ACRTC

CRTCを開発した日立が表示機能だけでなくグラフィック描画機能を備えたLSIを開発しました。それが、ここで紹介するHD63484です。カラーグラフィック表示を行いながら直線や円を描画したり、閉曲線の内側を塗りつぶしたりする機能がありました。自然画の表示操作というよりCADなどのための幾何学描画が強化されています。雰囲気としてはNECのGDC (uPD7220)をさらに多機能にして使いやすくして、さらにCMOSプロセスで高速化と低消費電力化を両立させたようなLSIです。
 

HD63484

このLSIは初期に不備が多く存在するまま出荷されていて、写真上のRマスクはマニュアルにある機能の半分も動かなかったのでなかったかな。マニュアルより、修正情報の方が厚かったような記憶がある。中央のSマスクはRマスクを大幅に改善したもので、ほぼ最終版が写真下のプラスチックパッケージになっていますがUマスクです。

大量のバッファメモリを必要とする他、メモリやビデオ回路とのインターフェース回路の規模も大きくなったため、後に周辺回路がLSI化されました。それが、以下の2種類のICです。

HD63485, HD63486

HD63484と連番になっていますね。

Return to IC Collection