IOP

8086は当時としては高度な応用を想定して開発されていましたから、入出力関係など周辺LSIも強化されたものが続々と発表されたかというと、残念ながらそうではありませんでした。バスタイミングなどは8080A/8085Aとほぼ似たものになっていたため、I/O周りは8080A用のものをそのまま、あるいは単に高速化しただけのものを利用するように考えられていました。まぁ、I/Oデバイス関係のプログラミング経験をそのまま活かせるわけで、変に高機能な真新しいI/O LSIを大量に発表されるよりは移行しやすいわけですけど。
入出力関係はそんな感じですまされていますが、CPU自体を強化するLSIの充実には意外なほどIntel社は力を入れていました。当時の並みのミニコンピュータの数値計算能力を凌駕する数値演算コプロセッサ8087もそのひとつです。さらに入出力関係のデータ転送能力を拡大するためのコプロセッサがI/Oプロセッサ8089です。一種のI/Oチャネルを構成するためのプロセッサですね。

8089A
久我様よりいただいたCERDIP版8089A-3です。

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