」口調もお変わりないようで。
  この場を借りて、声をあてていた井上瑤さんの御冥福をお祈り申し上げます。

  


「ハマーン・カーン、世界を治めようなどという野心は、身を滅ぼす元だよ」(グレミー)
  アクシズのモウサを切り離してハマーン艦隊にぶつけようと目論むグレミー。
  この行為にはいたくおかんむりのハマーン、
  「モウサはネオジオンの象徴だ。それを楯に使うとは…!グレミーめ、許せぬ!」と強く憤る。

「ここから先は行かさないって言ってんだよ!」(プルツー)
「ハマーン様のアクシズを盗んでおいて何を言う!」(キャラ)
「だからモウサは返してやったろ!」.
「おふざけを言うんじゃない!」.
  ニーとランスを抑えて、自らプルツーとの直対を選ぶキャラ。
  プルツーの「だから返してやったろ!」の小憎らしい物言いが場の緊張感を更に高めている名シーン。
  この後、割りこんできたラカンの攻撃を食い止める為「ニー、キャラ様を頼む!」と言い残してランス散る。  
  その頃、肝心のプルツーはプルの幻影に説得くらって混乱中。

  


「小僧が−−ッ!」(ラカン)
「何故だ…!あれには子供が乗っているんだぞ!」.
  ニュータイプによる革新というものを最期まで肯定できないまま、オールドタイプとしての矜持を貫き通し、
  あの職業軍人ラカンもZZの前に散っていく。合掌…

  


「プルが… プルが私の邪魔をするんだ!」(プルツー)
「プルが?しっかりしろ。プルはとっくの昔に消えたんだ。ガンダムに惑わされているだけだ」.
「奴を倒せば、そうすれば…」(グレミー)
「私の気持ち悪いのも治るのか?」.
「治る!その為にはお前の力、このグレミーが貰う」.
「お前と私の力で、ガンダムを宇宙の暗闇に落としてくれる!」.
「さあ、お前を縛ろうとする敵を倒せ、プルツー!」.
  遂にプルツーとタッグを組んでの強行出撃を決意するグレミー。
  あの狭いクインマンサ内のコクピットにプルツーとタンデムとはあまりに羨ましすぎる。

  


「私には戦わねばならぬ大儀がある。お前こそ正義など見えないのに何故戦う?」(グレミー)
「お前はただの兵士だから戦っているのだ。お前がガンダムに乗っているのは状況にすぎん.
 しかし私は違う。自ら過酷な生き方を選び、後悔はしていない。.
 お前には内から沸き上がる衝動はあるまい!そんな屑は、私の前から去れ!!.
「違うよ!俺にはここの人の…欲望が起こす間違いだけは分かるんだよ!だから…俺は…」(ジュドー)
「その君の勘から発した、君の怒りと苛立ちは理由になる…!」(カミーユ)
「カミーユはね、誰に命令されたわけでもないのに戦ったのよ… 世界を救えると信じてね」(ファ)
「素直な勘なのよ、お兄ちゃん」(リィナ)
「あたし、エルビー・プル!」(プル)
「………分かったよ。俺は間違いなく、身勝手な人の独善に対して、みんなの意志を背負って戦ってる!」
.
「みんなの意志だと?」..
「お前は血のことを言ってるようだけど、その原点は何処から来た?.
 地球だろ。全てのものを生み育んできた地球が、俺達の故郷だ。ザビ家の血なんてその中の何千億分の一だろ!.
 そんなことが原因で争うならアクシズの中だけでやってくれ!」.
「地球は汚染されてるし、俺達のコロニーは古くて腐ってる。.
 今はね、人類全体がやり直さなくちゃいけないんだ!.
 あんたみたいな小さなことにこだわる人間は倒さなくちゃ明日は見えないんだよ!.
 血に縛られたような連中は、邪魔なんだよ!.
「…ジュドー!」(ブライト)
「お兄ちゃんなの…?」.
人間の可能性を、ちっぽけな自己満足の為に潰されてたまるか!
.
  プルツーを救わんとするジュドーの行く手を遮る、グレミー渾身の大一喝。
  それに対し、カミーユ、ファ、リィナ、プル、ラサラ、エマリー、ブライト等、今を生きる者、かつてを生きた者、
  みんなの力を借りて乾坤一擲の大反撃をぶちかますジュドーの雄姿にド刮目せよ。
  これに心打たれたプルツーはグレミーの元を離れ、そして…

「私のこと、好きだっていうの、忘れないよ…」(ルー)
「き…君か、ルー・ルカ… 君にやられる…?」(グレミー)
「ごめん…!」.
  そしてグレミーは、ルーの死角からの狙撃により、その身を虚空へと落とす。RIP…
  ニュータイプやそれに近い者を道具としてしか見れなかった愚か者ではあったが、自らの血統を信じきった
  その傲慢さや、ルーにベタ惚れして色々やらかすドジっ子属性の愛嬌を考えれば、実に人間味のあった熱血漢
  であったとも思う。

  


「生きて戻ってこい、ジュドー・アーシタ。決着をつけよう…」(ハマーン)
  そしていよいよ最終章へ。
  ニュータイプとしてのオリジネイターとニュージェネレーション、その未来を賭けた戦いの決着が遂に…

  


<次回予告>
  
俺と決着をつける為にハマーンが出て来た。いさぎよい、かっこいい! 
  だからって、負けたら死んじゃう。冗談やってんじゃないんだから…!
  しっかしパワーすごい!誰か! …って、つい言いたくなった。
  次回、ガンダムZZ「戦士、再び……」。ハマーンに愛されたみたい…!




第47話:戦士、再び……

#軍対軍から個人対個人の戦いへ。ジュドーvsハマーン、最終決着。

「プルは何処… お兄ちゃん…」(プルツー)
「可哀想な子… 自分で選んだ人生を生きられないなんて…」(ルー)
「まだ終わっちゃいない!」(ジュドー)
  前回でクインマンサの爆発に巻き込まれて重傷を負ってしまったプルツー。
  彼女はこの後、その身に残った最後の力をジュドーの為に使い、そして力尽きる。
  その最後の言葉は
「ああ…お兄ちゃん」。合掌…
 
  


「どうして攻撃してこないの?」(エル)
「こちらの出方を見てるか…」(ビーチャ)
「俺を待っているんだよ。ハマーンはこちらの動きに合わせて、じっと待ってくれているんだ」(ジュドー)
「そんな…」
「俺には分かるよ。これ以上、無駄な血は流したくない。決着は俺とハマーンでつける!ハマーンもそのつもりさ!」.
「ジュドー、待ってよ!」.
「エル!」.
「おい(3人の後を追おうとして)(モンド)
「駄目!」(ルー)
「な、なんだよ…!」.
「3人の問題ってあるんじゃないの?」(イーノ)
「あ、そうか!」.
「そういうこと。スッキリさせないと力が出せないからね」.
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「ジュドー、私も行く!百式がまだ残ってるでしょ!」.
「駄目だ!百式まで出たら、ネェルアーガマの守りはどうなる!?」.
「エル! 待てよ!」.
「離してよ!」.
「ジュドーの邪魔はするな!」.
「ビーチャ、後は任せた!」.
ああ、シャングリラ魂だ!.
「あいよ!」.
「ジュドー!」.
「やめろって…」.
(ビーチャをビンタして)よくもジュドーを1人でやれるわね!」.
(ビンタし返して)俺だって平気なわけないだろ!だけどな、ジュドーの言う通りなんだよ!.
 ハマーンとジュドーの関係は見れば分かるだろ!だから俺は…!」.
「……いや、俺達に出来ることっていえば….
 奴が帰ってこれる場所を、確保することくらいなんだよ… だけど…!」.
「そっか… そうだよね…」.
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「チェックは万全だ、すぐに出られるぞ」(アストナージ)
「流石アストナージさん、飲み物ある?」.
「ああ、これ」.
「ありがとう。 世話になったね」.
「そういうこと言うんじゃない!」.
「ハハハ!」.
「今度で決めてくれよ!」.
「ああ…!」.
「ジュドー?」.
「ジュドー!」
「ジュドー…!」.
「ジュドー!」.
ジュドー・アーシタ、ガンダムZZ、いきまーす!.
  名セリフは一部だけだけど、この最終出撃前の空気とか、それぞれに交錯する想いとか、
  個人的に大好きなシーンなので全編ノーカットで載っけてみた試み。
  特にエルね、ホントこのシーンにおけるエルの可愛さは尋常じゃない。

  

  


「私にノーマルスーツを着る気にさせたジュドー・アーシタ… 子供のくせして…!」(ハマーン)
「キュベレイ、出るぞ!」.
  そしてもう1人の主役、ハマーンも、初めてのノーマルスーツ着用モードで出撃す。
  ノーマルスーツ装着否定集団の代表格、シャア、ハマーン、シロッコ。
  結局この3人の中で、その我を最後まで貫き通したのはシロッコだけだった模様
  まあ、それだけジュドーの力がハマーンにとっての脅威だったということか。

  


「ええい、あたしを誰だと思ってるんだ! 私はキャラ・スーンだぞ!!」(キャラ)
「ウォォォォォォォ!!」.
「アッハハハハハ! 言ったろうが!私はさ… キャラ・スーン!!.
  「俺を誰だと思ってやがる!」はカミナの兄貴の専売特許じゃなかった。
  ハマーンの露払いとばかり、グレミー軍・最後の切り札である量産型キュベレイ6機をまとめて相手どり、
  見事その全てを巻き添えにしてお供のニーとともに散っていったその獅子奮迅っぷりに対して敬礼…

  


「小賢しいことを少年が言うのか!」(ハマーン)
  この一言とともにジュドーの背後を取り、別で展開させていたファンネルとの挟撃を目論んだハマーンも凄いが、
  それをZZの機体分離で見事かわしたジュドーもかなり凄い。

「なに…! このパワーは!?」(ハマーン)
「な、なんだ… あれは…カミーユ・ビダン…!」(ジュドー)
「う、動け… なんで私の手が…!」.
「分かるぞ、ZZが、みんなの力を…」.
「みんなの力が、ガンダムに?」.
「人の想いが… 人の意志が力となっていくのか… これがニュータイプ…」.
「貴女には見えている筈だ! 戦いで同じ眼をした、人の意志が!」.
「人は生きる限り1人だよ。人類そのものもそうだ」.
「お前が見せてくれたように人類全てがニュータイプになれるものか!その前に人類は地球を食いつくすよ!」.
「そんなに人を信じられないのか!?」.
「憎しみは憎しみを呼ぶだけだって、分かれ!」.
「ウォォォォォォォォ…!」.
「憎しみを生むもの!憎しみを育てる血を全て吐き出せ!」.
吐き出すものなど… ない!.
  分離した機体をうまく元に戻せず「男の戦い」におけるシンジ君状態(動け!動け!)と成り果てていた
  ジュドーの窮地を救ったのは、ZZのプルのみならず、フォウにカミーユ、カツにサラのZ組、
  そしてよもやのララァ・スンまで…!? この新旧ヒロイン揃い踏んでのオールスター攻撃を受けてなお
  心を一切折らず、孤立無縁でありながら戦い続けようとしたハマーンのその頑固っぷりに、ここでは軍配をあげたい。

  

  

「ハマーン!」(ジュドー)
「相撃ちと言いたいが… 私の負けだな…」(ハマーン)
「何故もっとファンネルを使わなかった!」.
「フ… 一騎討ちと言ったろ」.
「その潔さを、なんでもっと上手に使えなかったんだ!.
 持てる能力を、調和と協調に使えば、地球だって救えたのに!」.
「アステロイドベルトまで行った人間が戻ってくるというのはな、.
 人間がまだ地球の重力に引かれて飛べないって、証拠だろ?」.
「だからって、こんなところで戦ったって、なんにも…!」.
「そうさ、賢しいお前等のおかげで、地球にしがみつく馬鹿共を抹殺できなかったよ…全てお前達子供が…」.
「おい…!」.
「下がれ…! 帰ってきて良かった….
「ハマーン!」.
強い子に会えて….
  Z・ZZと2作品に渡ってガンダム史を彩り、数多ものドMヲタをその魅力でもって翻弄せしめた孤高の女傑、
  ハマーン・カーン。ガトー級の意地を見せつけつつ、それと同時に女性らしい母性をも垣間見させたその散り際は、
  名作と名高い初期ガンダムのTV三部作を締めくくるに相応しいものであったと思う。黙祷…

  


「あの艦隊…エウーゴの艦隊、地球連邦の艦隊、今頃来るなんて…今頃…! 大人達はァ−!」.
「あんた達、なにもしないで地球に住めると思ってんのォ!?」(ジュドー)
「やめなさい! 何を言っても分からない人は、分からないわ!」(ルー)
「…それじゃ、死んでいった連中はどうなる!ええ?ブライトさん、いっぱい死んだんだよ、いっぱい…!」.
「分かっている。気に入らないなら、俺を殴って気を済ませろ!」(ブライト)
「そんな………………… うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」.
  そしていよいよエンディング。
  ZZのお題目コンセプトでもある「子供達の腐った大人達に対するアンチテーゼ」を、
  地球連邦高官に憤怒するジュドーという非常に分かりやすい形で示して綺麗に終わるのかと思っていたら…
  
  


「リィナー!」(ジュドー)
「お兄ちゃん…!」(リィナ)
「アッハッハッハ」.
「お兄ちゃん!」.
コイツ、大きくなってさァ!.
「アーお兄ちゃん!」.
  
…思っていたら、「コイツ、大きくなってさァ」という、一歩間違えれば大変なことになってしまうで
  あろうジュドーのセリフと、それ聞いてよがり声あげてるリィナとの絡み合い・せめぎあいが渾然一体な
  ハーモニーとなってのよもやの近親ラストとは!? 
  表も裏も含めてますますこのZZという作品が好きになりました。

  


#今回のトミノさんの良心。
 その後味の悪さに関してはアニメ界随一と言われたZの精神汚染ラストだけど、Z映画版以前に、
 このZZのラストでもしっかりフォローがなされていたり。
 あとラストの1カット(ジュピトリスのデッキで寄り添い合う二人)を見る限り、ジュドーはルーと
 くっついたみたい。

  



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